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コロナ禍の留学、いつ行ける?アメリカの大学、現状と今後

# アメリカ

# 大学留学

# 新型コロナウイルス

公開 : 2020.11.04

更新 : 2021.05.10

コロナ禍で多くの授業がオンラインで始まったアメリカの新学期。ニュースやネットからだけではわからない海外大学の実状や留学生の現実を、雑誌『留学ジャーナル』編集長がアメリカ・カリフォルニア州立大学ドミンゲスヒルズ校の国際部門で留学生を担当する川島さんにお話を伺った特別オンラインセッション「いつ行ける!アメリカの大学、現状と今後」をレポートします。

コロナ禍での大学留学の進め方
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<ゲストスピーカー>

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California State University, Dominguez Hills/カリフォルニア州立大学ドミンゲスヒルズ校
International Outreachディレクター 川島 恵美子さん

経歴:高校1年の時に、1ヵ月アメリカに短期留学をしたことでアメリカの楽しさを知り、高校2年の時に、1年間高校留学を経験。高校卒業後は、ユタ州のWestminster College(リベラルアーツ大学)で第一学士号を取ったのちに、カリフォルニア州立大学ノースリッジ校で第二学士号を取得。

カリフォルニア州立大学ノースリッジ校で学んでいるときに、英語集中コースで学生をサポートするアルバイトをする機会があって、そこから留学生のお手伝いをする仕事をすることに。その後、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校の英語集中コースでリクルーターを募集していることを知り、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校へ就職することになり、そこで仕事をしながら大学院、Master of Arts Educationの修士号を取得。

現在は、カリフォルニア州立大学ドミンゲスヒルズ(以下、CSUドミンゲスヒルズ校)で、留学生のリクルーターをしている。

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<ファシリテーター>
雑誌「留学ジャーナル」編集長 加藤 ゆかり

カリフォルニア州立大学は2021年春学期までバーチャル(オンライン)授業

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――今年は、新型コロナ感染拡大を受けて海外渡航が制限され、認定・交換留学をはじめ、休学留学などでも留学できなかった方も多いですが、そちらの様子はどうですか?

川島:CSUドミンゲスヒルズ校は、カリフォルニア州立大学(CSU)系列23校のうちの一つの大学ですが、CSU系列の場合は、ヘッドクォーターと呼ばれる23校を統括する本部があり、そこですべての方針を決定します。そして、その決定を各大学で了解して、施行するという流れです。

CSU系列は夏の時点で秋学期の授業はバーチャルになることが指示されました。そして、9月の時点で、来年の春学期もバーチャルと決定しています。
ただし、例外もあって、ラボやアクティビティのクラス、例えば音楽などのクラスは大学で授業を受けることが許可されています。

――ホームページで拝見しても現在ドミンゲスヒルズ校では96%の授業がオンラインで行われているということですので、CSU系列はすべて同じということですね。

川島:ほとんど同じ割合だと思います。

――私立大学の場合はどうですか?

川島:私立のリベラルアーツ大学から研究中心のカリフォルニア工科大学のような特殊な大学もありますが、一番問題になるのが、たとえ大学では対面での授業をOKにしても、大学の所在地である行政が禁止している場合もあるので、法律を絡めると、どのようにバーチャルにするか、あるいは対面にするか、その見極めが大学でも判断が難しいようです。

――そうすると、州によっても違うということでしょうか?

川島:はい、州によっても違います。

たとえば、ロサンゼルス群を例にとっても、都市の中心地と郊外では異なります。人口密度が多い場所は初期からコロナ感染拡大対応で大変でしたが、それ以外のところは当初は楽観視して対面の授業を行っていました。しかし、今ではそういったところでもどこもコロナ対策で大変な経験をしている話を聞きます。

オンライン授業を受けている学生の声

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――今一度確認ですが、来学期の大学の授業は、カリフォルニア州ではどうなっていますか?

