留学成功の秘訣

語学留学/インターンシップ体験者(休学留学)のケース

今月の成功者

-- Photo -- 中山莉恵さん(23歳)海外に多店舗展開する食品関連企業に内定

8歳の頃から英会話を習い、テレビで見た通訳のインタビュアーに憧れていた中山さん。大学4年生を休学して、バンクーバーへの語学留学を果たす。帰国後のTOEICのスコアは865点。リスニングパートは満点を獲得。しかし、13ヵ月の留学経験で得られたものは英語力だけではなかった。カナダ滞在で4回の引っ越しを経験し、主体的に動いていくことの大切さを実感した中山さんの就職活動方法、留学で得られた財産について伺った。
↓
成功のポイント
 
中山さんのステップアップ

2003年3月
筑紫女学園大学 文学部 英語学科 入学
2006年2月?12月
大学4年生を休学し、カナダに語学留学(Pacific Gateway International College)
2006年12月
Cambridge FCE合格
2007年1月?3月
語学学校の紹介でインターンシップ。インターン先はバンクーバーにあるイタリアンカフェ、BC Gelati
2007年4月
帰国。4年生に復学。
2007年5月
本格的に就職活動を始める。就職サイトで応募している企業だけでなく気になる企業には直接電話で問い合わせ、履歴書を送る。
2007年7月
福岡で開催された『アジア太平洋子供会議』でボランティアで通訳をする。
2007年12月
4月入社予定の大手食品関連企業の他、大手ホテルからも内定獲得。
2008年3月
筑紫女学園大学 卒業予定
思ったことは口にしないと伝わらない。黙っていても誰も相手にしてくれません。
困難を解決し乗り越えるたびに磨かれて、逞しく豊かになっていけるのだと思います。

8歳の頃から英会話を習い、テレビで見た通訳のインタビュアーに憧れていた中山さんは大学4年生を休学し、念願のバンクーバーへの語学留学(Pacific Gateway International College)を果たす。13ヵ月のカナダ滞在中4回の引っ越しを経験した中山さんは勉強面での大変さだけではなく、生活していく上での交渉力やコミュニケーション力などたくさんのことを学んだそうだ。特に初めてのホームステイ先では食事や習慣の違いに戸惑いやストレスを感じながらも思ったことを言えず、気持ちが爆発するまで溜めこんでホストファミリーと喧嘩してしまったそうだ。「日本で生活していた時は『何となく伝わる』とか、『気持ちを汲む』ということを当たり前にしていたと思うんです。ケンカしてしまったのはいいことではありませんが『自分の思ったことは口にしないと伝わらないし黙っていても誰も相手にしてくれない』ということに気付かされました」。この経験から得られた『意識』の変化は、その後のカナダでの生活や就職活動に大きな意味をもたらしたようだ。

地元の生活情報サイトで情報収集しながら生活環境を主体的に変え、語学学校でのクラスもAdvancedクラス(上級者クラス)まで順調に上がり半年が過ぎようとしていた。そんな時に担任の先生から声をかけられ「リエは自信なさそうに話すわね。もっと話せるはずなのに、細かいことを気にしすぎている」と言われる。中山さん自身が気にしていたことを的確に指摘され驚いたが、それを機に悩んでいたことを相談し、先生の勧めでCambridgeコースを受講する。そのコースはCambridge英語検定の試験合格を目指すコース。『読む、書く、聞く、話す、文法』の5つのスキルを集中的に学び、毎日の宿題も多いそうだ。「特に大変だったのは、『Speaking(話す)』の授業。30分間与えられ自由に話すというものでとても長く感じました」。3ヵ月同じクラスメイトと、午前も午後も集中して学んだこのコースは緊張感があり、最初は厳しく感じたそうだが、無事検定にも合格し大きな達成感を得られたという。帰国後受けたTOEICのスコアも865点。リスニングパートでは満点を獲得し大きな自信につながったそうだ。

日本の大学の復学に併せて4月に帰国。リクナビなどの就活サイトに登録したのは帰国の1ヵ月前だったが本格的に就職活動を始めたのは5月から。その頃には周りの友人のほとんどが内定をもらっていて焦りも感じたが、留学で得られた貴重な経験に後悔はなかった。就職活動当初は貿易関係や物流業界など、英語を使う機会のありそうな企業や職種を中心に就活サイトから応募をしていたが、思うようにいかなかったそうだ。「はじめの頃は、『英語に携わりたい』という気持ちばかりが強く、上手くアピールできていなかったような気がします」

 

就職活動を続けながら、7月に福岡で開催された『アジア太平洋子供会議』にボランティア通訳として参加する。日本をはじめとするアジアの子供たちの国際交流を目的とした事業で、30ヵ国以上の国から子供たちや引率の人を受け入れ、延べ1000人以上のボランティアスタッフが支えている。そこで知り合った人との会話がきっかけに、国際会議を運営、コーディネートする会社の存在を知り、就職活動の後半戦はそうした会社を個別に調べて履歴書を送る。「インターネットで調べて10社以上には電話したと思います。新卒の募集をしていなくても、意外と受け入れてくれるもので了解をとって履歴書を送ったところが8社くらい。3?4社で面接を受けました」。就職サイトで募集していない企業への応募は積極的に採用しているわけではないということもあり、進行が遅かったり、結論が長引くこともあり不安を感じることもあったが、「就職が決まらなかったらカナダにワーキングホリデーに行こう」と前向きな気持ちでいたそうだ。そんな思いもあり、留学中に引っ越しや生活情報を得るためによく利用していたサイトにアクセスする。「4月から勤務することになっている会社に応募したきっかけは、実はそのサイトなんです。そのサイトの中のカナダの仕事情報を見ていたら、この会社がカナダに店舗を出すことを知って興味を持ち、会社のHPを詳しく見てみたんです。シュークリームなどが人気で身近に感じていたんですが、調べてみると世界10ヵ国以上、100店舗以上に展開している企業でした」

