留学成功の秘訣
いまだ買手市場の就職状況が続く中、多くの学生が、理想と現実との折り合いをつけるべく悩んでいる。ここに紹介する河村さんも、帰国直後は現在の仕事とは全く別業界への就職を目指していた。就職活動の間、彼の中にどんな変化が起きたのだろうか? 日本の大学で英米語学科を卒業後、カリフォルニア州立大ロングビーチ校への留学を実現させた。語学習得だけでなく、将来のためにカタチに残る留学にしたい。その手始めに、同校のビジネスマネジメントを専攻したが、友人の影響で、日本ではなじみのない「レクリエーション」という分野に興味を持ち始めた。
そして、そのクラス聴講がきっかけで、後に大学院のレクリエーション・アンド・レジャースタディ課程に変更した。 実践を重んじる大学院での授業は、ハードだが充実していた。そこで商業レクリエーションをはじめ旅行、ホテル、観光企画と、幅広く勉強した。 「アメリカの学校ってスゴイと思いますよ。例えば公園を新設する公共事業に、企業に混ざって僕らのような学生チームが、企画書を持って入札に参加できる。もちろん相手はプロだから当然かなわないけど、学生にも平等にチャンスが与えられるんです。」
帰国した河村さんを待っていたのは、厳しい就職戦線。最初は航空会社やホテルに的を絞り、自分より3、4歳年下の学生たちと会社説明会に参加した。 彼のとった就活作戦でも特筆すべきは、人材紹介会社のカウンセリングを利用したことだろう。海外留学から戻った新卒の学生や転職希望の社会人に、個人の希望と能力に応じた就職先を斡旋するだけでなく、面接や履歴書など、就活に必要なマニュアルもカバーした。 河村さんの能力や適性などを考慮した末、カウンセラーが紹介したのは、海外に多くの販売会社を持つ大手日本メーカー。実はそこで聞くまで、企業名すら知らなかったという。最終的に、ホテルや航空会社から内定を受けたにもかかわらず、株式会社沖データへの就職を選んだ。
「面接では自分のことをストレートに伝えました。確かに最初の希望とは違っていたけど、面接官と話すうちに、会社の雰囲気と海外営業の業務に魅力を感じたんです。」 入社から半年が過ぎた現在、製品の生産から販売までの流通を担当するチームで北米、中南米、中国地域のロジスティクス(物流)に携わっている。海外販売会社の担当者からの問い合わせに英語で対応し、海外出張もこなしている。 「入社していきなり、アメリカ出張を命じられ、単身、関連会社での打ち合わせを任されるなど新人ではありえないほどの大きなチャンスに恵まれました。海外経験もあり、言葉・文化の異なる人たちとコミュニケーションをとれる、留学生だからこそ、会社は期待しているのかもしれません
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