キャリアの達人に聞く15
 
キャリアカウンセラー対談 第15回
自分の未来と可能性を信じて成功への道を切り開く方法
世界を相手に経営コンサルサントとして活躍する浜口さん。彼は高校時代の留学をきっかけに、自らの努力で大きな成功を手にした人物。波瀾万丈で、多くの人に希望を与えてくれる彼の生き方について伺った。
記憶力なし、理解力なし
勉強が大嫌いな落ちこぼれだったんです。


佐藤 幾冊かの御本を拝読させていただきました。大変おもしろかったのですが、それによると、成功のきっかけは高校時代の留学だったそうですね。

浜口

その通りです。それまでの私は大がつくほど勉強が苦手で、自他とも認める落ちこぼれでした。それも、誰よりも一生懸命授業を聞いて、宿題もちゃんとやっているにもかかわらず、勉強ができないんですよ。どうやら、理解力や記憶力がまったくなかったみたいで(笑)。だから、私を昔から知っている友人は、バカのひとつ覚えのように、苦手なことに挑戦し続けて、数々の不可能を可能に変えてきた私のことを「日本のフォレスト・ガンプ」と呼ぶようになったのです。

佐藤

素晴らしいニックネームですね。

浜口

そのきっかけを与えてくださったのが、高校3年生の担任だった英語の先生です。極端にできない私のことをかわいそうに思ったんでしょう。高3の夏、アメリカにホームステイへ行くように勧めてくださったんです。

佐藤

もともと海外に興味はおありでしたか?

浜口

とんでもない!国語も英語も大嫌いだし、勉強する気もサラサラありません。「行きたくない」とお断りしたんです。でも、先生が親を説得してしまったものだから、イヤイヤ行くことになってしまって・・・。

佐藤

その留学が、人生の大きなターニングポイントになられたんですよね。

浜口

まさに「運命が変わった」と言える大きな出来事でした。ホストファミリーが素晴らしい方たちで、彼らと会話ができないもどかしさから、英語を勉強するようになったんです。そのうちに、「英語って世界共通言語なんだ!英語さえできれば、世界の人とコミュニケーションできるんだ!」という光が見えてきた。また、アメリカの教育はすごく自由で、「ドライビング(運転)」や「ゴルフ」みたいな課目もあって、すごく楽しかったんですよ。そこで「勉強は受験勉強だけではないんだ。偏差値だけで判断されることはないんだ」と、違う光も見えてきて・・・。日本では超がつくほど落ちこぼれだった私は、たった1ヵ月の留学で「将来はアメリカで生きていこう」と決心したわけです。

佐藤

英語というものが「勉強」ではなく「コミュニケーションのツールである」ということを、肌で感じられたんですね。

浜口

昔から「これ」と決めたら頑張るほうなので、帰国後は一生懸命、英語を勉強するようになりました。同時に、アメリカで生きていくにはどうすればいいかを調べていく中で、国際経営コンサルタントとして活躍している方と出会い、「僕の天職はこれしかない」と。高3で僕の人生は決まったと言えるでしょうね。
バカのひとつ覚えのように、苦手なことに挑戦し続けて数々の不可能を可能にしてきた私のことをみんなは「日本のフォレスト・ガンプ」と呼ぶんです。 壁がどんなに高くても
諦めなければ乗り越えられる


佐藤 話が前後しますが、浜口さんが代表を務められているJCIのお仕事を教えていただけますか?

浜口

経営コンサルタントというのは企業のお医者さんであり、困ったり悩んだりされている企業、あるいは社長さんをサポートするのが仕事です。ただJCIの場合は、設立したのがアメリカなので、ネットワークが世界中にあるというのが特徴です。また、第三者としてアドバイスするだけでなく、我々も経営チームに入って運命共同体になる・・・つまり、リスクも一緒に負うというところが、他社と違う点かもしれません。

佐藤

国際経営コンサルタントを志し、実際にその天職だと思う仕事に就かれたわけですが、「なりたい」と「なれる」は違いますよね。どんな努力をされたんでしょうか。

浜口

何十回、何百回という奇跡があったんですよ(笑)。

佐藤

奇跡ですか(笑)。でも、御本を読んだ限りでは、浜口さんの行動力がすべての不可能を可能にしたように感じましたが。

浜口

確かにそうでしょうね。名もない高校生だった私が、憧れの国際経営コンサルタントの方に出会えたのも、その方の本を読んで、無謀にも「会ってください」とお願いの電話をかけたことが始まりですから。ただね、本来のバカはそう簡単に直るものではありませんでした(笑)。アメリカのビジネス・スクールに入るために必死でTOEFLの勉強をしたんですが、どんなに勉強しても、入学に必要な500点が取れない。30回ぐらい受けたから、最後のほうは試験官より詳しくなっちゃって、受験場での注意事項を私が指示していたぐらいです(笑)。

