留学成功の秘訣

大学留学体験者のケース

今月の成功者

-- Photo -- 神保諒さん(23) 外資系製薬会社内定

高校時代に、1年間アメリカへ交換留学した神保諒さん。帰国して日本の高校に戻ったが、「やはりアメリカで学びたい」と、カリフォルニアの大学への進学を決意。コミュニティカレッジを経て4年制大学へ編入し、編入前に卒業までの就職活動スケジュールを決め、東京・ロサンゼルス・ボストンと3つのキャリアフォーラムを活用して、見事、希望の外資系製薬会社への内定を勝ち取った。「早めに計画を立てるのが成功のコツ」という神保さんの就活ストーリーをうかがった。
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成功のポイント 1)早い段階から計画し、キャリアフォーラムなど直接企業に会える機会を上手く活用した 2)希望の職種を絞る際、大学での専攻にこだわりすぎず視野を拡げた 3)企業研究を念入りに行い、志望動機を具体的に答えられるようにした
 
神保諒さんのステップアップ

2002年8月
交換留学で1年間アメリカ・インディアナ州のSeymour High Schoolへ
2003年6月
帰国。アメリカの大学への進学を考える
2004年5月
留学ジャーナルに相談。秋までにカリフォルニア州El Camino Collegeへの入学が決まる
2005年8月
El Camino College(ビジネス編入コース)に入学
2007年6月
El Camino College卒業、8月にCalifornia State University, Northridge に編入、ビジネス学部ファイナンス学科で学ぶ。編入前の一時帰国時、留学ジャーナルでキャリアカウンセリングをし、卒業までの長期的な計画をイメージする
2008年
6月にリクルート東京キャリアフェア、9月にロサンゼルスキャリアフォーラム、10?11月にボストンキャリアフォーラムを訪問、その後第一希望の会社の内定を得る
2009年5月
California State University, Northridge卒業
2010年4月
外資系製薬会社に入社予定
「就職活動は、タイミングが大事。早い段階から卒業までの予定を立てて取り組みました」
「企業は、本当にそこに行きたいという気持ちがあれば、応えてくれます。『受かったらラッキー』という程度の思いだったら、まず伝わりません」

高校生のとき、母親の勧めでアメリカの高校へ1年間交換留学を経験した神保諒さん。行き先はインディアナ州のSeymour High School。日本人の生徒はほとんどおらず、渡米してすぐに英語だけで暮らす日々が始まった。「最初はつらかったですね。小学生のころに英会話を習ったことがある程度で、授業が始まってすぐは、先生が何を言っているかさっぱりわかりませんでした。学校で陸上部に参加したり、地域のバスケットボールリーグに参加したりしているうちに、友達ができて、次第に英語にも慣れていったんです」。

1年が過ぎるころ、「まだアメリカにいたい」という気持ちがあったが、ひとまず留学期間の終了と同時に帰国。日本の高校で3年になるとすぐ留学ジャーナルを訪れ、アメリカの大学の選定を始めた。「11月にはカリフォルニア州のEl Camino Collegeから入学許可を得ることができたんですが、両親や学校に日本の大学も受験するよう勧められて、一応、日本の大学の受験勉強もしました。数校受けて国立にも合格したんですが、僕自身はあくまでアメリカへの留学が第一希望。高校を卒業する3月までには両親の賛成を得られて、8月にアメリカでの大学生活が始まったんです」。

El Camino Collegeは2年制のコミュニティカレッジで、神保さんはここを卒業した後、4年制大学の3年次に編入する計画を立てていた。コミュニティカレッジから4年制大学への編入のほうが1年からの入学より容易で、留学費用も抑えられるからだ。「El Caminoを選んだのは、希望していた4年制大学のビジネス学部への編入率が高かったからです。入ってすぐの授業では緊張していましたが、今思うと、4年制大学に比べれば学ぶことの内容はやさしかったように思います」。

最初は留学生向けの英語クラスで、リーディングやライティングを学ぶと同時に、大学でのノートの取り方などを身につけた。通常の科目としては、編入に必要な科目を取ることに集中し、よい成績を収めるために勉強に励んだそうだ。「大学でバスケットボールのチームに入ったりして、普段の生活も充実していました。最初の1年間はホームステイ、2年目はアメリカ人の兄弟とハウスシェアをしていたんですが、高校生のときの経験もあり、英会話にはあまり不自由しなくなっていましたね」。

