キャリアの達人に聞く14
 
キャリアカウンセラー対談 第14回
自分を見つめ、適性を判断して納得のいく就職活動をする方法
「若者成長支援会社」を標榜するデジット。代表取締役社長である舩川さんは、やる気ある若者の強い味方だ。就職事情はもちろん、雇用環境全般に詳しい彼に、企業が求める人物像、そして、留学生の就職活動に対する貴重なアドバイスをいただいた。
注目を集めている“ポジティブ第二新卒”

佐藤 前回の対談で、「ポジティブ第二新卒」ともいえる留学生は、企業からの需要も高いと伺いました。

舩川

「やりたいことがあったから辞めた」という、夢や目標が明確なポジティブ第二新卒は人気があるんです。留学生はまさにこのタイプですよね。そういう人ほど、インターンシップや派遣制度を利用して、自分の夢や目標に合う会社を見つければいいと思います。

佐藤

留学生の場合、日本の大学と卒業時期が違うので、新卒の就職活動スケジュールに合わずに苦労する人が多いのですが、デジットで提供しているシステムは利用しやすいかもしれませんね。インターンシップに参加した場合、企業と働く側のニーズが一致したら、採用になる可能性があるのですよね。これはいわゆる「新卒紹介予定派遣」と、何か違う点がありますか。

舩川

働く人は現場を、企業は能力と人柄を見て、相互了解を得られたら正社員採用になるという点ではほぼ同じです。多くの派遣会社が、卒業後の人を対象にしているのに対し、うちは在学中の現役の学生も含めて、将来の幹部候補として企業に受け入れていただいている点が大きく異なります。僕らの使命は、企業側が「ぜひこういう人が欲しい」という人を提供すること。そのために、前回の対談でもお話しましたが、学生さんたちにも事前にオリエンテーションやマナー研修を受けていただき、そこで働く意味や目的を明確にしてからインターンに臨んでもらいます。しかも、受入企業とともに、働く人々がどんどん成長できる仕組みを作っているので、働く側も企業側も双方ハッピーになれるんです。

佐藤

学生にも企業にも、新しい仕組みや制度を提案して啓蒙しているのですね。

舩川

留学経験で自信をつけて帰ってきた方には、紹介できる企業がたくさんあると思うので、ぜひ利用していただければと思います。
インターンシップや派遣制度を賢く利用して、自分の夢や目標に見合った企業を見つければいいと思います。 成長意欲の高い人と出会える場所

佐藤 デジットさんでは、2006年もキャリアサミットを6月に開催されましたが、その内容について詳しく教えていただけますか?

舩川

今年もおかげ様で3,000人を超える参加者があり、大盛況でした。就職フェアやイベントは増えてきていますが、当社のイベントの特徴は「体験型のイベント」であることです。インターンシップといっても、いったい何をするのか具体的にわからない学生さんも多いんです。実際、企業によってインターンシップの定義も違ってきますから。キャリアサミットでは「この会社のインターンシップはどんな形式で、どういうメリットを得られるのか」を体験できるわけです。しかも、ここには成長意欲の高い学生さんが集まってきますから、友人を作るだけでも有益だと思いますし、「まだ、自分の夢がわからない」と迷っている人には発見があるはずです。

佐藤

大学3年生や、修士1年生向けなのですか?

舩川

はい、基本的には。でも、このイベントの他にも1・2年生向けから既卒者向けまで、様々なイベントを企画開催しています。日程などは弊社ウェブサイトで確認することができます。

佐藤

留学生に限らず、就業未経験の人たちがどうやって就職活動をすればいいのか、どうやって自分を磨いたらいいのかを知るきっかけになりますね。

舩川

デジットに来ていただければ、この先何をすればいいのか、次の一手が見えてくると思います。セミナーの日程が合わなくても、個別のカウセリングも行っています。「まずは何をしたらいいのか」から、留学生はきっと知らないであろう日本の成長企業の紹介まで、役に立つ最新の情報が得られると思います。

佐藤

自分の未来は自分で決めるべきものだけれど、社会経験がない留学生は、もっと積極的にデジットさんのような外部ブレーンを使うといいですよね。有益な情報はもちろん、次の一歩を踏み出す勇気をもらえるような気がします。
サミットやカウセリングを活用して有益な情報と、新しい一歩を踏み出す勇気をもらうことも大事なことですね。 最後の10%を頑張れる人
くじけない強さを持つ人を求めています。


佐藤 いま、就職環境に追風が吹いていますが、求められる人物像は変わってきたんでしょうか?

舩川

「スタンスの強い人」が求められています。

佐藤

スタンスというと?

