大学卒業後、和菓子メーカーに就職したものの学生時代から興味のあったデザインの勉強をするために留学。語学学校から専門用語などを身に付けるプレコースを経て名門 Vancouver Film School へ。実務経験の無さをカバーするため、留学中にコンテストなどで受賞した作品を成果物としてまとめ、レジュメとともに就職活動の際に活用。すぐに有名なデザイン事務所に就職が決まるも時間的な拘束が厳しく再度転職活動することに。改めて、「自分は何をしたいのか」を見つめ直す。現在は小さな会社ながら、海外出張も任せられ、学んで来た事を活かしつつ実務経験を積めるやりがいのある職場で活躍している様子がその笑顔から伺える。
語学学校の次は専門学校へ進学する。彼女が選んだのは、幅広く映像やグラフィックデザインが学べる Vancouver Film School。国内では屈指の名門校で、留学生には敷居の高い学校だ。「やるからには最高のところで学びたいじゃないですか。ただ、私は英語力が足らなかったので準備コースに2ヵ月通ったんですが、私、そのリーディングのテストの成績が足りなくて。そこで学校のエラいさんに直談判(笑)。『これだけ話せるんだから、学校に入れて下さい!』ってお願いしたんです」。
無事プレスクール(準備コース)に入り、2ヵ月後、念願の Vancouver Film School に入学。デザインは全くの初心者。彼女にとっては未知の世界で、「最初は同級生が話していることがチンプンカンプンだった」金沢さんも、3ヵ月を過ぎると、語学力もデザインの技術もみるみる上達。「日本の進物様式を紹介するウェブサイトや、『ラブ クエスト』っていうゲーム感覚のウェブサイトを作りました。この頃は私、学校に住んでましたよ。寝袋持って、床で寝て、あとは作品作り。力不足を気合で乗り切っていたという感じかも(笑)」。お陰で、これらの作品は、2つの賞を受賞。これが、帰国後の就職活動に役立つことになる。