キャリアの達人に聞く37
 
キャリアカウンセラー対談 第37回
外資系企業の求人増加!新しいチャンスを発見
求人情報サイト「キャリアクロス」を運営し、イベント「外資系キャリアクロスフォーラム」を主催しているシー・シー・コンサルティング。外資系企業の求人を専門に扱う同社の斉藤政之取締役最高執行責任者に、外資系企業や日系グローバル企業での採用状況についてうかがった。

不足しているIT+英語の人材 金融業界も求人多数

佐藤 貴社が主催されている就職イベント「外資系キャリアクロスフォーラム」ですが、私も先日会場にうかがわせていただきました。大変な盛況ぶりだったのですが、まだ2回目と聞いて驚きました。

斉藤

おかげさまで、2日間で参加者は2800人を超えました。弊社では2000年からインターネットで外資系企業・グローバル企業の求人情報を掲載するサイト「キャリアクロス」を運営しており、「外資系キャリアクロスフォーラム」はそこから発展したものです。第1回目に開催した際に、実に来場者の79パーセントから「転職したい企業に出会えた」という声をいただき、2回目は外資系・日系グローバル企業約50社の参加がありました。

佐藤

英語を使う仕事をしたい人向けだということを、はっきり打ち出していらっしゃいますね。留学を終えた人向けのイベントは通常、6月に開催されることが多いんですが、今回は2月から3月にかけてでしたね。

斉藤

2月は転職シーズンなんです。参加者は転職希望者が圧倒的に多く、全体の約9割でした。転職者の場合、活動を始めてからだいたい2ヵ月くらいで就職先を決めたいと考えるようです。2月は、4月から5月にかけての転職を目指している人が、ちょうど転職活動を始める時期なんですね。

佐藤

留学ジャーナルでも、1月の初めに「就職・転職に効く留学フェア」というイベントを行ったところ、予想以上に大きな反響があったんです。年が明けてからその年の転職を考える、という方は多いんですね。

斉藤

そうですね。企業のほうでは、外資系企業のほか、日系グローバル企業の参加が増えています。また、直接採用企業と人材紹介企業の弊社の利用割合で言うと、6対4で直接採用企業のほうが多いんです。

佐藤

私は会場の中の「スカウティングタイム@カフェ」というコーナーが面白いと思いました。企業のブースの中でなく、カフェスペースでコーヒーを飲みながら、企業の担当者と気軽に話をすることができるんですよね。

斉藤

ウェブサイトでは、企業が登録している転職者の方に声をかける「スカウト」というシステムがあるので、そのフォーラム版のつもりだったんです。

佐藤

ブースで話すと「面接」という感じになってしまうと思いますが、場所を変えると、リラックスした雰囲気になってよさそうですよね。また、外資系企業が多いからか、会場全体の様子がほかのジョブフェアとはちょっと違い、休憩コーナーなどでも出展企業の外国人スタッフがHi!と声をかけていて、フロアの雰囲気も外資系の企業のオフィスのような雰囲気でした。

斉藤

会場の六本木ヒルズも、そういった雰囲気を生むのに一役買っていましたね。

佐藤

外資系企業や日系グローバル企業では、今どんな業界で求人が多いんですか?

斉藤

ITですね。ITの知識があって英語が使える人は依然として少なく、IT関係の企業だけでなく、さまざまな企業が英語のわかるコンピュータ技術者を求めています。同じことが、金融にも言えます。英語ができて金融の知識がある人は、常に不足している状態です。

佐藤

私が相談を受けたことのある留学経験者で、元々SEだったのですが、「インドや中国のアウトソーシング先とやりとりできたほうがいいから」と留学して英語を学び、帰ってきてからその英語力を生かしてプリセールスに転職した方がいます。

