帰国して2週間
お久しぶりです。早いもので帰国からあっという間に2週間が経ちました。今回は最後の投稿ということで、私なりに今回の留学生活を振り返っていきたいと思います。
前回も書きましたが、8月上旬に掲げた私の今回の留学の目標は「現地では積極的に英語を使用し実践的な英語力を身につける、アメリカと日本の文化の違いを肌で感じる」という2点でした。これについてそれぞれ見ていきます。
まず英語力について。あくまでも自己評価ですが、個人的には英語で話すというコミュニケーションの能力は向上したと感じています。ただ定量的に英語のListeningやSpeakingのスコアが大幅に上がったかと言われると、それは微妙です。なぜなら、私が今回の留学で身についたと感じる英語力は、文法や単語といったものではなく、身振り手振りなどのノンバーバルコミュニケーションから相手の思いを理解する、もしこっちの英語が伝わらなければ、単語を変えたりしながら伝わるまで粘るといった定性的な英語力だからです。家、通学路、学校、テーマパーク、訪れるところ全てが英語の環境で、生活するには、文法や発音にこだわってられません。何がなんでも伝えるという意思で生活しており、その結果上記のような抽象的な英語力が身についたと思っています。スコアが上がらなければ意味がないとおっしゃる方がいらっしゃるかもしれませんが、私はそんなことはないと思います。様々な目的があるとは思いますが、英語の試験の本質的な目的は英語力を図ることです。つまり、目に見えない英語力という定性的なものを一面的に定量的に規定しているに過ぎません。英語力を上げたい、その思いは共通である以上、数値にならない英語力というのも重要なのではないでしょうか。事実、帰国後の大学の英語の授業で、スコア的には私より上な日本の学生よりparticipationなどの面で高い評価を得ることがで来ています。
二つ目の文化の違いについて。大学で哲学・思想のゼミに入っていることから、日米の違いはなんだろうと疑問に思って立てた目標でしたが、この目標のおかげで多くのことに気づくことができました。まず第一に気づいたのは多くの物事において日米で差がないということです。グローバル化の影響だと思いますが、車やバスなどの社会システムはもちろんのこと、ファッションや食、映画などの分野でも言語以外はほとんどが同じで違いは見られませんでした。日本で私たちが普段見ているもののほとんど全てが、アメリカから来たものであるということを感覚的に感じさせられ、驚きを隠せませんでした。ここを切り口に日米の違いと言うことをしいて言うならば、内面的な違いではないでしょうか。知られているように日本人は目立つことを嫌う国民です。出る杭は打たれるというように、周りの目を気にします。そして一般的には、欧米人は自己主張が強いと対比されます。しかし、私の感覚的には、欧米人は自己主張が強いというより、人と人の距離が近いように感じました。距離が近いからこそ、困っている人がいれば、すぐに手を差し伸べ、逆に自分が思っていることがあればすぐに言う。ひと昔前の日本の田舎の人間関係のようなものかなと感じました。海外に留学するというのは、英語力の向上とともに、自分とは全く異なる文化、思想を体で感じるという点でも大きく人間的に成長させてくれるものでと感じています。
最後になりましたが、私は今回の留学を通じて、アメリカの地で実際に生きる英語力を少し身につけと日本人性を客観的に把握することができました。また、何よりもかけがえのない、多国籍な友達を得ました。彼らのおかげで、私の留学は非日常で最高に楽しいものになりました。留学を最初から最後までサポートしてくださった留学ジャーナル皆さん、現地で支えてくれた友人はじめとする、ホストファミリー、先生方、本当にありがとうございました。今回の経験を生かし、また別の形で将来会いたいです。
長い間、ご精読くださった皆さん、本当にありがとうございます。拙い文章ですが、生の気持ちをできる限りぶつけたつもりです。もし、このブログが留学の一歩を躊躇われている方のお役に立てれば幸いです。
半田翔也