留学成功の秘訣

語学留学体験者(休学留学)のケース

今月の成功者

-- Photo -- 洪起範さん(25歳) 総合商社内定

早稲田大学に入学した年に「孫正義」の本を読み、「これからは英語とコンピュータだ」という言葉に感化されて留学を決意。大学3年を休学して10ヵ月間留学。前半はサンフランシスコ、後半はNYで語学を学ぶ。帰国後は研究に没頭。彼の専門はロボットの視覚による環境認識。語学を習得したお陰で最先端の英語の論文も読むことができるようになり、研究の質が高まったと自負している。就職は「研究を続けるか、世界に飛び出すか」を考え、自分の研究をマーケットにつなげられるような、大きな仕事がしたいと思い総合商社を選んだ。
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成功のポイント 1.留学したことで見聞と人脈が広がった 2.留学中は「とにかく英語を話す」ことに全力投球 3.帰国後、語学を専門分野に活かし、自分の道を明確にした
 
洪さんのステップアップ

1999年4月 18歳
早稲田大学理工学部に入学。「孫正義」の本を読み、在学中に留学したいと考えるようになるが、まずはコンピュータの知識を得るために、情報処理の資格を取得。
2000年10月 19歳
2年間で貯めたバイト代と親からの援助を元に留学決定。「ともかく大都市で人にもまれたかった」と、留学ジャーナルの紹介で前半はサンフランシスコのSt. Gilesという語学学校に通い、後半はNYのコロンビア大学私設の語学学校に転校。世界各国の多くの友人を得る。留学期間は10ヵ月。2002年2月に帰国。
2003年4月 22歳
研究室を決めると同時に大学院進学を決意。ロボットに対する研究を極めたいという意識が高まる。
2005年4月 24歳
研究のために海外の論文を読んだり、国際会議に参加したりと、積極的に研究に注力。企業の研究所か博士課程も考えるが、「点で研究を深めていくより、外に飛び出ていきたい」と就職を決意。世界に羽ばたける商社と、研究機関があるメーカーを受けて、3社の内定を獲得。
2006年2月 25歳
就職先を総合商社に決める。4月からは「ロボットの専門分野とマーケットをつなげる仕事がしたい」という大きな夢を持って、商社マンとして働く予定。
自分を成長させる機会を逃さない。チャレンジが大きいほど成長のチャンス。
霧の中で行き先を探すような未知の世界に身を置いたことで、語学力も精神力も鍛えられました!

留学の目的は明確な方がいいと言われている。でも、洪さんの目的は、いわゆる「語学力をつけたい、世界をこの目で見たい」という漠然としたものだった。「孫さんの本の影響も大きかったのですが、研究室で忙しくなる前に、世界に出て、語学力をつけたいと純粋に思ったんです。行き先をアメリカにしたのは、僕の研究であるロボットの分野で最先端だったことと、父親から『どうせ行くなら、大都市でいろんな人に出会って、もまれて来い』というアドバイスを受けたから。その分、費用はかなりかかりましたけれど」

大学3年を休学して4月に渡米。ホームステイをしながら、サンフランスシスコのSt. Gilesという語学学校に通う。当時の英語力は「TOEICは、点数が低いのを知ってしまうのが怖くて受けなかった」というぐらい自信がなかった。当然、最初の3週間は、聞くことも話すこともできなかったそうだ。「留学の目的は英語力の向上なんだから、とにかく勉強しようと思ったんです。でも最初はやり方を間違えてしまった。受験勉強のクセがついているのか、授業が終わった後、人とはしゃべらずにスタディルームにこもって、単語と文法をひたすら書いていたんです。せっかく海外にいるのに、日本と同じ勉強方法(笑)。で、ある時に気づいたんです。『せっかくアメリカにいるのに、僕は何をしてるんだ』と。『とにかく人と話して、先生や友人が話すフレーズを真似することから始めよう』って」。彼の魅力は物おじをしないこと。こうと決めたらやり遂げること。それからは、クラスの日本人と話す時も、自分に「日本語禁止」のルールを設け、使える英語を身につけるように努力したのだ。

自信がついたのは、サンフランシスコから、NYのコロンビア大学までの旅。オレゴン、シカゴ、ボストンを経由してNYまで行く全過程を、一人でプロデュースした。「留学生なら440ドルで電車乗り放題というチケットを見つけて、たった一人で旅をしたんです。途中、電車が蚊の大群に襲われて、まさにヒチコック映画『鳥』の恐怖にも似た体験もしたけれど、大荷物を抱えながら、英語のガイドブックを買って、宿も手配して、すべて自分で成し遂げたときはうれしかったですね。『この先、僕はどんな状況に放り投げられても何とかできる』……自分の新しい可能性が見えてきたんです」

