留学を決めたら、渡航先で使うお金のことを考えよう。
今から覚えておくべきポイントを、ロサンゼルスに留学した編集 田村からのコメント付きでご紹介。

行くまで編

紛失や盗難に備え
複数の方法で持って行く

リスク管理のために、お金はいくつかの持って行き方をするのが基本。「現金3:それ以外(各種カードや現地の銀行口座への送金など)7」で持って行くと考えてみて。現金は小さな店や野外市場で必要なことがあるので、到着後すぐ必要になってもいいように準備を。また「どの種類のカードを持って行けばいいか分からない!」という人は下の表も参考に、自分に合う方法を考えよう。

田村's Voice

私は日本で両替した外貨と、ブランドの異なる2枚のクレジットカードを持参。買い物も食事も、基本カードで支払いました。一方で、学校のアクティビティ代金の支払いなど、現金が必要とされるシーンにも何度か遭遇。やはり現金も準備しておいた方が安心だと感じました

財布はコンパクトで
中身が取り出しやすい物を

小さくまとまる財布なら荷物を増やさないで済む上、人の目に留まりにくくなるのでスリなどの対策にもなる。また見慣れないお金を使っての会計には時間がかかりがちだが、開くと中身が一度に見え、さらに取り出しやすい財布を選ぶと、もたつきを防げるはず。他にも防犯対策として、ハイブランドの財布は避ける、お金を分散させるために持ち歩き用を二つ以上準備しておく、といったことを心掛けよう。

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普段は長財布派の私。「海外用の小さい財布は、近所の100円ショップで購入すればいいや」とのんきに購入を後回しにしたのですが、いざ出発1週間前に買いに行ってみるとイメージしていた物がない…!結局一日がかりであちこちを探し歩いたので、皆さんは直前に慌てないよう早めに準備しましょう

2ヵ月以内の留学なら
ひと月5万~10万が目安

留学中に必要になるのは交通費、食費、交際費など。滞在する都市や滞在方法といった諸条件によってかかる金額は異なるが、2ヵ月以内程度の短期留学の場合、アクティビティ参加やお土産の購入に備えて少し多めに準備しておこう。一方長期留学の人は、ひと月当たり3万~8万円を基準にして。併せて、長期生活に必要な物をそろえるため、到着直後は出費がかさむことも覚えておくと良いだろう。

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出発前に交通事情についても調べ、交通費を見積もっておくことをおすすめします。私が滞在したロサンゼルスは主要な観光エリア間に距離がある上、公共交通機関が日本の大都市圏のようには発達していません。そのためUber(配車アプリ・サービス)を使っての移動にお金がかかりました

行ってから編

お金は一ヵ所で保管しない!
いくつかに分けて管理

盗難や紛失に備えて、お金は分散させて管理するのが鉄則。右ページにも書いたように、持ち歩く財布は二つ以上にし、一つの財布にはその日に使う予定のお金やカードを入れ、それ以外には予備の小銭や少額紙幣を入れておいて。また残りのお金や予備のカードは滞在先に金庫があれば金庫に、なければ鍵を掛けたスーツケースに入れるなど、必ず鍵の掛かる場所で保管を。

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私が持ち歩いていたのは、日本円に換算すると5千~1万円の現金とクレジットカード1枚です。その他の現金はもう1枚のカードと共に寮のスーツケース内にしまっておき、手持ちが少なくなったらそのたびに補充していました。周りの寮生も同じように管理していたようです

カードの使い分けなどで
うっかり浪費を予防

外貨での支払いは費用感がつかみにくいもの。使い過ぎが心配な人でデビットカードやプリペイドカードを持っていく場合には、それらを優先して使うことをおすすめしたい。なぜならその都度口座残高やチャージ残高をインターネットで確認でき、支出の管理がしやすくなるからだ。クレジットカードと現金メインで支払いたい人は、外貨の日本円換算もできる家計簿アプリを利用すると便利。

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私はスマホにインストールした家計簿アプリ上で、いくら使ったかを見るようにしていました。何日かためてしまうと入力が面倒くさくなるので、毎晩15分ほど時間を設けてその日の出費を記録。われながら堅実なお金の使い方ができたと思います(笑)

留学先の地域に住む人に
ならった行動を

外出時、いくら財布の機能やその中身に気を配ってトラブル対策をしても、自分の行動が海外仕様になっていなければ元も子もない。日本人がやってしまいがちなのは、ズボンの後ろポケットに財布を入れて歩く、公共交通機関で移動中に居眠りしてカバンから目を離す、といった行為。留学先に着いたら早い段階で、お金や貴重品を常に意識するよう習慣付けてみて。

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現地に住む人によると、歩きながらスマホを見たり不安げに周りをキョロキョロしたり…「いかにも観光客です!」という行動も避けた方がいいとのこと。私もスマホを見るときはなるべく壁を背にする、前を見て少し早足で歩くなどスキをつくらないよう気を付けました