クイズ番組「東大王」(TBS系)でも活躍中の現役東大生・岡本沙紀さん。興味の幅の広さとそれぞれを突き詰めようとする彼女の力強さは、2度のアメリカ留学を通して培われたものだという。「留学を思い立ったら、でき得る最速で実現させるべき」と言い切る彼女が現地で体験した出来事とは。

今の実力を測れた短期留学

―中学時代と高校時代に1回ずつ、2度のアメリカ留学を経験した岡本さん。英語、ロシア語、現代ギリシャ語、ルーマニア語など、数々の言語を勉強している原点も留学中の出来事にあったそうですが、まずは中学時代に留学を決めたきっかけから教えてください。

 同じく中学時代にアメリカ留学を経験した母の強い希望が第一にありました。早ければ早いほどいいだろうと時期は1年生の春休みにし、留学ジャーナルのサンディエゴ行きグループツアーを選びました。早くに海外生活を体験できたことに、今は深く感謝しています。

―学校の授業以外で、初留学に向けてしていた勉強はありますか?

 留学前にしておいて良かったのが、留学ジャーナルの英語講座への参加でした。プログラム申し込み特典として参加できる英会話レッスンで、実は留学ジャーナルを利用することにした決め手の一つでもあったのですが、忖度抜きでとても役立ちました。「プリントを配る」など、現地の授業で使われる実用英語は日本の学校では習いませんから。

―アメリカ滞在日数は8日間でした。現地の公立高校の授業にも参加されたそうですが、印象に残っていることはありますか?

 異文化理解の意味もあってカルチャーの授業が多かったです。やはり中学に入って1年間しか英語を勉強していないので、知らない単語がたくさん。例えば、頻繁にstuff という単語が出てきたのですが、日本でよく耳にするスタッフ(staff)と混同してしまって最初は戸惑いました。行かないと分からないことがあるな、という発見でした。
 でもうれしいこともあったんです。それは自分の話す英語がきちんと現地の学生にも通じたこと! 中学で発音をたたき込まれていて良かったと思いました。初めは伝わる英語を話すことにつまずく人が多いと思いますが、私の場合はその次の段階からスタートできたので。発音は日本で覚えていくのがおすすめです。

―現地ではホームステイをしたそうですね。

 はい。その頃の私はアメリカ人=白人というイメージを抱いていたので、ホストファミリーが中国系の家庭だったのには驚きました。さらに大家族だったので、一人っ子の私には初体験のことばかり。作ってくれる料理も中華で、想像していたアメリカの家庭料理とは違っていました。多様性のあるアメリカを肌で感じられたと思います。
 ホストシスターは日本のアニメが好きで、とても仲良くなりました。一緒にショッピングに行って服を買ったのも思い出に残っています。何せ自分のお金で買い物すること自体も初めてだったんですから(笑)。彼女とは今でも連絡を取っていますよ。日本に留学に来た時には、偶然ステイ先が近所だったこともあり遊びに出掛けました。

中学時代の短期留学から2年後、今度は1年間のアメリカ留学へ。滞在中に感じたことは?
アメリカでの経験が今にどう生きている?
フルバージョンのインタビューは、『留学ジャーナル 2020年8月号』でチェック!

プロフィール/おかもと・さき。東京大学理科一類2年生。2014年、中高生対象のグループツアーに参加しアメリカ・サンディエゴへ。その後、2016年の夏からアメリカ・ケンタッキー州の現地高校に留学した。帰国後の2018年、国際言語学オリンピックに日本代表として出場。現在はTBS系列「東大王」に東大王候補生としてレギュラー出演中。

写真・久富健太郎、スタイリング・林かよ、ヘア&メーク・三橋歩