語学はメキメキ上達した。同時に世界各国の友人ができたことで見聞が広まったと洪さんは言う。「今までは、海外のニュースは見ていたけれど、内容はスルーしていたと思うんです。でも、留学してからは、例えばトルコで何かがあったとすると、『彼(友人)の国で、こんなことが起きて大丈夫かな』って思う。ニュースとの距離が近くなったというか、目が日本だけでなく、きちんと世界に向いてきたんだという実感を得ましたね」

 

留学中、就職のことは考えていなかった。ただ、クラスにいる様々な人々、例えば元商社マンや会計士たちとコミュニケーションすることで、「自分の強みをどこに置いたらいいのか」を考えるようになったと言う。「正直、留学中には答えは出なかったんです。でも、『考えるクセ』がついたことはすごく良かったと思いますね」。

帰国後は、予定通りに研究に没頭した。一方で、怖かったTOEICを受けたら820点。研究の節々で、「英語力を高めて良かった」と感じるようになる。「ロボットの研究は世界各国でなされているので、英語の論文が多いんです。英語アレルギーがなくなったお陰で、高度な論文を読めるようになった・・・つまり、最先端の情報を積極的に取りに行けるようになった。これは大きいですね。それに、国際会議にも2回連れていってもらえたんです。英語で研究を発表するなど、研究を深めたり、精度を高めるツールとして、英語はかなり役立ちました」

就職活動では、留学経験よりも、専門分野について語ることが多かった。だから「留学が就職に効いたかどうか」はわからないと洪さんは正直に答える。「ただし、僕自身について言えば、未来につながる留学だったと思います。ツールとしての語学力を得たことはもちろん、見聞が拡がり、人脈が拡がり、そして、自分で考えて行動することを学びましたから。それに、やっぱり何事もナマのものに触れてみないとわからないって思うんです。僕が短期で語学を習得できたのも、霧の中にいるような、どこに行っていいのかわからない状況に身を置いたから。そうすれば必死にならざるを得ない。だからもし、『留学、どうしようかな』って悩んでいる人がいたら、絶対、行ってみるべきです。何かをつかもうという気持ちさえあれば、僕のような漠然とした目的でも、成果のあるものになりますよ」

4月からは社会人になる洪さん。活躍の場は大手総合商社。「ロボットの研究とマーケットをつなげるような大きな仕事がしたい。海外にもどんどん行きたい」という夢が実現する日が待ち遠しいと言う。



キャリアカウンセラーが分析

  洪さんとお会いしたのは、実はこれが初めてではありません。数年前、私が大学生の就職支援をやっている会社に勤務していた頃のこと。洪さんは留学費用を貯めるために、その会社に登録してビジネスマナー研修などをした上で有償のインターンやアルバイトをしていました。そうした経緯で、当時から洪さんの勤務態度やお客様先からの評価が高かったことをよく知っていましたが、留学ジャーナルを通して留学した洪さんと、偶然再会することになりました。

今回は、学生生活に終止符を打ち、4月から新社会人としてスタートする直前の取材となりました。大学院に進学したこともあり、留学から就職活動までの期間が空いていたことや、留学自体が4年前の話ということもあって、『留学』や『就職活動』を学生時代の『点』として冷静に捉えて、7年の学生時代全体を俯瞰的に見渡してお話しいただきました。

上で挙げた3つの成功のポイントのほかに、お話を伺っていて印象的だったフレーズをご紹介します。「自分を成長させるチャンスは逃さないように意識していたかもしれません。例えばゼミで積極的に質問したし、英語を使って発表する機会があれば、自分を成長させるチャンスだと思って取り組みました」。日常のどんなことでも、チャレンジをチャンスと捉えて動いてきた結果が、今の洪さんの存在なのだと思います。洪さんはこんなことも言っていました。「就職活動を始めたとき、マニュアル本はほとんど読みませんでした。ちょっと目を通したら、日頃、研究でやっているようなことと一緒だなって思ったんです。調査して、アイディアを出して、実際に作り込んで、検証して、発表する、それが研究の成果として残る。業界研究、自己分析や面接も一緒ですよね」。

私は日頃、就職活動の仕方そのものをアドバイスする機会が多いのですが、その時に、「就職活動のプロセスは内定を取るためだけのものではありません。社会に出てからの仕事のルールも一緒。就職活動はビジネスを学ぶ助走期間です」という話をします。就職活動に不安を感じる方は多いと思いますが、就職活動は『気づいて』『自分を成長させる』絶好のチャンスのひとつです。洪さんの勝因は、アルバイトや留学、研究など、イベントやチャレンジを成長のチャンスとして逃さず取りに行ったことと言えるでしょう。留学はチャレンジが多い分、チャンスの宝庫です。ぜひ自らチャンスを取りに行きましょう。

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