編入時は3つの大学に願書を出し、結局、最もスムーズに編入することが可能だったCalifornia State University, Northridgeに決定。夏休みをはさんで、新しい学校での授業が始まった。コミュニティカレッジとはまた異なる雰囲気に、最初は少々驚いたそうだ。「講座の数はたくさんあるんですが、人気のある講座はすぐ定員に達してしまい、受けたくてもなかなか取れなかったりしたんです。また、3年生・4年生の授業はグループプロジェクトが中心、他の学生と協力し合って何かを進めたり、エッセイを書いたりといったことが、とても多かったですね」。

アメリカでの学生生活は順調だったが、就職は日本で、と希望していた。そこで、4年制大学に編入する前の夏休みに一時帰国して留学ジャーナルでキャリア相談を受けた。「キャリアカウンセリングで卒業までの2年間のどのタイミングで何をすればいいのかを把握することができたのでやるべきことがクリアになりました。翌年以降の計画も立て、東京やアメリカで、留学生や留学経験者向けに開催される就職フェアも早い段階からチェックし、そのいくつかに参加することにしました。アメリカにいるとOB訪問ができないので、インターネットで情報を集め、自分から足を運ぶようにしたんです」。

 

翌年、4年次が始まる前の6月、インターネットの就職サイトでエントリーを開始。6月末に東京で開催される「キャリアフェア」への参加にあわせて一時帰国。フェア前に、再度留学ジャーナルでキャリアアドバイスを受ける。今回は、企業の選び方を相談したり、履歴書やエントリーシートを添削してもらったりと、昨年に比べてより実践的な相談がメインで、それを踏まえてフェアに参加した。フェアではいくつかの企業ブースを訪問、その場で面接を受けることもあった。

就職活動当初は業界を特定せずにある程度の数の説明会に参加して生の声を聞くよう心がけていたが、神保さんが自分に合った分野と次第に意識するようになったのは、「製薬業界」だった。「祖父ががんで長いこと入院し、さまざまな薬で治療を受けていたので、薬については自分でいろいろと調べたことがあったんです。そのうち、製薬会社が自分にとっての第一希望となっていったんです」。

東京での就職フェアののち、9月に「ロサンゼルスキャリアフォーラム」に参加。フォーラムの主催者が事前に大学で開いた日本人学生向けの説明会にも足を運んだ。そしていよいよ10月末に、就職活動の「本番」とも言える「ボストンキャリアフォーラム」に参加。100社以上の企業が集まる「ボストンキャリアフォーラム」は、留学生・留学経験者向けの就職フェアとしては世界最大級のもの。求職者、そして企業の多くも、このフォーラムに照準を合わせて計画していることが多い。「ボストンのときは、インターネットであらかじめ面接を予約して、履歴書を送ったりしていました。会場で実際に面接を行い、後日東京で最終面接、という段取りになっていました」。

就職活動が終盤になってくると、興味のある企業も絞られてきたので、更に深く研究を進めた。「製薬会社と一口に言っても、それぞれの会社に得意な分野がありますから、各社の特徴や違いを比較し、それを説明できるまでしっかり調べました。また、製薬会社にはMR(Medical Representative:医薬情報担当者)といって、医師に自社製品の情報提供等をする営業の仕事があるのですが、MRになるためにはどんなことが必要なのか、本を買って研究しました」。

大学での専攻はファイナンスだったが、あえてそのことにはこだわらないようにした。ボストンキャリアフォーラムのような留学経験者ばかりの就職フェアでは、「語学力」は、特にアピール材料にはならない。「英語については、できて当たり前なので、あまり尋ねられることもありませんでした。フォーラムに来ている企業は、特定の知識や経験があるかどうかということよりも、海外で学んだことによるバイタリティを求めているように感じました」。