川島:CSU系列23校については、すべてバーチャル授業が基本になっています。
コミュニティカレッジ(2年制大学)も来年、春学期の5月まではほとんどバーチャルになるのではと聞いています。

――今現在、多くの留学生がアメリカに残って学んでいらっしゃると思いますが、バーチャル授業だけだと、留学している意味がないという声はありますか?

川島:今秋コミュニティカレッジから編入されて、アメリカの大学に残って勉強している方は、コミュニティカレッジにいた今年の春学期時点で、すでに授業がバーチャルになっていたので慣れていました。

もちろん、バーチャル授業は教授と直接話ができないなどのデメリットもありますが、一方で、クラス(授業)を通常より多くとれているという声もあります
通学などの移動に時間かからないし、バーチャルのレクチャーに参加して、宿題をしてテストを受けるということで、簡単だから、クラスの数を多く取っているという学生さんもいらっしゃいます。

――とはいえ、クラスの数が多いと勉強が大変そうですね

川島:そうなんですよ。しかし、ただ授業を受ければいいということなので、講義が中心のクラスは比較的簡単にこなせると聞いています

――学部留学に関しても意外にバーチャルの良さがあるということですね。

川島:そうですね。何人かの学生と連絡をとっていますが、今のところ問題なく、楽にやっている様子です。私自身、気づかなかったことですが、それはバーチャルの利点だと思います。

コロナ禍で出願者の選考スケジュールに影響はでているのか?

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――コミュニティカレッジから編入された方は、スムーズなスタートだったようですが、日本から、これから留学する方は大変だと感じていらっしゃるのではないかと思います。出願者の選考スケジュールにコロナの影響はでていますか?

川島:基本的にスケジュールの変更はないです。スケジュールに影響はないですが、学部によってはGRE(大学院出願に求められるテスト)を免除するといった学部はあります。

――試験自体の実施がキャンセルされたことによる影響ですね。

川島:はいそうですね。

――では、留学希望があるなら出願は通常通り、準備していきましょうということですね。コミュニティカレッジを含めて他の大学も春学期までは同じように動きそうということが、現時点の現実というところでしょうか。

川島:対面の授業を再開した大学の中には感染者数が拡大した大学もあり、ワクチンがでていない現時点では、CSU系列大学として、それはしてはいけないということで、前もってバーチャル授業に決めたようです。

――学部の授業を、自国からオンラインで受けている学生さんは多いですか?

川島:アメリカで勉強していた日本人の学生さんは残っている方のほうが多いですが、大学院に新入学した方は、日本からオンラインで授業を受けていらっしゃいます。そのような方からは時差の関係でクラスの授業に合わせて、真夜中に起きないといけないということで大変だという声もありますが、中国人やヨーロッパの学生は自国に戻って自国からオンラインで授業を受けています。

――日本とアメリカの時差を考えると、アメリカの時間にあわせて授業を受けるのは確かに大変ですね

川島:そうですね。アメリカ西海岸の午後2時くらいが、日本の早朝6時、7時になりますので。
真夜中にオリエンテーションに出席されていらっしゃったりしていて、大変そうでした。

――次にそちらの様子をお伺いしたいのですが、川島さんたち大学のスタッフのみなさんは、どのように仕事をして、学生さんとのやり取りはどうされているのですか?

川島:現状は、基本的に自宅から仕事しています。
大学への出願者から成績証明書が大学に送付されてくるので、週1回はオフィスに行って書類の受け取りをしています。それ以外は、大学にかかってくる電話もすべて自宅に転送されてくるので、基本的には自宅で仕事をしています。

――これから出願をしようとしている留学生にとっては、コロナ禍での手続きであるとか、留学することへの不安はあるかと思いますが、入学許可書を発行する時間的なタイムロスなどの影響はないということでしょうか?

