「留学したいけど、肝心の資金がない!」そんな人のための実践的なアドバイスを一挙公開。

CASE 1

大学生・社会人別 賢い留学資金の貯め方

「留学を考えているけれど、予定はまだしばらく先」という人はコツコツ貯金を。時間をうまく利用すれば無理なく貯めることが可能だ。
大学生の場合、サークル活動や友達付き合いもあり、アルバイトできる時間が限られるのがネック。その一方で、長期休暇に集中してアルバイトができるメリットも。小遣いやお年玉がもらえたら、そのお金をしっかり貯金に回そう!
社会人は毎月まとまった額の給料を受け取れる点で、学生よりもぐんと有利。ただし、親からの支援は期待しづらく、留学費用の全額を自分で用意する人も少なくない。無駄遣いを抑えるのはもちろん、資産運用なども検討して計画的に貯蓄を。

貯金のコツ

必要資金の合計と月々の目標額を計算

まずはいくら貯める必要があるかを、紙に書き出すなどして計算してみて。それを貯金できる月数で割れば、月々の貯金目標額が求められる。

家計簿アプリを使い無駄な出費を特定

1週間、1ヵ月間など、出費を家計簿に記録することで、「食費に使い過ぎ」「雑貨を買い過ぎ」など、自分の無駄遣いの傾向に気付けるはず。

留学に対する強い気持ちをキープ

節約を何よりも後押ししてくれるのは自分自身の「行きたい」という気持ちだ。留学先で達成したいことを具体的に思い描いて意欲を保とう。

給与の一部を先取りで貯金

銀行の積立預金の他、社会人で企業が導入する財形貯蓄があるなら活用してみよう。毎月決まった額を貯め、無駄遣いを防ぐことができる。

[目標金額シミュレーション]

体験談
1人暮らしでも貯金できた!
アルバイト代と奨学金で念願のカナダ留学を実現

石川さんの留学履歴

留学先:カナダ、モントリオール
時期:2018夏
期間:3週間

留学した理由

幼い頃から海外ドラマが好きで「いつかは留学!」と夢見ていました。その気持ちに拍車がかかったのは、大学の先輩がカナダで就職したことを知ったときです。「留学にはお金がかかるけど、それは自分の将来への投資だ」と考えてカナダ留学を決意しました。

石川さんの貯金Point

アルバイト

いろんなバイトを経験、家賃+月2万円が目標

月2万円貯金することが目標で、平日週3日に、週末も勤務。カフェのウエートレスや動画編集のほか、単発バイトもしました。家賃も払うので収入は月9万円を最低ラインに設定。バイトの給料計算とシフト管理には「シフトボード」というアプリを使っていました。

モチベーション

「カナダでしたいこと」を思い描いて

日本での節約生活と打って変わって、留学先では存分に楽しもうと心に決めていました。例えば日本でタピオカミルクティーが飲みたくなっても「私はカナダのカフェでコーヒーを飲む!」と思えば我慢できました。どうしても我慢できなければコンビニ商品で妥協(笑)。

節約

何よりも自炊!衣類は古着屋で

とにかく自炊です。外出先には、ご飯をタッパーに入れて持っていったり、コンビニで安くてお腹が満たされる組み合わせを考えたり。飲食店での飲み会は極力断り、自宅で缶ビールやワイン、手料理を楽しみました。服も古着屋で購入していました。

“貯金+α” 学業もコツコツ努力!給付型奨学金も利用

私の在籍する大学には、5段階評価で平均3.8以上を収めた成績優秀者に年間30万円支給する奨学金制度があります。これを受給するために貯金だけでなく、大学での勉強もコツコツがんばり、受給した額の一部を留学費用に充てました。

CASE 2

自由度の高さで人気!初期資金が少ない人にも◎

ワーキングホリデーは通称〝ワーホリ〞と呼ばれ、海外で一定期間「働く」「学ぶ」「旅する」「暮らす」を体験できる制度。発給されるビザは自由度が高く自分の滞在目的に応じて多様な過ごし方ができるとあって人気だ。最大のメリットは現地で働けるという点。初期資金が比較的少なくても、渡航後に稼ぐアルバイト代を生活費の足しにしながら暮らすことができる。「海外で長く暮らしたいけど金銭面が……」という人にはまさにぴったりのビザと言えよう。
ただし、どの国にでも行けるわけではなく、対象年齢などの制限もある。ワーホリを希望する人はまずはきちんと情報収集することが大事!

