キャリアの達人に聞く13
 
キャリアカウンセラー対談 第13回
インターンシップを通じて自分スタイルを発見する方法
デジットは「若者成長支援会社」だ。就職や転職をする若者に対し、インターンシップの提供や就職相談を通じて、自分に合ったキャリアの形成をサポートする。デジットの代表取締役社長である舩川さんは、いわばやる気ある若者の強い味方だ。就職事情にも明るい彼に、昨今の就職事情、そしてキャリアについての考え方について伺った。
新卒・中途ともに 採用数は増えてきている!

佐藤 以前、私もデジットのお仕事をお手伝いしていたことがありますが、今回はぜひ舩川さんに留学経験者の就職について温かなアドバイスをいただきたいと思っています。あらためて、デジットという会社の紹介をしていただけますか?

舩川

ひと言で言えば「若者成長支援企業」です。18歳から30歳ぐらいまでの若者に対し、キャリアの支援をしてあげたいと考えている会社ですね。具体的に言うと、事業には3つの柱があります。第一が大学生に対してのインターンシップの提供。就職する前に、実際に企業で働くことによって、自分の夢やキャリアを明確にしてほしいと考えています。第二が新卒の就職の支援。就職に役立つ体感型・濃密型の各種イベントを開催するほか、就職のコンサルティングなども行っています。第三が中途の転職支援。そのほかにも、学校のキャリアセンターのアウトソーシング事業にも取り組んでいます。

佐藤

年末から「景気回復」が叫ばれていて、大手企業も採用目標を上げた・・・などのニュースを耳にしますが、現場で多くの経営者や採用担当者とお会いになっている舩川さんの実感は、いかがですか?

舩川

「景気回復」は確かにトレンドになっていると思いますね。経営者のみなさんも自信を持って事業に取り組んでおられるなあと。

佐藤

採用数の方はどうですか?

舩川

団塊の世代が退職していく2007年問題もあり、新卒・中途ともに採用はバブル期並に増えています。とくにIT業界などは「人が足りない、足りない」と嘆いているぐらいです(笑)

佐藤

採用数が増えているのは、IT業界など、一部だけなのでしょうか?

舩川

いえ、全般的に増えています。これまではIT業界などの新しい業界だけが雇用に積極的だったと思うんですが、最近では、製鉄業界、建設業界、不動産という、日本のレガシー産業も活況を呈しています。現場に行くと「若い人が全く足りない」「国籍にもこだわっていられない」なんて言葉が飛び交っていますから。若者にとっては、チャンスの時代ですよ。

佐藤

それは、留学生にとってもうれしい情報ですね。
新しい業界だけでなく日本のレガシー産業も活況を呈している。若者にとってはチャンスの時代です。 期間限定一括採用から、通年採用へ

佐藤 新卒採用において、これまでは1月から3月が合同説明会のピークだったような気がするんですが、最近は、ゴールデン・ウィークを過ぎ、夏を迎えても、様々な形で説明会を開いているところが多くなっていませんか?

舩川

たしかにそうです。それは企業側の意識が変化したためですね。どの企業も、エネルギッシュでポテンシャルの高い学生がたくさん欲しくなった。でも、そういう学生は取り合いになる。実際、超人気企業でも、今年は内定辞退率が高くなっているぐらいですから。

佐藤

状況が変化したから、企業も採用スタイルを見直しているというわけですか?

舩川

はい。「今までと同じ意識で、5月で採用を終えていたら、いい人材は採れない」と考えるようになってきたんです。しかも「4月一括入社で新人教育するのもやりやすいけれど、実は、年に何回か入社日を設けたほうが、雇用調整もしやすいし、現場でも引き受けやすいし、いいんじゃないの?」という意見が出てきました。以前は外資系しか取り入れていなかった通年採用・通年入社を、多くの企業が取り入れようとしています。だから5月を過ぎても、説明会が開かれているわけです。

佐藤

留学後に就職活動する学生にとって、日本の採用スケジュールがネックになっていた部分があったんですが、年間を通じてチャンスがあるというのは、留学生にとっては朗報ですね。

舩川

そうかもしれません。今はビジネスの現場では日常的に語学力を求められますから、「意欲のある留学経験者が欲しい」という企業は増えているんですよ。IT業界しかり、ベンチャー企業しかり。

