留学成功の秘訣

語学留学体験者のケース

今月の成功者

-- Photo -- 田中裕子さん(27歳) 全日本空輸株式会社勤務

新聞社で記者のアシスタントとして勤務していた頃、日頃尊敬していた記者の一人がNYでの同時多発テロの電話取材を流暢な英語でしているのを目の当たりにし、衝撃を受けた田中さん。元々英語に興味を持っていた田中さんはこれを機に英語の勉強をスタート。仕事をしながら英会話教室に通い、その後11ヵ月の語学留学を経て憧れていた客室乗務員に。快適なサービスとお客様の安全を守ることを使命として奮闘中。
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成功のポイント 1.留学で得た自信・・・英語力 2.留学で得た度胸・・・自主性 3.日本を離れ自分を見つめる時間を持てた
 
田中さんのステップアップ

1999年3月 20歳
京都女子大学短期大学部 生活化学科卒業。学生時代は旅行が好きで海外にも出かけたが、英語が伝わらないもどかしさを感じる。
1999年4月 20歳
百貨店に就職。受付として勤務。
2000年7月 22歳
大手新聞社に記者のアシスタントとして入社。
2001年9月 24歳
NYのテロの英語での流暢な電話取材の様子を見て、改めて英語を勉強したいと強く思う。英会話スクールに通い始める。TOEICは540点に。
2003年7月 25歳
留学を決意して、新聞社を退社。
2004年3月 25歳
Pacific Gateway International College, Vancouver校に4ヵ月語学留学。
2004年8月 26歳
Language Repair Shop に転校。少人数制の会話中心のレッスン。TOEIC820点に。
2005年1月 26歳
帰国。就職活動開始。1週間後にインターネットで全日本空輸(ANA)の求人を見つける。
2005年8月 27歳
客室乗務員として入社。
流暢な英語での電話取材を目の当たりにした時、強い憧れが行動の引き金になりました
留学中にしかできないことを精一杯やる。留学は自分を見つめなおすきっかけ。

田中さんが英語の勉強をやり直そう、と決意したのは、短大卒業後、百貨店勤務を経て入社した新聞社で記者のアシスタントをしていた時のことだった。「ちょうど、NYで同時多発テロがあった時に、日頃から仕事ぶりを尊敬していた記者の方が電話で取材しているのを目の当たりにしたんです。慌しい現場で話される流暢な英語は臨場感にあふれていました」。これを機に、田中さんは「あんな風に英語を話せるようになりたい!」と、英会話スクールに通い始めた。学生時代から旅行が好きで海外に行く機会もあったが、その度に言いたいことが伝わらないもどかしさを感じていた。国内の英会話スクールに2年ほど通った頃、TOEICのスコアは540点まで上がったが、そこからなかなかスコアが伸びない時期が続く。「留学を決めたのは、英語の上手な人と話をした時に、『生きた英語を身につけるなら海外に行くのが一番』と、聞いたから。若いうちにできることをしたかったし、時間を無駄にしたくなかったから会社を辞めることに迷いはありませんでした」

翌年、カナダにある2つの語学学校に合わせて11ヵ月留学する。母国語禁止ルールなど、厳しい環境で学べるPacific Gateway International Collegeと、少人数制でスピーキングのレッスン重視のLanguage Repair Shop に通った。「とにかく、日本語をできるだけ遠ざけました。日本人の友人でさえ英語で会話をすることを徹底し、勉強に疲れたら、英語のCDやラジオを聴いたり、映画を観るなど、気分転換でも英語に接していました」。その甲斐あって、TOEICのスコアは820点までになった。「別にTOEIC対策としての勉強だけを根を詰めて勉強したわけではないんです。話せるようになりたかったから、スピーキング重視で、目の前のことを懸命にやっていた成果だと思います」

2つ目の語学学校に移る前の7月、田中さんは休みを利用してカナダをワゴン車で横断する現地発着のツアーに参加する。世界各地から集まった10人と一緒にキャンプを張って寝食を共にした。都会出身の田中さんは、テントの組み立て方も寝袋の使い方も、つたない英語で会話しながら必死にコミュニケーションをとった。21日間のツアーが終わる頃には、カナディアンロッキーの雄大な自然だけではなく、大切な仲間が旅の財産になった。「なかなか伝わらない英語で迷惑をかけたこともたくさんあったと思いますが、皆、温かい心で支えてくれたり、助けてくれたりしました。授業では習わないスラングもたくさん教わりました(笑)」。こうした旅行に限らず、様々な人種や国籍の人が暮らすバンクーバーで、自分や自国の価値観を押し付けるのではなく、他者の文化や習慣を受け入れられるようになったことは田中さんを大きく成長させたという。