基礎情報

渡航できる国

現在は23の国と地域 今後も拡大が予想される

日本とワーキングホリデーの協定を結んでいるのは23の国と地域(2019年5月現在)。英語圏の国のほか、ヨーロッパや南米、アジアの一部の国と地域にもワーホリ制度で渡航できる。その他の国とも、ヨーロッパ地域を中心として交渉が進行中であり、今後も協定国は増加する見込みだ。

「ワーキングホリデー協定国」
[北米]カナダ
[オセアニア]オーストラリア、ニュージーランド
[ヨーロッパ]アイスランド、アイルランド、イギリス、オーストリア、スペイン、スロバキア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ハンガリー、フランス、ポーランド、ポルトガル、リトアニア
[南米]アルゼンチン、チリ
[アジア]韓国、台湾、香港

対象年齢

18~30歳がキホンだが国によって例外も

ワーホリの対象は「青少年」であるため、若い人のみが参加可能。大半の国では、18~30歳という年齢制限を設けている。この場合、基本的にビザ申請は31歳の誕生日を迎える前までに行えばOK(一部例外あり)。ワーホリはまさに若い人の特権なので、迷っている人は早めに決断を!

受付時期&定員

イギリスは抽選制を採用するなど国によりさまざま

ビザ申請は随時受け付けている国と、イギリスやアイルランドのように特定期間のみ申請を受け付ける国がある。定員もさまざまで、ニュージーランドのように発給数に上限を設けていない国がある一方、イギリスは年間1,000人しか枠がなく、応募者多数による抽選という形式を採っている。

滞在できる期間

ほとんどの国が最長1年だがそれ以上ステイできる場合も

大半の国では滞在期間を1年以内と定めているが、イギリスは例外的に2年間の滞在が可能。また、オーストラリアでは下記の制度を利用すれば最長3年間滞在でき、ニュージーランドでもフルーツピッキングなどの仕事に3ヵ月以上就くと滞在期間が3ヵ月延長される。

「サードワーキングホリデー」
オーストラリアでは従来のセカンドワーキングホリデー制度に加え、2019年からはサードワーキングホリデーも可能に!条件を満たせば最長3年間滞在できる。

学校に通える期間

英語をしっかり学びたい人は各国の決まりを要チェック

国によってはワーホリ中に現地で学校に通える期間の上限を定めている。英語圏で制限がないのはイギリスとアイルランド。その他の国はそれぞれ制限があるので、「語学を勉強するのが主目的の一つ」という人は、ビザ申請前にその国のルールを必ず確認しよう。

「国別にみる学校に通える期間」
[カナダ] 6ヵ月以内
[オーストラリア] 4ヵ月以内
[ニュージーランド] 6ヵ月以内
[イギリス] 制限なし

体験談
『滞在中に100万円稼ぎました!』
「自分の力で留学に行く」をかなえられるのがワーキングホリデーです。


星野有香さん

留学先:ニュージーランド
留学期間:1年間 2018 年4月~2019年3月
1年間の留学をする資金はありませんでしたが、現地でアルバイトできるワーホリならお金の負担が少ないと思って決めました。また、英語を学び、現地の暮らしを知りたいという気持ちもありました。

100万円稼いだ!星野さん流アドバイス

仕事探しのコツ

Webサイト

日系サイトNZdaisuki.comのほか、現地サイトTrade Meも活用。

掲示板&貼り紙

スーパーや語学学校の掲示板、お店の貼り紙に求人情報アリ。

友人の紹介

結構多いパターン。紹介だと採用されやすいというメリットが。

飛び込み

履歴書をオーナーに直接手渡し。私はこの方法で仕事をGET !

大変だったこと

何よりも苦労したのがリスニング。癖の強いニュージーランド英語になかなか慣れず、カフェで働いていた時にはコーヒーの種類すら聞き取れないほど……。しかし、積極的にオーダーを取ったりリスニングの練習をしたりするうちに耳が慣れてきて、うまく注文を取れると達成感がありました!

おすすめの仕事

ローカルのお客さんと直接関われる接客業がおすすめです。私は小さな町で働いていたため、常連さんに顔を覚えてもらいやすい環境でした。自然に会話するようになって、知り合いもできました。また、日本人以外の人と働けると、文化や考え方の違いを知ることができて楽しいですよ。

Attention!

ニュージーランドは、季節による求人数の増減が激しく、時期によっては職探しが大変です。私が住んでいたオークランドには多くのお店がありますが、冬は日本食レストランでさえも厳しい状態。リゾート地は12月(季節は夏)にならないと募集がないのが普通でした。

仕事以外の過ごし方

語学学校に通ったほか 旅行を9回も楽しめた!

オークランドの語学学校Dominion English Schools,Aucklandに6ヵ月間通いました。また、9回の旅行を経験。特に印象深かったのはワイトモ・ケーブです。高さ100メートルの崖をロープを使って降り、洞窟内を探検して土ボタルを観察するというツアーに参加しました。神秘的な景色に包まれ、異世界に足を踏み入れたような気持ちに。とても楽しく、一生の思い出になりました!