川島:入学許可書の発行自体には問題ないのですが、Homeland Security(アメリカ合衆国国土安全保障省)が8月に出したルールによると、新しく学生ビザを取得してアメリカに来る学生の場合は、すべての授業がバーチャルではだめで、少なくとも一つは対面のハイブリッドの授業でないといけないことになっています。

そのため、入国時に入国を拒否されないように、I-20(入学許可書)にリアルで受講する授業を記入しておく必要があります。学生がどのクラスをとるかを把握したうえで、I-20に記入して発行しないといけないので、それに少し時間がかかっていますが、発行自体には問題はありません。また、I-20はすべてEメールで送れるので時間的な問題もありません。

英語コースへの留学はできるのか?

――川島さんが働かれているCSUドミンゲスヒルズ校では、英語コースだけを受講する方でも受け入れをできるのですか?

川島:受け入れはできるのですが、現在は、96%がバーチャル授業で、4%がそれ以外なので、その4%の中に、来年の春学期は、英語コースも入れてもらえるようにヘッドクォーターに申請中なのですが、その結果がまだ来ていない状況です。

――大学としては春学期の方針を決定してはいるものの、どこまでどういう風に授業を提供できるかが結果待ちということで、それによってI-20の発行に影響を受けているということでしょうか?

川島:おっしゃる通りです。

――引き続き留学を希望している皆さんから現地の状況についてお問い合わせをいただくかと思いますが、そういった点も考慮しながら、まずはその時点の最新情報をお伝えしていくことが大切ですね。

川島:そうですね。その通りだと思います。

大学留学を目指す方へのアドバイス

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――現在は、96%がバーチャル授業ということですが、生活そのものがロックダウンされているわけではないので、街に出て、お友達に会ったりなどはできるわけですよね?

川島:はいできます。

――ほぼバーチャル授業の留学生活を送ることを前提に、今、行くまでにしておいたほうがいいことなど、アドバイスはありますか?

川島:先が見えずに大変だとは思いますが、今は、ちょうど来年の秋学期に入学するための出願の時期です。つまり、今、準備をして実際に留学するのは1年後です。

そのため、学部留学、院への留学、あるいは大学生の1年間の留学であろうと、出発までにまだ時間があるので、ポジティブシンキングになって、早め早めにプランを立てて、いろんな質問をカウンセラーにしながら今から進めていくのが一番いいです。

――英語を話すということに慣れていない日本人にとっては、留学前の慣らしをするには、いい環境が整ったともいえるのではと感じますが、いかがでしょうか?

川島:今、誰かに会って直接話すことが難しい状況ですので、バーチャルでもなんでも英語に慣れる、聞くことに慣れる機会を設けることは大切ですね。バーチャルだと相手の言うことを漏らさず聞こうとするので集中力がつきますし、そういった力をつけることも今だったらできるのではと思います。

――私もバーチャル授業をこの春受けたのですが、実際やってみるとかなり神経を使いました。大変だけれどもその分充実感もありました。
とはいえ、行ってこそ身につく力もあります。留学先では予想しなかったことが起こります。今回のコロナ禍の状況は、その最たる例で、こういった時に、どのように考え、どのように行動して留学生活を送り、この難局を乗り越えていくか、これこそが留学の目に見えない成果ですし、大きな魅力ではないでしょうか。

川島:同感です。留学中は苦労もありますが、その経験は将来につながります。今がだめだからと、諦めてしまって、あとで就職するときに後悔しても取り返しがつかないですよね。

まとめ

コロナ禍で留学の予定を立てづらい状況ですが、大学留学を検討しているのであれば、今から準備して留学をするのは早くても2021年秋。留学できる状況になった時に、あの時準備をしておけば良かったと後悔しないためにも、まずは2021年秋入学を目指して準備を進めるのが良いでしょう。

とはいえ、どこの大学で、何を学ぶか、海外の大学で自分はやっていけるのかなど、疑問や不安に思うことがあるでしょう。コロナ禍の現状ではなおさらです。

まずは冷静に判断できるように、正確で最新の情報を集めることが大切です。ネットの情報だけに頼ることなく、どこからのいつの情報なのかも確認しながら確かな情報に基づいて行動していきましょう。

コロナ禍での大学留学の進め方
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