早速、会社のホームページからコンタクトをとった中山さん。新卒の募集は行っていなかったが積極的に応募の意志を伝える。「カナダのカフェでインターンをした時には、接客で生の英語を使って試す、ということだけでなく、売上を含めたお店全体の仕組みを理解するきっかけがつかめました。すぐに海外事業への配属というわけにはいかないかもしれませんが、もしチャンスが得られ海外に支店を出すときには、現地で最適な原料の調達からオーナーを募集してお店を立ち上げるまでを行うことになると思うので、英語でのコミュニケーションや、異文化の理解、度胸など(笑)、留学で培ったものが活かせると思い、自分が働いているイメージが持てました」。同時期に応募していた、大阪にある大手のホテルからも内定をもらったが、面接を重ねていく過程で社員の人たちに会うたびに、その魅力に惹かれ、この会社で一緒に働きたいと思ったそうだ。

最後にこれから留学する人へメッセージをいただいた。「留学では日本にいたら経験することのない場面に遭遇すると思います。しかし、それも振り返ってみると全てがいい思い出になります。また、現地で悩むことがあったら、周りの留学生も悩んでいることはみな同じだったりするので素直に相談してみるといいと思います。困難を乗り越えた自信と度胸、それらを共有した世界各国の仲間、留学は語学力を磨くだけではなく自分自身を豊かにしてくれるかけがえのない経験になるはずです」



キャリアカウンセラーが分析

  日本の新卒の学生が就職活動をする場合、大学3年生(短大、大学院の場合は1年生)向けに毎年秋頃『リクナビ』など大手の新卒就活サイトが本格的にオープンするのにあわせて、学校の就職課やキャリアセンターでも就職ガイダンスを始めることが定着してきました。学事日程に組まれているため、学生はそれほど主体的に動かなくても比較的容易に情報入手が可能といえます。一方、海外の大学や大学院を卒業する新卒の留学生の場合は、卒業時期が異なるため、このスケジュールが大きな壁となります。また、留学を希望する方の中には、映画学や、舞台芸術、スポーツマネジメントなどといった、日本ではあまりない学部を専攻し、専攻分野や特定の分野での就職を考える方も多くいらっしゃいます。こうした場合は、就職サイトだけに頼らず志望する企業に直接電話などで問い合わせてアプローチしていく必要があります。

中山さんの場合は休学をしての語学留学でしたが、Webでは中途採用しか行っていない企業に対しても「履歴書だけでも見ていただけませんか」と直接電話で問い合わせたそうです。『やりたいこと』や『志望動機』が明確になっていないとなかなか個別に応募という行動をとれないかもしれません。よく知らない相手にラブレターを送るようなものです。実際に中山さんも、こうした行動を取ったのは就職活動の後半、徐々にやりたいことが明確になり始めた時期でした。もちろん、明確になっても実際に行動に移すには勇気がいるものです。最初は電話一本かけることも不安かもしれません。しかし、中山さんは『黙っていたら伝わらない』『伝えることで状況が改善、解決する』??そのことを留学中の体験を通じて実感しました。渦中にいるときは、トラブルやハプニングに感じる苦い経験も、主体的・積極的に動いていくことの大切さを気づかせてくれる大きなチャンスだったようです。

学生が初めて就職活動する場合、これまでの学生同士や友人ではなく、企業人とコミュニケーションをとるという点で、多少の慣れは必要です。キャリアカウンセリングやキャリアセミナーで、学生の方には、『就職活動はビジネスの助走期間』という話をしますが、中山さんも助走を終えてウォーミングアップができた頃に複数の企業から内定を得ています。その頃になると、志望動機も更に明確になりそれまでの就職活動(志望業界)の軌道修正をすることもあります。

インターンシップの経験は、学んだ英語を実践の場で試したり、職場の人とのコミュニケーションをとる絶好の機会ですが、それに加えて、是非、『経営の視点』を意識して、その企業やお店に関わっていただきたいと思います。一度就職してしまうと、なかなか一つの組織や企業の中に入り込んで仕事をする機会はないものです。就職前の学生ももちろんそうです。インターンシップであれ、アルバイトであれ、単に与えられた仕事だけに目を向けるのではなく、せっかく関わった企業やお店がどういうビジョン、方針、戦略でどんなお客様に対して、どんなサービスを提供しているのか?その中で、今自分に求められている役割はどんなことなのか?そんな視点をもって就業先に関わることは、業界に関係なく共通の法則性をもった『企業研究の視点』を磨くことになるはずです。

そして、3つ目の成功のポイントは、中山さん自身が挙げてくださった『ポジティブ思考』です。ものごとや状況をポジティブに考えられることは、就職活動や仕事だけでなく、生きていく上で、どんなときにでも応用の利く最大の強みです。これは、慣れない土地での留学生活でも、『何とかなってきた、何とかしてきた。だから大丈夫。』と、体得した財産といえます。

4月からは新たにスタートをきる中山さん。どんな状況の中でも『主体的に』、『経営の視点を持って』、『前向きに』活躍し、更に人間力を磨いていかれることでしょう。

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