留学成功の秘訣

専門留学体験者のケース

今月の成功者

-- Photo -- 鈴木美和子さん(26)外資系調査会社勤務

大学3年の夏、バンクーバーに1ヵ月の語学留学をした鈴木さん。25歳で留学するときには、あえて授業内容の厳しい学校を選択。7ヵ月間、無我夢中で勉強に打ち込んだ。
帰国後、3週間ほど身体と心を休めたあとに就職活動。正社員希望だったが、「週2回英語学校に通えること・職場で英語を使えること」という条件で探し、正社員に固執せずに外資系の調査会社に派遣社員として就職。英語の資料検索やメールのやり取りなど、ビジネス英語を現場で身に付けながらキャリアを積む。そして近々、正社員として働くことを考えている。もちろん週2回の学校にも通い、「翻訳・通訳家」の夢の実現に向けて奮闘中。
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成功のポイント 1.留学中に、厳しい授業から逃げず、英語力を鍛えた 2.帰国後の働くスタイル・条件を明確にできた 3.正社員にこだわらず、派遣社員でキャリアを築いた
 
鈴木さんのステップアップ

2002年4月 22歳
東京農業大学を卒業。留学も考えたが「自費で留学したい」と興味のあったIT業界に就職。SEとして働く。
2003年7月 24歳
24歳の夏に「25歳の自分の生き方」を考え、「このままSEとして働くことではない」と思い、留学を決意。
2004年5月25歳
カナダ・バンクーバーにある専門学校「Granville Institute」に留学。専門は通訳・翻訳。毎日、100 単語・100 センテンスを覚えるなど勉強漬けの日々を送る。
2005年2月 26歳
帰国後、就職活動開始。留学ジャーナルが提携している人材会社「アデコ」に登録。「正社員紹介の部署」と「派遣紹介の部署」の両方のコンサルタントが連携をとりカウンセリングをしてくれたが、希望通りに働けるのは派遣スタイルだと知り、紹介された外資系調査会社に派遣社員として入社。
2005年9月 26歳
仕事は面白かったが、「やはり正社員」という気持ちが芽生え、転職予定。
やりたいことが明確なら、最初のスタートは正社員にこだわる必要はないと思います
自ら望んだ「厳しい授業」は想像以上に過酷!でも、やり遂げたことで実力と自信が持てました

女性にとって「25歳」というのはひとつの転機だ。鈴木さんは、その25歳を迎える前にふと考えた。

「私は今のままでいいんだろうかと。その答えはNO。そこで、勤務先に辞めることを話したら、常務から直々に話があり、『社員はみんな子供のように大切なんだから、退職後に何をするか決めていない状態で辞めさせるわけにはいかない』と。悩んだ末に、『留学します』と答えました。もともと大学時代に短期留学をしたとき、『期間も授業内容も物足りない、いつかまた留学したい』と思っていて、留学するなら、今、このタイミングしかないと、決意したんです」

留学先は、大学時代に留学したカナダ・バンクーバー。学校は「Granville Institute」という専門学校で、翻訳・通訳コースに進んだ。期間は7ヵ月。「授業内容が厳しく、正確な英語を身に付けられるところ」をあえて選択した。「学校はほとんど日本人で、最初は『留学したのに日本語を使ってしまうのではないか。外国人の友だちができなのではないか』と思っていたけれど、そんなことはありませんでした(笑)。クラスメイトは志が高く熱心な人ばかりで、同じ日本人の留学生として刺激を受けました。それに、宿題が山のように出て、授業後や週末は遊ぶ時間がほとんどありませんでしたから。毎日100単語・100センテンスの宿題が出て、月末には800単語・800センテンスのまとめのテストがあるんです。それで、85%以上の成績を取らないと、次の単語帳がもらえない。ホントに大変で、電車の中でも歩いていても、CDを聞いて単語帳を見ながらブツブツ言っていました。ホームステイ先に帰って、部屋のドアを締めた瞬間、宿題の多さに涙がポロポロ出ることもあった。でも、ホストマザーから『ごはんよ!』って呼ばれると、笑顔で出ていかなければならない。最初の3ヵ月は睡眠時間も2時間ぐらいで、心身ともにつらかったです」

しかし3ヵ月を過ぎた頃、努力が実って英語力もついてくる。気持ちも「残り3ヵ月しかないから、必死で勉強しよう」と前向きに考えられるようになった。「コース修了間際にディベートをして、私のグループは『銃規制は撤廃すべきだ』というテーマで調べることになったんです。そのために、資料を探して理解を深めたり、自分でアポを取って関係者にインタビューしなければならなくて。運よく大学教授に取材ができた時、『私、ここまで聞き取れて、質問までできるようになったんだ』と感動し、最終的には作成した新聞記事がすごく高い評価を受けたこともうれしかったですね。想像以上に厳しい授業と格闘しながら、7ヵ月で私は実力と自信を得たと思いました」

就職については留学中、常に「どうしよう」と考えていた。英語を使う仕事も事務職も未経験なのに就職できるのかと。就職サイトを何度か見たこともある。「でも、毎日勉強に追われていたので、結局、『後でいいや』と後回しにしてしまって。でも私の中で決めていたことがあるんです。帰国後も英語を勉強し続けること、どんな形でもいいから英語を使える仕事に就くことです」