斉藤

インドのIT産業は、海外からの受注が相当伸びているようですね。インドの技術者はたいてい英語を話せますから、確かにインドと取引がある会社は、英語が使える人材を強く求めているでしょうね。
「企業担当の外国人スタッフが、休憩コーナーでも“Hi!”と声をかけていて、『キャリアクロスフォーラム』のイベント会場そのものがグローバル企業のオフィスのような雰囲気でした。」 多様化する企業の活動 英語ができると可能性が広がる

佐藤 貴社のウェブサイトは、求人情報はもちろん、英文履歴書の書き方や英語面接の受け方といった、記事の部分がとても充実していますよね。「eBenkyo」という英語学習や資格取得のためのサイトもありますし、とても読み応えがあります。

斉藤

ありがとうございます。求職者の方に必要な情報は、できるだけそろえていきたいと思っています。「eBenkyo」は、英語に関係した情報を網羅したいという目的でやっています。日本で生活している外国人向けのサイト「focusjapan」もありますし、最近は英語派遣専門のサイトもスタートさせました。

佐藤

会社の設立は2000年とのこと、短い年数の間に、大変な成長ぶりですね。

斉藤

最初は私とイギリス人である社長、リチャード・バイサウスの2人だけだったんです(笑)。私自身が『キャリアクロス』をユーザーとして活用し、結果的にはサイトを運営している今の会社に入ったのですが、入社直後にアメリカの同時多発テロがあり、外資系企業で一斉に採用が打ち切りになったという時期がありました。その後採用状況は少しずつ回復して弊社の業績も伸び、今では月に1人くらい新しい社員が入ってきています。

佐藤

会社には外国人の方も結構いらっしゃるんですか?

斉藤

今は社員が約30人で、半分くらいはイギリス人、フランス人、オーストラリア人など外国籍ですね。日本人は、私を含めほとんどが留学経験者で、社内の公用語は英語です。クライアントである外資系企業の人事のトップの方は外国人であることが多いので、英語が使えることは必須だと言えますね。

佐藤

貴社のウェブサイトには約5000社の求人があるそうですが、やはり日本に拠点を持つ外資系企業は増えているんですね。

斉藤

ここ10年で約1.6倍といわれています。ただ、外資系の企業の採用が増えただけでなく、日系企業が外資系企業を買収して英語ができる人材が必要になったりと、いろいろなケースがあるんですよ。弊社に集まる求人でも、「ドイツの印刷機械を扱うのに、英語かドイツ語ができる人がほしい」とか、「遠心分離機の知識と英語力と両方備えた人を求む」など、本当に思いもかけない求人がありますね。

佐藤

技術者の方も、英語ができれば、その分仕事のチャンスが広がっていくわけですね。


「私たちのクライアントである外資系企業の人事のトップの方は外国人であることが多いので、英語が使えることは必須だと言えますね」
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プロフィール
さいとう まさゆき/建設資材会社勤務を経て、オーストラリアの専門学校TAFEに1年間留学。帰国後、外資系企業を中心とする求人情報サイトの運営などを手がけるシー・シー・コンサルティングに就職、現在は取締役最高執行責任者を務める。



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シー・シー・コンサルティングは外資系や日系グローバル企業の求人サイト『キャリアクロス』のほか、『キャリアクロス派遣』、英語学習と国際資格のサイト『e-Benkyo』などを運営している。『e-Benkyo』では英文履歴書作成や英語での面接のノウハウなども充実している。



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2月に六本木ヒルズアカデミーで行われた『外資系キャリアクロスフォーラム2008』。出展企業は約50社。2日間の来場者は2800名を越えた。



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IT業界、金融業界で英語が使える人は常に不足している状態です。



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佐藤江利奈
米国CCE,Inc.認定GCDF-Japanキャリアカウンセラー。
(株)リクルートでの採用支援の企画営業、人材紹介会社でのコーディネーターなどを通して、これまで大学生から社会人まで幅広い年代2000人以上の就職・転職希望者に対しセミナーやワークショップ、キャリアカウンセリングを行う。
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