ボストンキャリアフォーラムは毎年秋に開催される世界最大の海外留学生向けの就職フェアだ。神戸さんは卒業の前年度と卒業の年のこのキャリアフォーラムに、計2回参加している。新卒で就職活動した時に苦労していることもあり、卒業後の就職に備えての準備は万全で臨みたいと考えていた。1年目は「来年に備えて」という気持ちだったが、社会経験もある神戸さんは1年目のキャリアフォーラムでも大手の監査法人からディナー(夕食会)に誘われる。このディナーはキャリアフォーラムに参加する学生にとっては「『採用を積極的に検討していますよ』という企業からの意思表示」のようなもので、学生・社員合わせて50人くらいが食事をしながら交流する。そして2年目に参加したフォーラムでも面接を受けた企業は二次面接まではすべて通過し、世界でもトップクラスの監査法人を中心に数社の内定を獲得する。「大学のキャリアセンターで英語の面接の様子をビデオに撮ってアドバイスしてもらいました。キャリアセンターの他にもマンハッタンにあるインターナショナルセンターをよく活用しました。ここは、ボランティアで運営されていて就職に限ったことではなく、生活情報やビザのことなど留学生にとって役立つ情報やイベントが提供されているので便利です。私はここで知り合ったPwC(プライスウォーターハウスクーパース。会計Big4の1社)で働いていたタイ人の女性と仲良くなり、英文のレジュメの添削をしてもらったり、面接の練習などもサポートしてもらいました」。また神戸さんは就職準備だけでなく学業にも真剣に取り組んだ結果、留学生でありながら成績はGPA4.0(※)を獲得した。そして成績優秀者として『Academic Award』を授与され卒業式には壇上で表彰されたそうだ。(※GPA:Grade Point Averageの略で学業成績の平均値のこと。アメリカの大学でGPA4.0というのは全ての科目で最高評価ということ)