佐藤

それでも、負けずに頑張られた・・・。

浜口

執念ですよね。だって私の目標は「国際経営コンサルタント」になることで、「500点」を取ることではないですから。

佐藤

受けたビジネス・スクールがすべて不合格になったあとも、諦めずに学部長に直談判して入学許可をもらったり、入社基準を満たしていなかったにもかかわらず、当時から世界最大規模だった経営コンサルティング会社、KPMGピート・マーウィックのニューヨーク本社に採用されたりと、自らの手で道を開かれてきましたよね。苦境に立たされたときの心の強さと行動力は、普通の人にはないものを感じます。

浜口

どんなことでも行動を起こさないと何も始まらないし、諦めたらその時点で可能性はゼロになると私は思っているんです。高校3年の卒業時に、これから先80歳までの「人生の計画」を紙に書きだしました。それを実現させるためにも、途中で投げたり、諦めたりしているヒマはなかったんですよね。

佐藤

壁がどんなに高くても、諦めなければ乗り越えられる・・・。浜口さんの生き方は、それを私たちに教えてくれますね。
苦境に立たされたときの心の強さと行動力は普通の人にはないものだと感じます・・・。 弱点は克服できる
弱点こそが長所になる


佐藤 浜口さんの素晴らしさは、苦手なことから目をそむける人が多い中で、逃げずに真正面から向き合い、結果を出されてきたことだと思います。そこになにかこだわりがあったんでしょうか。

浜口

自分に挑戦するのが好きなんです。高校時代までは水泳に打ち込んできたのですが、その中で「何事も、一番の競争相手は自分自身」ということを学びました。一時的には目標とする競争相手がいたとしても、最後は必ず自分自身と戦うことになる、と。

佐藤

自分と戦うことは、つまり、自分の弱点を知るということでしょうか。

浜口

そうですね。人間には誰でも弱点はありますが、私は、弱点というのは克服できると思っているんです。もっと言えば、弱点を強みに変えることができる。

佐藤

強みに?

浜口

はい。私の場合、ずっと国語ができなかった。つまり、つたない文章しか書けないということですよね。それでも私の書いた数々の本が、多くの人に読んでいただけているのは、「小学生でも読めるやさしい文章」だからなんです。「国語ができない」という弱点は、その分「多くの人の心に届くやさしい本が書ける」という強みになるんですよ。

佐藤

そういうポジティブな発想ができるかできないかで、大きな違いが出てきますね。

浜口

はい。それに、人より苦労するって、すごくいいことなんですよ。同じ80点を取るのでも、簡単に問題が解ける人は成長しない。私のように、何度も何度も追試を受けて、その度に必死に勉強して、やっと80点を取った人のほうが成長できる。「結果も大事だけれど、そこまでのプロセスこそが大事」というのが私の持論です。

佐藤

結果を急がず、自分が納得できるまで頑張れば、たとえ時間がかかっても人間力がつくというとですね。大変勉強になりました。


結果も大事だけれどそこに至るまでのプロセスで努力することが何より大切だと思っています。
浜口直太
プロフィール
はまぐちなおた/1960年兵庫県生まれ。高校在学中にアメリカに1ヵ月間短期留学。「将来は国際経営コンサルタントになる!」と心に決める。創価大学経営学部を卒業後、テキサス州立大学経営大学院でMBAを取得。更にペンシルバニア大学ウォートン・スクール博士課程で財務、国際経営を専攻する傍ら同大学院で教える。米KPMGピート・マーウィック、米プライス・ウォーターハウス勤務を経て、1992年にテキサス州で経営コンサルティング会社を設立。97年には東京に株式会社日本コンサルティング・インターナショナル(現JCI)を設立。日米アジアを中心に、総合的な国際ビジネス・経営&起業コンコルサント並びに、国際ベンチャーキャピタリストとして活躍中。『あたりまえだけどなかなかできない仕事のルール』『天職の見つけ方』『仕事が速い人のすごい習慣&仕事術』『仕事と人生を熱くする、いい話』など、著書多数。留学ジャーナルOB














「毎月出版する」ことを目標に掲げ執筆を続けていらっしゃる浜口さん。
多くの本が書店に平積みで並ぶ。『天職の見つけ方』は特に就職活動を考えていらっしゃる方に参考になる。














どんなことでも行動を起こさないと何も始まらないし、諦めたらその時点で可能性はゼロになると私は思っているんです。














ポジティブな発想ができるかどうかの差は大きい。結果も大事だけれど時間がかかっても、納得して取り組んだプロセスは人間力を育てる大きな意味がある。
佐藤江利奈
米国CCE,Inc.認定GCDF-Japanキャリアカウンセラー。
(株)リクルートでの採用支援の企画営業、人材紹介会社でのコーディネーターなどを通して、これまで大学生から社会人まで幅広い年代2000人以上の就職・転職希望者に対しセミナーやワークショップ、キャリアカウンセリングを行う。
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