佐藤

ただ、日本の大学を卒業した後、海外に留学して帰国した場合、「僕らは新卒なの?第二新卒なの?中途市場で受けるの?」と悩む方が多いんですよね。

舩川

でもね、これからは、「既卒・新卒」という枠組すらなくなってしまうと考えたほうがいいですよ。実際、「既卒・新卒」にこだわらないで、幅広く採用を展開している企業も増えていますし、実を言うと「第二新卒」に対する需要は高いんです。ただ、「ネガティブ第二新卒」はダメ。要するに、「辛いから辞めた」とか「イメージと違うから辞めた」などの、甘えん坊系ですね(笑)

佐藤

それを言うなら、留学経験者は少なくとも「ポジティブ第二新卒」と言えますよね。夢や目標を持って、言葉も文化も違う世界に飛び込んで、自分磨きをしてきているわけですから。既卒・新卒にとらわれず、フレキシブルに就職活動ができる環境になりつつあるということですね。

舩川

その通りです。
既卒・新卒と分けて考えるのではなく、留学生もフレキシブルに就職活動ができる環境になりつつあるんですね。 インターンシップで得られるものは
自分の成長 ハッキリした夢、そしてお金


佐藤 御社を通じてインターンシップを受けたいと思ったとき、まずは御社のオリエンテーションを受けるんですよね。

舩川

はい。弊社も「学生を受け入れてくれる」という企業に対して責任がありますから、まずは一度、うちに来ていただいて、インターンシップとはどういうものなのか、インターンシップを通じて何を経験し、何が得られるのかを説明しています。ヘンな話ですが「一生懸命頑張りたい!」と思う人だけを応援していきたいんです(笑)

佐藤

デジットで提供しているインターンシップの内容はどのようなものですか?

舩川

以前は、「1企業の1セクションに学生1人」というスタイルが多かったんです。でも、それだと友人と触れ合い、刺激し合える機会も少ないし、企業の担当者によって、学生の気づきの量や成長のスピードが違ってしまうこともあった。そういったことから最近は、「1企業・1セクションに複数の学生」というスタイルにしたんです。要するに、チームを組んでインターンシップに挑む。そうすることで、お互いに切磋琢磨しながら、成長できるわけです。

佐藤

学生は無償でインターンシップを受けられるんですか?

舩川

学生さんからお金をいただくことは一切ありません。すべてのカリキュラムは無料です。しかも、学生さんは、インターンシップ期間中は企業から時給1000円ぐらいのお金をもらえるんです。学生さんにしてみれば、きちんとしたプログラムの中で、コーチもついて仕事をしながら、社会勉強もできて、自分のやりたいことを見直すことができて、自分自身を成長させながらお金がもらえるというわけです。しかも、インターンシップ先の社員の方々も「アルバイトとは違う。インターンシップで来ている学生なんだ」という意識で迎えてくれる。体験する価値はあると思います。

佐藤

留学生も、体験することは可能ですか?

舩川

もちろんです。インターンシップの就業日程が合わなくても、オリエンテーションに来ていただくだけでも、得るものは大きいと思いますよ。「何から就活を始めていいかわからない」「日本の就職事情がわからない」「自分が本当にやりたいことが見つからない」という不安に対し、何らかの答えは提供できると思っています。


留学生の方もインターンシップを体験してほしい。日程的に無理ならオリエンテーションだけでも参加してもらえれば得られるものは多いはずです。
舩川公哉
プロフィール
ふなかわじろう/1967年滋賀県生まれ。早稲田大学商学部卒。91年にリクルートに入社。HR事業、情報誌の創刊の立ち上げに参画するなど幅広く活躍。95年にデジット株式会社を立ち上げ、以降5万名以上の夢溢れる若者を支援しつづけている。現在デジットの代表取締役社長。





















デジットで発行している「インターンシップ&就活フリーペーパー」。
学生が自ら企業を取材した記事やインターンシップの体験談など生の声が満載。12万部発行。





















「新卒・既卒」にこだわらずに幅広い採用を展開する企業は増えています。
『ポジティブ第二新卒』の需要が増えていることは、留学生にとってはチャンスです。
佐藤江利奈
米国CCE,Inc.認定GCDF-Japanキャリアカウンセラー。
(株)リクルートでの採用支援の企画営業、人材紹介会社でのコーディネーターなどを通して、これまで大学生から社会人まで幅広い年代2000人以上の就職・転職希望者に対しセミナーやワークショップ、キャリアカウンセリングを行う。
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