権威にすがるな!

RJ:紀里谷監督のように自由に、自信を持って生きるにはどうしたらいいですか?

権威にすがらないことですね。○○大学卒業とか、××会社社員とか、権威にすがるから自信を無くすんです。根拠のないものが自信で、根拠のあるものが権威。子供の頃はみんな自信があったでしょう?だけど世の中には、権威にすがって、それを持たないとダメだって刷りんでしまう学校や社会や親もいますよね。そうすると、子供たちは権威を持たない自分はダメ人間なんだって思い込んでしまう。それはとても不幸なことだと思うんです。留学を権威の1つとして考えているならやめた方がいい。それよりも大切なのは自分の人生をどうしたいのか、自分にとって何が幸せなのかを考えること。それを見つけるための「視点」を持ってほしいですね。自分のやりたいことをみつけないと、留学しても意味がありませんから。

RJ:では最後に、留学を考えている若者にメッセージをお願いします。

今やって後悔するのと、死ぬ前に後悔するの、どっちが嫌ですか? 若い人は実感していないかもしれないけど、人は絶対に死にます。あなたを嗤っている人も死にます。地球もいずれなくなってしまうだろうから、何も恐れる必要はないんです。僕はやり残したことがないように、やりたいことをリストにして一つ一つ潰してきました。だから明日死んでもOK。そうやって生きてきました。人の人生を生きるわけじゃないので、心の声に忠実に生きていいんですよ。


arrow 映画監督: 紀里谷和明

1968年、熊本県生まれ。15歳の時に渡米し、マサチューセッツ州にある全米有数のアートスクールCambridge School of Westonでデザインや音楽、絵画、写真などを学び、パーソンズ美術大学では建築を学ぶ。1990年代なかばに写真家として活動を開始。その後、映像クリエイターとしてCM、広告、雑誌のアートディレクションも手掛け、最近では三代目J Soul BrothersのPVが話題に。2004年、映画『CASSHERN』で監督デビュー。2009年映画『GOEMON』を経て、2015年11月最新作『ラスト・ナイツ』が公開となる。

ラスト・ナイツ