異文化に暮らす
October 01, 2011
先日授業で、「カナダに来て驚いたことは?」なんて話題がありました。

先日授業で、「カナダに来て驚いたことは?」なんて話題がありました。
つまり、自分の国とカナダの違いは何か。そりゃ違いなんていくらでもあるんですが、多くの日本人学生が挙げていたのが、人種の多様さです。そういえば、自分も最初驚いたな、なんて思いました。皆さんのカナダの印象ってどうですか?カナダ人って白人。私のイメージはこんなものでした。もちろん黒人だったり、移民は居るんだろうけどマジョリティーは白人だと漠然と思っていました。
もちろんそれは間違いではないのですが、つまり我々日本人学生が驚いたのはその割合が想像とかけ離れていたためです。街を見渡せば、東アジア、東南アジア、インドや中東、南アメリカ、つまりほとんど世界中から来た人々を見ることが出来ます。
多文化都市として知られるトロント。小さなニューヨークなんて呼ばれることもあるそうです。近年は、国内の雇用率低下に伴い、外国人労働者の受け入れが、政治における議論の焦点になることもしばしばあるようで、新しく移住することは少しずつ難しくなっているようです。ただ、移民一世はたくさんいるし、英語が第二言語なんていうのは普通です。日本に育った私には、やはり驚きでしたね。電車の中では様々な言語が聞こえてきます。
一人の韓国人学生は、自国との違いについて、「ソウルでは電車の中で肩がぶつかったくらいでは謝らない、ぶつかった方もぶつかられた方も、人口の多いソウルでは、それが普通だってわかっているからだ、一方でトロントでは、ぶつかったら謝るし、道を通してほしいときだって"Sorry"って一言」って言っていました。
日本ではどうでしょう。ソウルと似ているのかな。そりゃ人口が多い都市になれば、世界中どこの国でも、似たようなものでしょう。
ただ"Sorry"を頻繁に使うというのは日本人と似ている気がします。ダニエル先生は「"Sorry"を頻繁に使うのは"Very Canadian"だ」って言っていました。ニューヨークに行ったとき、道を通してほしくて"Sorry"って言ったら、後ろから「何のために謝ってるのあの人」みたいなことが聞こえてきました。ちょっと極端な例かもしれませんが、アメリカ人は"Excuse me"の代わりに"Sorry"とは言わないそうです。「ごめんなさい」と訳される"I'm sorry"と「すみません」に当たる"Excuse me"。日本語では「すみません」もまた謝意を表しますよね。だから、私にとってそれほど違和感がないのですが。
思い返せば、クラスの中で、自分が間違えて"I'm sorry"っていうのは日本人が多いですね。先生も"Don't worry. That's Okay."みたいに言ってくれるんですが、つまり謝る必要はないよってことでもあるのかな。
言語だけではなく、この国の習慣をもっともっと学びたい。人々がどうやってコミュニケーションをとっているのか、どういったことが常識で、何が失礼に当たるのか。もっと自然に話せるように、暮らせるように。そう思う今日この頃です。