舩川

取組み姿勢、態度、価値観や志向性のことです。「スタンスが強い」人というのは、例えば「目標達成意欲が高く結果を出すまであきらめない人」「満足のハードルが高くチャレンジし続ける人」です。特に今、企業が求めているのは100%頑張り切れる人なんです。今の人は目標の90%まで到達していても残りの10%をあきらめてしまう人が多い。最後の10%をやり切って結果を出せる人が、今の世の中、すごく貴重なんですよね。

佐藤

タフであれ、ということでしょうか?

舩川

ある意味そうですね。大きな失敗をしたっていいじゃないか、失敗から学んでさらに飛躍できればいい、そんな切り替えができる人は強いですよ。そういう意味では、留学経験者は、「あえて厳しい環境に身を置く」ことを自ら選んでいる時点で、10%を頑張り抜ける可能性が高いのかなあと判断されることが多いですね。

佐藤

チャレンジ精神はプラスとして認められるんですね。それから、留学経験者は、「英語を使う仕事」を希望する人が多いのですが、需要はありますか?

舩川

ありますね。今はドメスティックな企業でもどんどん海外に進出している時代です。たとえ、現在は進出してなくても「今後進出する」と目論でいる企業も多いんですよ。ただ、「留学経験があるから、英語を使わなきゃ損」という発想で仕事を選ぶのだとしたら、どうかとは思いますが・・・。

佐藤

と、おっしゃいますと?

舩川

異文化コミュニケーションができるという武器を持っているのだから、まったく違う分野で活躍するという発想もありなんだってことです。「海外に繋がる仕事がしたいから外資系」という短絡的な発想では、仕事の間口も狭くなる。例えば、英語を話せてアメリカ文化を知っている人が和菓子屋に就職し、新しい視点でビジネスを発展させる。「健康に敏感なアメリカの女性をターゲットに新しい和菓子を流行らせてみましょう」とか「日本に無い素材で新しい和菓子を作りましょう」なんて提案すれば、プロジェクトの責任者に抜擢されるかもしれませんよね。和菓子屋でも、グローバルな活躍ができるんです。

佐藤

なるほど。発想そのものをフレキシブルに、そしてグローバルにすることで、語学力だけではない留学経験を活かす機会や幅が拡がりますね。最後に、これから就職する人に、会社選びに対するアドバイスをいただけますか?

舩川

ポイントは2つ。1つ目は「人で決める」こと。自分が尊敬できる人、あるいは「こんな人になりたい」という目標となる人がいる会社を選ぶことです。2つ目は「厳しさで決める」ということ。ラクして成長したいという人は多いけれど、若いうちに自分のハードルを高くしておいたほうが、あとあとラクになるんです。長い目で自分のキャリアを考えた場合、最初に厳しい会社に入ることを僕はオススメしますね。精神的・肉体的にタフになるし、いやがおうにも「これからどうすべきか」を日々、考えることになりますから。

佐藤

貴重なアドバイスをありがとうございました。


若いうちは厳しい会社に入って自分磨きをするのがオススメ。ラクして成長はありえないんです。
舩川公哉
プロフィール
ふなかわじろう/1967年滋賀県生まれ。早稲田大学商学部卒。91年にリクルートに入社。HR事業、情報誌の創刊の立ち上げに参画するなど幅広く活躍。95年にデジット株式会社を立ち上げ、以降5万名以上の夢溢れる若者のキャリア支援しつづけている。現在デジットの代表取締役社長。全世界の若手ベンチャー創業経営者が所属するグローバルな青年起業家機構(YEO)の日本支部第10期会長も務める。











2006年6月に行われたデジット主催の『キャリアサミット』の様子。『体感型インターン』のワークショップに取り組む学生たち











90%を要領よくこなすのではなく、残りの10%を頑張り抜ける『スタンスの強い学生』が求められています。主体的に『厳しい環境に身を置く』という選択をし、結果を出すためにチャレンジし続けている留学生には期待も大きいのではないでしょうか。











会社選びのポイントのひとつは「人で決める」。もうひとつは「厳しさで決める」。目標になるような人がいることと、若いうちに自分のハードルを高く置くことで、精神的・肉体的に鍛えられていくし、気づきも大きい。
佐藤江利奈
米国CCE,Inc.認定GCDF-Japanキャリアカウンセラー。
(株)リクルートでの採用支援の企画営業、人材紹介会社でのコーディネーターなどを通して、これまで大学生から社会人まで幅広い年代2000人以上の就職・転職希望者に対しセミナーやワークショップ、キャリアカウンセリングを行う。
> 前のページへ
<帰国後の就職も考えよう トップページへ > もっと見る
留学ジャーナルモノになる留学へ。
帰国後の就職も考えようキャリアの達人に聞く14の紹介ページです。
短期留学や語学留学はもちろん、ワーキングホリデー、大学留学、大学院留学まで幅広くご紹介している留学ジャーナルが、皆さんの海外留学への思いをカタチに変えます。海外留学の実現は、留学ジャーナルで!