 

帰国後、まずは勉強漬けだった日々の疲れをとるために3週間は休息。その後、留学ジャーナルから紹介された人材会社・アデコに就職相談に行き、「週2回会社帰りに英語学校に通えて、職場では英語が使えるところ」という明確な条件を告げた。「希望は正社員だったのですが、条件面が合わなくて。そこで、派遣というスタイルも受け入れようと思ったんです。帰国が12月。お正月が明けて1月末にアデコにコンタクトして、就職は2月。留学ジャーナルのキャリアカウンセラー・佐藤さんからいただいた『(帰国後は)あまり間を明けずに就職活動をしたほうがいい』というアドバイスがずっと頭の中にあったので、トントン拍子で就職が決まったのかなと思っています」

派遣先は、外資系の調査会社。そこで調査レポートを買っていただいたお客さまからの質問に応対する仕事だ。世界の市場動向など、詳しい情報をアメリカやヨーロッパ、アジアの現地アナリストに問いあわせたり、質問内容を英語でまとめたりとやりがい十分。「だから、派遣というスタイルを選んだことは後悔していない」と鈴木さん。「私のようにやりたいことが明確な場合には、時間の融通が効き、キャリアにもなるので、派遣として働くという選択肢もありだと思います。幸いにも私の派遣先は、皆さん優しい方達で、いつも良い刺激を受けることができる職場なので不満はありませんでした。会社から評価していただいたり、アメリカ人の社員さんから、私の英語が正確であると誉められたこともありました。ただ、いい会社だからこそ、余計に『正社員だったら…』と思う気持ちもあって…」

そんなときに、正社員を募集している仕事先を知人から勧められた。迷った末に、鈴木さんは転職活動を決意。「留学中にしっかり勉強したこと、帰国後にビジネスの現場で英語を使って仕事をしてきたこと。両方が私の自信になっています。もし正社員に固執していたら、この半年間のビジネスキャリアを得ることはできなかったわけだから。これからは新しい会社でまたキャリアを重ねて、将来は翻訳・通訳の仕事に就けるように頑張りたい。実は留学先を決めるときはまだ“翻訳・通訳”の仕事に対しては憧れ程度で、それほど本気ではなかったんです。でも留学をきっかけに私はやりたいことに前向きに行動する勇気を持つことができたし、“翻訳・通訳”という大きな夢に向かっていこうと強く思っています」

最後に、これから留学する人へ、鈴木さんからのアドバイス。「帰国後に何がしたいかを明確にしたほうがいいですね。『こういう自分でありたい』というイメージを強く持つというか。そして留学中はその目的に向かう努力を忘れないでほしい。例えば、TOEICの点数をどこまで上げるなど具体的に決めたり、就活中にアピールできる材料を作っておくなどです。そして、帰国後の就活では、『これは譲れない』という優先順位を決めること。一方で、例えば正社員を希望する場合、派遣スタイルの中でも『紹介予定派遣』という形なら、正社員になれる道もあるので、ある程度の柔軟さが必要。それから、留学中のがんばりと同じくらい帰国後も積極的に行動することが大切だと思います!」



キャリアカウンセラーが分析

  鈴木さんとの対談の中で一番印象的だったのはやはり、1日100単語・100センテンスの宿題の話。涙をこぼしても歯を食いしばって乗り越えて得られた最大の成果は『自信』かもしれません。鈴木さんの転職のケースはSEからのキャリアチェンジ。英語を使っての実務経験が無かったことや、継続して週2日英語学校に通うことを条件にした時に選んだのが『派遣社員』という働き方です。鈴木さんは帰国時26歳。一般的に転職を考える時には年齢が高くなればなるほど、資格や勉強しただけのことよりも、それまでの実務経験が重視されます。『英語を使う仕事』をした経験がない鈴木さんにとっては、正社員にこだわって職に就くまでの期間が空いてしまうより、まずは実務経験の機会と、そこでの評価を得て「実際に英語を使って仕事をやっていける」という感覚や自信をつけていくことが重要でした。

鈴木さんは上の体験談の中で、これから留学される方へのアドバイスとして『留学中のがんばりと同じくらい帰国後も積極的に行動することが大切』とおっしゃっていますが、これは、現在正社員として就職するために新たな活動を始めた鈴木さんの実感のこもった言葉だと思います。『自分のやりたいことを積極的に具体的に伝えていくこと』、これは仕事に限らず、留学先でも必死になってやってきたことのひとつではないでしょうか。やるべきことをきちんとこなして信頼を得られているからこそ、自分のやりたいことも受け入れられる。

今回の取材を依頼した際に、勤務先の企業から、「勤務時間中に会社の会議室を使っても構わない」とご快諾いただきました。職場での鈴木さんの評価や良好な関係が伺えました。現在は複数の企業で正社員採用の最終選考段階だそうですので、このインタビューが掲載される頃には希望だった正社員としてもう働いているかもしれません。留学で身につけた英語力と積極性で、できるところから着実に実務経験を積んだ鈴木さん。その評価をステップに今後新たなフィールドでもご活躍され続けていかれると思います。

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