MAGAZINE2021.01.16
TEXT:Ryugaku Journal/PHOTOGRAPH:Kentaro Hisadomi/STYLING:Kayo Hayashi/HAIR & MAKE UP:Nami Miyashita
※本稿は『留学ジャーナル2021年2月号』の記事を抜粋・再編集したものです。
※留学ジャーナルから提供している写真は、加工・無加工に関わらず再利用しないようお願いいたします。
「海外、行ってみてもいいかな」。何となく海外で生活してみることを決めたという、QuizKnock 須貝駿貴さんとノブさん。意識していなくても、現地ではSDGsにまつわる場面に出くわしていたようだ。当時感じたこと、それが今にどうつながっているのか。そしてサステナブルな社会を実現するにあたり、始めていることとは?二人の“これまで”と“これから”についてじっくり話を聞いてみた。
「まずは『海外は怖い所ではないと分かった』と皆さんにお伝えしておきます。皆さん自身がやりたいことや行きたい場所について調べて、あとはやってみるだけです。やってみるってハードルが一番高いと思うのですが、僕の経験から言えば海外生活はそれほど怖がるようなことではありませんでした」
自身のホームステイ経験を振り返り、そう語ってくれた須貝さん。アメリカでホームステイをしたのは、大学2年生の夏休みのことだった。きっかけは何だったのだろうか。
「自由な時間が多い学生のうちに行ってきたら? と、父に勧められたのが理由です。高いモチベーションがあったわけではなく正直面倒ですらあったのですが(笑)、家族がそんなに言うならと渡航を決めました。ステイ先は父が以前、海外研修に参加したときに滞在した家庭です」
現地で温かく迎えてくれたのはホストファザーとマザー、シングルマザーの娘と小学生の孫、計4人の家族だった。日常にあった日本との違いを今も覚えているそう。
「ホストマザーに、シャワーを浴びる際は水の量に気を付けるよう言われたのが新鮮でした。『ミシガンは大きな湖に接している州だけれど内陸部にある。出しっ放しにしていいほど、水資源は潤沢ではない』と。シャワーは時間制限のルールこそなかったですが、小まめに水を止めるようにしていました」
1ヵ月のアメリカ滞在を経て、その前後の気持ちの変化を須貝さんはこう話す。
「何とかなるんだなと思いました。僕に限らず、留学した人はみんな前向きな気持ちになっているんじゃないかな。できなさそうだと思っていたことでも、チャレンジしたらできるんだと。正直僕は英語が全然できないと思っていたわけではないです。ただ、しゃべれるかと聞かれたら『ようしゃべらん』でした。その状態でアメリカのマクドナルドに行ってみたら、商品名や値段は難なく読み取れましたし、普通に注文もできましたし……全然大丈夫やんって。だから未知のものに対する過剰な不安感を払拭できたし、同時に英語しか使わない環境にいても何とかなるという自信を持てるようになったと思います」
“やってみる”ことの価値を体感した須貝さんが、SDGsに対してどのような思いを抱いているのか。また、多くの人に届けたいメッセージとは?
須貝さんのフルバージョンのインタビューは、『留学ジャーナル 2021年2月号』でチェック!
環境先進国として知られるスウェーデンを中学3年次に訪れていたのが、ノブさんだ。
「実はスウェーデンが初めての海外渡航先だったんです。それまで海外旅行もしたことがなくて。中学校の先生に『海外に行って国際交流する市のプログラムがあるから、参加したら?』と声を掛けられて、そのプログラムの交流先がスウェーデンのウッデバラ市でした」
ノブさんはウッデバラの印象を「街がとにかくきれいだった」と語る。
「まず高い建物がありません。その上、山が近くて自然が豊富な点に街としての美しさを感じました。また道端にゴミがほとんど落ちていなかったんです。道路脇に大きなゴミ箱がいくつも設置されているからかな、清潔に保たれている印象でしたね。それから道路に自転車専用レーンがありました!今でこそ日本で見かける機会もありますが、当時はとても新鮮で。その整然さもきれいだと感じた一因です」
街を歩くだけで目新しいものに出合う毎日。スウェーデンで過ごした、短いながらも発見にあふれた9日間を終えたときの心境は?
「海外に憧れをもちました。道沿いのゴミ箱も自転車専用道路も、日本にあったらいいなぁと。とはいえ、結局僕は日本が好きなんだなとも思いました。特に日本米を1週間食べない生活は、僕には耐えられない!」
それから1年半後、次はイギリスのバーミンガムへ。ホームステイ先には今につながる縁があった。
「ホストファミリーは夫婦の他に男兄弟が2人いる家庭で、そのうちの1人がアニメ文化をはじめ日本に興味を持ってくれていて、とても話しやすかったんです。彼と仲良くなれたことで、海外の文化や時事問題を自分に関係あることとして捉えられるようになりましたね。英語を学ぶだけなら日本でも機会はつくれます。でも留学の意義は、現地生活で発見を重ね新しい視点を体得することにあると思うんです」
ノブさんがスウェーデンやイギリスで体験したことの詳細や、サステナブルな社会づくりに貢献していることとは?
フルバージョンのインタビューは『留学ジャーナル 2021年2月号』でチェック!
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【プロフィール】
すがい・しゅんき●1991年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程4年生。専門分野は物性理論(超伝導)。東京大学教養学部2年生だった2012年9月、アメリカのミシガン州アナーバー近郊でホームステイを経験した。2017年11月、QuizKnockに加入。現在はYouTubeチャンネルの実験系動画の企画などを担当。著書に『東大流!本気の自由研究で新発見 QuizKnock Lab』(KADOKAWA)がある。
のぶ●1999年生まれ。東京大学教養学部3年生。2014年、市の中学生姉妹・友好都市交流事業に参加し、スウェーデンへ。高校1年生だった2016年3月には、学校のイギリス研修でバーミンガムに滞在した。大学入学後の2018年10月、QuizKnockに加入し主に動画編集を担当。2020年5月からは動画出演もしている。
QuizKnock(クイズノック)は、東大卒クイズ王・伊沢拓司さんが中心となって運営する、エンタメと知を融合させたメディア。「楽しいから始まる学び」をコンセプトに、何かを「知る」きっかけとなるような記事や動画を毎日発信している。YouTubeチャンネル登録者数は154万人を突破した(2020年11月時点)。
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