UNFPA編 国際機関で活躍する日本人職員を紹介

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世界のために、できること 国際機関で働こう!

グローバルに社会貢献ができる国際機関で働くには、どのようなステップが必要なのだろう。
いま活躍する日本人職員に、その道のりを聞いた

Vol.3 草原の国、モンゴルで取り組む母子の命と権利、若者の未来 UNFPA モンゴル事務所代表 北原 直美さん

留学をきっかけに関心を持った世界のさまざまな「不平等」

北原さんの1日
7:30メールチェック。本部や地域・モンゴル事務所スタッフからの連絡事項を確認。承認とその日の指示出し
10:00政府や国連機関、ドナー国との会議、あるいは地域事務所との電話会議
12:00メールチェックと書類の承認、
ビジネスランチなど
14:00UNFPA がサポートするイベントへの
出席やスピーチ
16:00メール・書類のチェック。
17時に帰宅
20:00メールチェック
22:00ニューヨーク本部との電話会議など

 国連人口基金(UNFPA)のモンゴル事務所代表となって、今年の7月で丸2年が経つ。生活と仕事の拠点は、冬の最低気温がマイナス30度を下回る「世界一寒い首都」、ウランバートル。郊外への出張時は4WD車で凸凹道を移動し、遊牧民の移動式住居、「ゲル」に宿泊することもある。

「ゲルの室内はとても静か。だから夜はぐっすり眠れるんですよ」

 国連人口基金の活動理念は、「すべての妊娠が望まれ、すべての出産が安全に行われ、そして、すべての若者の可能性が満たされる」こと。北原さんの仕事の中で大きな比重を占めるのも、モンゴルにおける妊産婦と新生児、及び若者の支援だ。

 出身は石川県。「将来は国際関係の仕事に」という漠然とした思いが確固とした目標に変わったきっかけは、21歳の時に行ったアメリカ留学だった。政治学部の授業で学んだ国際開発やジェンダー論に関心を持ち、「さまざまな形で存在する世界の『不平等』を減らす仕事に関わりたい」と思うように。

 「先進国のようにすごく発展した国がある一方で、飲み水にも苦労する国がある。どうしてこのような差があるんだろう、という疑問がすべての始まりでした。今の仕事は、女性や若者を助ける過程で不平等の解消に貢献できます。自分の活動が誰かのためになっているという実感を得られるのは、大きなやりがいですね」

北原さんの着任までのStep

1989年4月~1994年3月横浜市立大学文理学部国際関係課程終了
1992年6月~1993年12月(1年半)アメリカ・インディアナ大学 政治学部留学

日本の大学からの単位を移し卒業。国際援助、国連の役割、ジェンダー分野に関心を持ち、その不平等さに疑問を持ち始める

1995年9月(1年)アジア経済研究所開発スクール 開発
課程修了
1996年9月(1年間)ロンドン大学スクール オブ エコノミクス
人口学修士号取得

開発途上国の女性の現状、また女性の地位向上のための統計、人口学のツールと応用を学ぶ

1996年11月(2年)UNFPAザンビア事務所JPO

初めての国連勤務。国連はただの官僚主義ではなく、現場で結果を次々と出していることを目の当たりにして感動する

1999年1月(6ヵ月間)ザンビア大学 コンサルタント
1999年9月(4年半)UNFPAニューヨーク本部・アジア太平洋局勤務
2004年2月(約2年)UNFPA南アフリカ共和国事務所次長
2006年5月(1年)JICA南部アフリカ共和国事務所・平和構築アドバイザー
2007年6月(5年弱)UNDPモザンビーク事務所次長

UNDPへの出向。
プログラム マネジメント チームの議長

2009年7月(5年)イギリス ウォーリック大学MBA取得

通信教育で人口統計学を学ぶ(優等賞)。管理マネジメント全般のスキルを習得

2012年4月(約1年)UNDPマラウィ事務所次長
2013年7月~現在UNFPAモンゴル
事務所代表

支援プログラムを全般的に管理。
モンゴルの国連機関内でのガバナンスと
人権、若者支援分野の議長

ネット診察で過疎地の命を救う
若者支援は教育の質改善が課題

 ひと口に「支援」と言っても、その内容は多岐にわたる。例えば、ウランバートルの医師と遠隔地の患者をインターネットでつなぐテレメディスン (telemedicine)の拡充もその一つ。モンゴルは広大な国土に対して人口が少なく、その4割以上は首都で暮らしている。そのため、設備の整った医療施設はウランバートルに集中し、体調を崩した遠隔地の妊婦が数日かけてウランバートルの病院を訪れることも珍しくない。

「モンゴルの妊産婦死亡率は、先進国と比較すればまだ低いとは言えません。テレメディスンがあれば、遠くに住むお母さんたちも体に負担のかかる移動をせずにウランバートルの医師の診察を受けられる。その結果、妊娠出産の合併症で亡くなる女性を減らすことが出来るのです」

 社会で活躍できる若者の育成を目的としたYouth Development Center(若者センター)の運営も、北原さんが力を注ぐ活動の一つだ。90年代初頭の民主化を機に出生数が増加したモンゴルでは、現在10~20代の若者人口が過去最高に達し、その一方で社会主義国時代のシステムを急激に変更したことによる教育の質低下が社会問題となっている。