ボストンキャリアフォーラムでは、面接後、企業に採用候補者向けの合同ディナーに招かれたり、日本での最終面接に呼ばれたりと、いくつかの会社から好感触を得たのち、冬に東京で採用試験を受け、無事に第一希望の会社から内定を得ることができた。ヨーロッパに拠点を置く世界有数の製薬会社で、日本にも工場や研究所、多数の営業所を置いている。「企業の規模が大きく、資金力があり新薬の開発に力を入れている点にも魅力を感じましたが、説明会や面接を重ねるうちに働きやすさを感じました。社風が合っているのかもしれません」。世界的なネットワークを持つ企業とあって、将来的には、海外と関わりのある仕事に就くチャンスもある。「企業は、本当にそこに行きたいという強い気持ちがあれば、必ず応えてくれます。『受かったらラッキー』という程度の思いだったら、まず伝わらないと思いますよ」。

キャリアカウンセラーが分析

  高校卒業後、海外の4年制大学への進学を目指す場合、まずは留学先での生活や勉強に慣れることが先決で出発前から就職活動の情報収集というのはあまり現実的ではありません。その点では、神保さんのように、“編入が決まり一息区切りついた夏休み”のタイミングで、就職活動のスケジュールも含めた、残り2年間の留学生活全体を見通すことは大きな意味があります。

海外大生の就活スケジュールについてはバックナンバー(キャリアカウンセラーが分析の部分)の中でもご紹介しているので参考にしていただければと思います。また、留学ジャーナルでは、会員様向けに、帰国後だけではなく、出発前や一時帰国中のタイミングで定期的にキャリアセミナーを行っています。セミナーの日程が合わなくても、個別のアドバイスも行っていますので、近況報告も兼ねて早い段階からお越しいただき、『就活の全体像』を把握しながら長期的なスケジュールを立てておくことをお勧めします。

キャリアフォーラムなどの就職イベントは、採用担当者に直接会える数少ないチャンスです。インターネットの情報だけではない生の声から企業や仕事内容について理解していくためにも、早い段階から活用し、まずは先入観を持たずに幅広い企業の説明会に参加しましょう。また、企業からは、海外大生に期待する点が多い一方で、課題として、『語学を活かしたいという気持ちだけが先行し十分な職業研究ができていない』『語学以外にビジネス上必要な能力に対する理解が足りない』・・・という声を聞くことがあります。これらの課題をクリアした神保さんの行動を見てみましょう。

神保さんは体験談のしめくくりで「本当にそこに行きたいという強い気持ちがあれば必ず応えてくれる」とおっしゃっていますが、その思いが届いたのは『行動を伴って気持ちを示した』からだと言えます。はじめて就職活動をする方に、恋愛に例えて説明することがあるのですが、相手に対して関心が強ければ、自然とその人の夢や興味のあることを知りたいと思うでしょうし、話すチャンスがあるのであれば、共通の趣味や話題で盛り上がるために事前にできるだけ調べておくのではないでしょうか?調べていくうちに興味が増せば更に聞きたいことも出てくるはずですし、自分が興味をもっていることに対して質問されるのは嬉しいものです。 “面接”というと、「評価される場」というイメージがありますが、本来は「同じ目標を持つチームメイトとしてやっていけるか」、それを確認しあう場です。そのためには、就職サイトの採用情報だけではなく、共通して盛り上がれるような話題(業界のことや仕事について)を事前に調べておくことはとても大切です。

相手を深く知るために最低限、次の3つのCについては抑えておきたいところです。『Company』(その企業のサービスや理念、戦略など)、『Customer』(対象としている顧客)、『Competitor』(競合の中での強みやシェア)。できれば関連のある仕事をしている方に直接お話を聞ける機会があればよいですが、ある程度業界を絞った段階で深く調べるツールとして、書籍も有効です。一時帰国した際に大きめの書店に立ち寄り、海外では手に入れにくい書籍をチェックしましょう。具体的な就職活動に限らず、日頃から社会人との交流を意識して、“職業観”を養っておくことも大切です。これらの活動そのものが、先に挙げた海外大生の課題をクリアするだけでなく、その先に続くビジネスへの助走となっているはずです。

留学での経験を元に、ビジネスへの助走をしてきた神保さん。実際に働き出した時に、点が線としてつながっていることを実感されるのだと思います。

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