アフプアア オ カハナ
ハワイと言えば海、なイメージがいちばん一般的だと思うのですが、ジャングルだってたくさんあります。
ということで、今日はジャングル探検(?)です。適当につかまえたバスに乗って、適当に降りてみる小旅行、第二弾です。
東海岸を北上するバス55番に乗り、「カハナヴァレー州立公園」で降車。公園入口には「AHUPUA'A 'O KAHANA」という看板が。アフプアアというのは、古代ハワイの一つの生活単位です(村、や、町、みたいなものだと思います)。山から海までの細長い土地を一つの単位として、人々はそのなかで生活を営んでいました。山も平地も海も一つの自治体に含まれているので、木材の伐採も、果物の採集も、タロイモやサツマイモの栽培も、漁も、すべてひとつのアフプアア内で賄えていました。すごいシステムですね。
画像はアフプアアのイメージ(クアロア牧場のギャラリーより拝借)
カハナ谷のアフプアアは、州が所有する数少ないアフプアアの一つなのだとか。現在はトレッキングコースが作られていて、道中、家族や犬連れのトレッカー(?)の人たちの姿をちらほら目にしました。
公園の入り口で地図をもらうと、コンクリートの道沿いに奥へ奥へと進んでいきます。途中までは、舗装された広い道を通ればいいので、たいへんなこともないです(距離はとんでもなく長いですが)。公園内に、なぜか民家が密集する地域もあったり(ここまでは地元住民の方がふつうに車で通ります)。
集落を抜けると、道も細くなり、まわりが一気にジャングルめいた様相を呈してきます。
巨大なパンダナス(タコの木)とかあったり。
鬱蒼とした緑。この時点でもう携帯は圏外でした。
さて、途中突き当たった三叉路で、一番細い獣道のようなルートへ分け入ってみたのですが、想像以上にとんでもない場所でした。
正直、軽く見ていました。装備なんかサンダルに半袖半ズボンです。......が、ここに踏み入った途端に後悔しました。道は雨でぬかるむわ、伸びた草が絶え間なく足を擦るわ、蚊が大量に寄ってくるわ......。おまけにところどころに落ちているよく分からない果実(桑の実のようなものとか、黄色いパプリカみたいなものとか)が腐って甘いような強い臭いを発しています。ジャングルってすごい...
谷の全景が遠くに見渡せます(登ってみてよかった、と思える瞬間でした)。
見上げれば、パンダナスの天井が。
一応道は(どこまでも)続いているのですが、立ちこめる霧と生い茂る木々、そしてなにより蚊の猛攻に怯んで、てきとうに引き返しました。
海岸からずうっと山を登っていくことで、昔のハワイの人たちの生活の場がどういうものであったのか偲ばれる公園でした。体力に自信ある人向け。