ニュージーランド教育視察では、11の小・中学校、高校を訪問しました。現地では、日本の高校から交換留学制度を使って留学したり、私費留学を通して生活している日本人留学生たちと出会いました。今回は、そんな留学生から教えてもらった、「ニュージーランドに来て変わったこと」をご紹介します。
・英語力が伸びた
さすが留学の力。みなさん口を揃えて、ここに来て英語力が抜群に伸びたとおっしゃっていました。でも、ニュージーランドに来た当初は、言葉の壁に本当に苦労されたそうです。

ホストファミリーや先生が何を言っているのかまったく聞き取れないので、とりあえず「OK、OK」と同意するしかできず、大変な目に合われたこともあったそうです。そして、その苦労は実は今も続いているのだとか。でも、「留学生なんだから、言葉に苦労して当たり前」というタフな心で、元気に生活していることを教えてくれました。
・「みんな違っていて当たり前」と考えるようになった
ニュージーランドでは、「一人ひとりの生徒の違いは、その人の個性と考える」文化が学校教育の中で浸透しているそうです。多民族国家ならではの考え方だなと思いました。
出会った高校生の中に、日本では、進学校でみんなと同じように受験勉強をしながら高校生活を送っていたけど、ニュージーランドに留学して、こういう人と違う選択をしてもよいことに改めて気づいたと教えてくれた方もいました。
また、ニュージーランドの高校では、生徒の特技を活かす教育、そして特技だけに偏らないよう特技+他の学問領域を結びつける教育が重視されているそうです。例えば、バスケットが得意な生徒は、バスケットを練習できる環境が用意されることに加えて、バスケットボールをゴールに入れるための角度や速さなど数学の領域も学ぶそうです。「出る杭を受け入れてくれる文化」の一面を知ることができました。
・将来の選択肢が広がった

現地の日本人留学生に、将来の目標を聞くと、「起業家になる」「発明をする」といった答えが返ってきました。ニュージーランドでは、起業家精神を養う教育も行われており、高校生が、ビジネスの授業でサービスやプロダクトをつくり販売まで行うという取り組みが身近に行われているそうです。ニュージーランドに留学したからこそ得られた将来の選択肢だと感じました。
親元を離れ、奮闘する日本人留学生のみなさん。大変な面はあるけれど、それぞれがそれぞれの好きなことや得意分野を見つけ成長する姿は本当にかっこよく、同じ日本人としてとても誇らしく感じました。