今、「留学」の動きから目が離せない! 【ニッポンの留学ウォッチング】

ますます加速するニッポンのグローバル化。それに呼応するように、留学の現状も大きく動きつつある。内と外、双方の観点から、日本の留学を取り巻く環境にアプローチ、様々な視点から、ニッポンの留学の現状をウォッチしてみたい。

【Vol.1】21世紀、「アジアの時代」を見据えたアジアのグローバルリーダー育成プログラムを、東京大学 公共政策大学院が開始。

東京大学 公共政策大学院
公共政策キャンパスアジアコース
-BESETO(Beijing-Seoul-Tokyo)ダブル・ディグリー・マスター・プログラム-
CAMPUS Asia

アジアを代表する3大学間の交換留学制度

日中韓の大学間で、質の保証を伴った学位プログラムや人的交流を拡大し、グローバル人材を育成する―そんな構想を三カ国の政府が後押しして、文科省の「大学の世界展開力強化事業『キャンパス・アジア』」が平成23年度からスタートした。

東京大学公共政策大学院(GraSPP)の新しい交換留学・留学学位プログラム『BESETO(Beijing-Seoul-Tokyo)ダブル・ディグリー・マスター・プログラム(BESETO-DDMP)』は、文科省の「キャンパス・アジア」で採択されたプログラムの一つ。

BESETO-DDMPは、中国・北京大学、韓国・ソウル大学校の大学院と連携、各大学が擁する公共政策・国際関係分野の3大学院による留学制度で、学生は交換留学またはダブル・ディグリー(出身大学の修士号に加え、もう一つの大学の修士号を取得)のどちらかを選び、どの学生も必ず三カ国で学ぶ経験をする仕組みだ。例えば、東京大学公共政策大学院で1年学び、東大に在籍しながら北京大学国際関係学院、ソウル大学国際大学院に1年、もしくは1学期の留学ができる。このプログラムでは、授業料は東大生の場合東大のみに納める。また、2015年度までの参加学生は、留学のための航空運賃や生活費の一部を三カ国の補助金によって支援する。

3大学院での授業は基本的にすべて英語。1年留学した方の大学で条件をクリアすれば、合計2年半で東大を含む2つの大学院の修士号を取得する「ダブル・ディグリー」も可能となり、アジアトップクラスの3大学による英語でのダブル・ディグリーという点で画期的なプログラムといえる。ここで得た経験は、国際政治やビジネスの舞台で大きな強みになる。各国の優秀な学生たちとの将来につながる出会いも大きなメリットだ。

公共政策大学院では、キャンパス・アジア構想にもとづいたカリキュラムで、北京大学国際関係学院とソウル大学校国際大学院への留学を必須とする「公共政策キャンパスアジアコース」(Master of Public Policy, Campus Asia Program, MPP/CAP)を2013年4月に新設する。

プログラムの仕組み
東京大学 ⇔ 北京大学 ⇔ ソウル大学校
アジア、そして日本の20年後を見据えた、大学の国際化戦略プログラム

東京大学公共政策大学院
伊藤隆敏院長

「公共政策キャンパスアジアコース」が目指すのは、21世紀をリードするグローバル人材の育成。なぜ、欧米ではなくアジアの大学なのか、伊藤隆敏公共政策大学院院長に伺った。

「21世紀はアジアの時代と言われています。国際政治、国際経済の分野でアジア各国の声をまとめていくリーダーシップが求められます。そのため、英語、中国語、韓国語などを自在に操るグローバル人材を育成していく必要があります。その点で、公共政策・国際関係分野におけるアジアを代表する3大学院が連携し、「知」のノウハウを英語の授業によってシェアする取り組みには大きな意義があります。」

これから来たるべきアジアの時代の世界競争に打ち勝つために、必要な力を身につけるプログラムと言えるだろう。「国際政治・経済や国際法を学んできた人、アジアのことをもっと知りたい人だけでなく、現にグローバルビジネスの現場で働いている人にも有意義なプログラムだと思います。3大学院での学生生活を通じて、人的ネットワークも広がるでしょう。20年後のアジアを見据えて、新たな道を切り拓いていける挑戦者を待っています。」

留学パターンの例
例1:東大生4月入学の交換留学(東大に1年、ソウル、北京に1学期ずつ、計2年) 例2:東大生4月入学ダブル・ディグリー(東大に1年、ソウルに1年、北京に1学期、計2年半)
学期制の違いも利用して、留学先の国の文化・慣習に触れる

留学先ではそれぞれの国の文化や慣習に触れられるような枠組みも考えられている。各国のアカデミックカレンダー(学期制)の違いも利用して、生活体験ができるよう、工夫されている。

各種取り組み
学生サマープログラム
ソウル大学は3月始業、東京大学は4月及び10月始業、北京大学は9月始業というアカデミックカレンダーの違いを有効に活用し、3大学のプログラム参加学生が一同に介して学ぶサマープログラムを開講予定。
双方向交流国際インターンシッププログラム
留学生の希望者には、各国の現地企業や国際機関等でのインターンシップを行えるよう受け入れ先機関の開拓を行っている。
3か国の言語を学ぶ機会も提供
『BESETOダブル・ディグリー・マスター・プログラム』の講義は基本的にすべて英語で行うが、初級レベルの日本語、中国語、韓国語を学ぶ機会も提供。
※東大では日本語での授業も一部受講可能。
「公共政策キャンパスアジアコース」2013年4月スタート

東京大学公共政策大学院の入学者選抜は毎年秋に実施。今年は5月31日に入試説明会を行い、8月に願書受付をする。「公共政策キャンパスアジアコース」では筆記試験は行わず、書類選考と面接による入試を行う。平成25年度は定員10名を予定している。またTOEFLスコアの提出が必要となる。職業人選抜も行う。

詳細は東京大学公共政策大学院のホームページで確認を。
http://www.pp.u-tokyo.ac.jp/index.htm

このページの掲載内容は2012年5月現在の情報です。学校の都合により予告なく変更される場合があります。
また、このページでご紹介している留学制度及び海外の提携大学に関する情報は、各大学へ直接お問い合わせください。


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