 

留学を考える人の中には客室乗務員になることに憧れる人も多いが、田中さんが客室乗務員になることを考えたのは、実は、留学してしばらく経ってからだそうだ。「客室乗務員になろう!と思って、留学を決めたわけではないんです。日本を離れて、ひとりになって自分を見つめなおす時間が持てたんです。『この先私はどうしていきたいんだろう』と考えました。旅行が好き。特に飛行機や空港の雰囲気が好きで、日本にいた頃から、わざわざ伊丹空港に飛行機を見に行ったりしていました。『どうせならやりたいことをやろう』と考え、客室乗務員の仕事に強い興味を持つようになりました」。ただ、田中さんは、留学中に特に留学先から就職活動をしたわけではなかった。「とにかく『留学中にしかできないこと』を、悔いの残らないようにチャレンジしました」

帰国後の1月、インターネットで航空会社のホームページの採用情報を一つひとつ確認した。「探し始めてから1週間後に、たまたま全日本空輸と関連会社の既卒枠の募集を見つけました」。契約社員で70名の募集だった。ネットで登録するところから始まり、数回のグループ面接や筆記試験など、約4ヵ月を経て見事採用となった。田中さんに、採用されたポイントはどんな点だったと思うか尋ねてみた。「正直、自分ではわかりません。緊張が顔に出にくいことと、口下手な性格なので自分を飾らず出せたのが結果的によかったのかもしれません(笑)」と謙遜されていた。「TOEICのスコアや英語力は聞かれませんでしたが、できて当たり前なのかもしれませんし、何よりも自分自身の達成感や自信に繋がったので、目標を決めて頑張れたことはプラスになりました」

8月に仕事を始められたばかりの田中さん。「今はまだ緊張していますが、お客様とのちょっとした会話さえやりがいを感じています」。田中さんに今後の抱負をうかがった。「お客様に最高のサービスの提供を心がけること、これはとても大切なことです。そしてもうひとつ、実際に仕事をしてみて気がついたことがあります。『私たちの仕事はお客様の安全を守る』ことだということです。保安要員として全体を見回せるよう、早く一人前になれるよう頑張ります」。最後に留学を考えている方、留学中の方にメッセージをいただいた。「留学中はとにかく、『今しかできないこと』をやるべきです。同じ英語の勉強でも、留学中にしかできないことを精一杯やってほしいと思います」



キャリアカウンセラーが分析

  客室乗務員は花形の職業。競争率が高いことは周知の事実でしょう。帰国後に採用情報を調べて募集を見つけたのは幸運と言えるかもしれません。既卒枠の募集は通常、いつ行われるのか事前に情報を入手することは困難です。まさにタイミングや縁があったと言えるでしょう。

しかし、就職までの様々なプロセス(具体的には、筆記テストや、数回の面接)で、すべてが幸運だけで進むはずはありません。田中さんとお話ししていて感じたのは、『強いモチベーション』です。英語力をアップさせる時のモチベーションは、きっと、あの日、流れるような英語で電話取材していた憧れの先輩記者のイメージがあったのではないでしょうか。英語力のアップという目標を、TOEICのスコアを540点から820点にアップさせるという形で達成した田中さんですが、留学先では、TOEICのスコアだけでは測れない、英語での意志の疎通の難しさも体感したそうです。言いたいこと、奥底に思っていることを、諦めずに自分から伝えないと伝わらない。それらを実感し、ひとりで、あるいは助けられながら乗り越えてきた経験こそ、英語力以上に身についた自信であり、今後どんな仕事や社会関係性の上でも応用の効く力です。

異国の地で『やりたいことは何なのか?』をゆっくりと考える時間を持てたという田中さん。旅行が好き。飛行機が好き。航空会社の採用担当者がよく目にしたり耳にしたりする客室乗務員の志望理由は、きっと誰もが似たような内容に違いないでしょう。その中で、田中さんが採用担当者の記憶に残ったのはなぜでしょうか。客室乗務員になることを考える以前から、飛行機や空港が好きで伊丹空港によく飛行機を見に行っていた頃の無邪気な田中さんと、その本質に留学でひとりの時間を持てたことで気がついた、『強いモチベーションをもった田中さん』かもしれません。つまり、応募の理由が後付けではないのです。もちろん、自分の想いを伝えるための表現や、言葉は大切ですが、田中さんは、留学中に『自分を知る』という飛び立つ前の『助走』がしっかりできていたのかもしれません。モチベーションに勝るテクニックはないのです。

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