「特に問題なのが、道徳面の教育。識字率、就学率は高くても、チームワークを大切にするとか、相手を思いやるといったソフト面のスキルに欠ける若者が多い。だからせっかく進出してきた海外企業も、モンゴル人を雇う際に苦労することがよくあるのが現状です」

 若者センターでは英語やパソコンの研修、カウンセリング、グループアクティビティなどを通して、学校教育では網羅されない“ライフスキル”を学ぶことができる。現在は国内に11ヵ所。年内にさらに5ヵ所を立ち上げる予定だ。

国連では出産・産休のブランクが
昇進に影響することはない

 それぞれの国には事情があり、文化や風土も異なる。そのことは十分理解したうえで、国際機関の一員として、厳しい意見を政府に伝えることもある。

「私の助言は相手にとって苦い薬かもしれません。それでも国連にしかできないことをしたいのです」

 これまでに築いてきた信頼関係があるからこそ、北原さんの思いを人々も受け入れる。民主主義国としての歴史が浅いモンゴルでは、国のトップが変わると国の方針が根本から変わることも多い。分析を重ね、開発プログラムを組んだところで、すべてやり直し。そんな経験もした。

「泣きたくなることもありますし、失敗も数知れず。でも、転んでもただでは起きませんよ(笑)」

 夫と8歳、13歳の息子の4人家族。毎日5時には仕事を切り上げて帰宅し、一緒に食卓を囲む。国連では、女性の出産や産休によるキャリア中断が昇進に影響することはない。アフリカ勤務時代は子どもたちが小さく、時間のやりくりに苦労したこともあったが、仕事を続けながらオンラインでイギリスのビジネススクールの授業を受け、5年間かけてMBAも取得した。

「私が仕事に打ち込めるのは、家族がいるから。家族を養うために働いているのではなく、家族が支えてくれるから働けるのだと思っています」

国際機関で働くまでの道のり

迷いのあった高校時代
恩師の言葉に一念発起

地元の進学校へ入学後、一度は将来の夢を見失った。「周りの人たちのように、短大を出て結婚しようかな」。そんな北原さんを根気強く説得したのは、家庭科の先生だった。「あなたは英語力を活かして外へ出るべきよ!」。このひと言で再び心が奮い立った。「最近は会うたびに『あなたは一体どこまで行くつもり?』なんて言われます(笑)」

挫折、失敗は未来の糧
恐れず進めば道は開く

大学1年の春休みに、語学研修でアメリカへ。ところが「得意だと思っていた英語がまったく通じず、ショックでした」。悔しさをバネにさらに英語を勉強し、2年後には見事学部留学を実現。「若い人には失敗を恐れず、人生を切り開いて欲しいですね。ちょっと都合が悪いことがあったくらいで、投げ出さないで!」

国際社会で求められる
資質を留学で身に付ける

“国際公務員としてさらに上を目指すなら、必要な能力”として北原さんが挙げたのが、相手を"inspire(刺激を与える、心を動かす)"する力。日本人は「相手からの要望には完璧に対応出来るが、こちらから働きかけるのは苦手」な傾向がある。留学などを通じてそういった資質も身に付けることが、国際社会では求められていく。

UNFPAって?

国連人口基金(UNFPA)は地球規模の人口問題に取り組む国際機関。人口に関するデータに基づき、人権およびジェンダーの平等を推進しながら、リプロダクティブ・ライツ(性と生殖に関する権利)を保障し、リプロダクティブ・ヘルス・家族計画関連のサービス・情報にすべての人がアクセスできること、妊産婦死亡の削減などを目指す。支援地域は約159の国と地域にわたり、職員数約2,500人。活動対象は主に女性と若者。

国連人口基金の活動

目標
  • ● リプロダクティブ・ヘルスをすべての人に
  • ● リプロダクティブ・ライツの促進
  • ● 妊産婦死亡の削減
  • ● 国際人口開発会議の行動計画及びミレニアム開発目標第5目標(妊産婦の健康の改善)の促進
cUNFPA戦略計画 2014年~2017年
国連人口基金の活動
貧困を減らし、すべての若者が
尊厳ある人生を送る手助けをする
子供の数、出産間隔、時期を
責任もって決定できるよう、適切に情報を提供
遊牧民への聞き取り調査を行い、
人口データに反映する
現状、年間約30万人が
妊娠や出産で命を落とす。
妊婦を守るのは
国際開発の重要優先課題
母親の死亡や後遺症の可能性を減らすため、助産
師が立ち会う出産をサポート

国際公務員になるためのキーワード!

YPP

 YPP(ヤング・プロフェッショナル・プログラム)とは、国連事務局が実施する、若手職員を採用するための試験。
 試験は年に1度で、2014年は6月~8月に応募書類の受け付けが行われ、書類選考を通過した人が12月の筆記試験に進んだ。
 合格し、ポストを獲得した人は国連事務局内で2年間勤務し、その間の成績が優秀であれば引き続き採用される。
 試験対象国は毎年見直されるが、日本は今年も対象国となる見込み。
 また募集対象の職種は毎年異なり、同じ職種が2年連続で募集されるとは限らない。
 応募資格は①日本国籍を有する32歳以下であること②英語又はフランス語で仕事ができること③募集分野に関連する学士号以上の学位を有すること。修士号や職務経験がなくても応募できるのが特徴だ。

外務省 国際機関人事センターhttp://www.mofa-irc.go.jp/

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