CASE 3

キャンペーン
オフシーズンが狙い目 夏でもあの地域なら!!

少しでも費用を安くしたいなら、語学学校のキャンペーンをチェック!「入学申請料を免除」「授業料10%割引」「10週間以上の申し込みで1週間分が無料」など、さまざまな内容のキャンペーンが期間限定で実施されている。学校のWebサイトで公開されている場合と、特定の留学会社経由でのみ利用できる場合がある。
キャンペーンが実施されるタイミングは不定期だが、生徒数が少なくなるオフシーズンにはその可能性が高くなる。人気の夏休み留学でも、渡航先にオセアニアを選べば現地は冬。お得なキャンペーンが見つかる確率が高いのでおすすめだ。
キャンペーン情報満載!留学ジャーナルのおトク情報ページ

『さらに……SNS投稿でお得に留学』
留学生活をアップすると授業料などが割引に

InstagramやTwitter、ブログなどで、語学学校の授業、ステイ先、プライベートの過ごし方といった留学の様子をレポートすると、授業料などが割引になる語学学校や留学会社も。その後に留学する人たちの参考になるのは言うまでもなく、積極的に記録を付けることで自分の思い出になるというメリットも。興味がある人はぜひチャレンジを!
「授業料が最大半額に。留学ジャーナルも奨学生ブロガーを募集中」

奨学金
給付型は返済不要 合格すれば大幅な費用軽減に

奨学金の対象となるのは大学・大学院留学が主だが、語学留学でも申し込めるケースがある。また、奨学金には給付型と貸与型の2タイプがあり、前者は返済不要、後者はローンでの返済が必要だ。当然、給付型は競争率が高いが、「トビタテ!留学JAPAN」のように成績などが不問で比較的チャンスが大きいものもあるので、ぜひ挑戦してみては。数万円、数十万円単位で留学費用をスリム化できる可能性がある。
また、奨学金の提供機関は公的団体や民間団体のほか、県や市がその地域の在住者や通学者を対象に実施している場合も。各自治体のWebサイトをチェックしてみよう。

『例えば、こんな奨学金』

文部科学省主催
トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム

官民協働で実施している留学支援制度。英語力や成績は不問で、各自作成した留学計画をアピールする形式。「大学生等コース」では、大学や短大などに通う30歳以下の人が対象となり、留学期間を28日~2年の間で自由に選択可能。支援金額は留学先の地域やタイプによって上限が設定されている。

地方自治体
「埼玉発世界行き」奨学金

グローバル人材の育成に積極的な埼玉県では、さまざまな奨学金制度を実施。海外の大学・大学院に留学する学位取得コースの他、1ヵ月以上の留学や高校生留学コースも用意されているので、埼玉在住の人はぜひチェックを。埼玉県内の企業等でのインターンシップ参加などが条件となっている。

教育ローン
「今行きたい」なら選択肢の一つに

理想的な奨学金制度やキャンペーンが見つからない場合、「お金を貯めて数年後に」と考える人もいるかもしれない。ただし、その頃には何か事情があって留学することが困難になっている可能性も。何より、「行きたい!」というモチベーションを感じている今が行き時なのだ。
無理なく返済できるプランが立てられるのなら、選択肢の一つとして国や金融機関が提供している教育ローンも視野に入れてみては。授業料のみが対象になる場合や、電子辞書などの就学に必要な品物まで融資対象になる場合がある。金融機関に、留学先や期間などの情報を伝えて相談すると良いだろう。

どんな人がローンに申し込める?

各機関が基準を設けており、一定以上の収入があると利用できない場合も。また、公共料金やクレジットカードの支払いの遅延履歴があると、審査で却下される可能性が高い。

ローンの申し込みっていつでもできるもの?

募集時期が決まっている教育ローンも存在するが、多くの場合は窓口やオンラインでいつでも申し込みが可能。審査結果は数日で出ることが多いが、余裕をもって申し込みたい。

『借入額50万円の返済モデル』(セディナショッピングクレジット)
パソコンやスマホで24時間手軽に申し込み可能なローン。授業料、滞在費、航空券代、留学保険料などが融資対象となる。支払い開始時期を最長12ヵ月後に設定できるので、帰国後に支払いを始めることも可能だ。

[返済期間3年間]毎月の返済→15,100円×36回
[返済期間5年間]毎月の返済→9,600円×60回
[返済期間7年間]毎月の返済→7,200円×84回
※初回の支払いは金額が異なる

融資額:10万円から
分割払手数料率:5.9%(固定)
返済期間:7年以内