留学の心配事の一つ「友達づくり」。文化や価値観が異なる人々とどんな話をして、どのように振る舞えばいいのかを、実際に留学を経験したセンパイがリアルな体験談を交えながらアドバイス!

答えてくれる人


宮里翔和センパイ

カナダのトロントで8ヵ月の語学留学を体験。留学を決めた理由は「英語力を伸ばしつつ、自分の世界観やネットワークを広げたいと思ったから」。

ずばり“オープンマインド”!
相手に興味を持って、
自分から心を開くこと

最初に心がけたのは〝親しみやすさ〞を出すこと

 カナダのトロントで8ヵ月間の語学留学を経験しました。最初に友達ができたのは、語学学校の初日に行われたピザパーティーでした。「あなたの国ではどんなピザを食べるの?」「日本にはこんな具材もあるよ」というたわいない会話で盛り上がり、すぐに仲良くなったのを覚えています。友達とは授業のグループワークで知り合うことが多く、自己紹介や自国の文化の紹介が会話のきっかけとなりました。
 友達づくりのために気を付けていたことは、話しかけられやすい雰囲気をつくること、そして笑顔でいることです。いつもお守りのブレスレットを身に着け、オレンジ色のニット帽をかぶることで、自分の存在を覚えてもらえるような工夫もしました。おかげで「前、〇〇にいたよね?」と声をかけられることも。そうして仲良くなった友達と、放課後にはアクティビティやパーティー、観光などに出かけ、学校や仕事、恋愛のことなどを、お互い拙い英語ながらも、楽しく語り合いました。

異文化へ興味を示すことが相手との距離を縮める

 知り合った人と信頼関係を深めるためにしていたのは、相手の文化に興味を持ち、まねすることです。例えば、まず「今ハマっている音楽を教えて?」と聞いて、教えてくれた曲のミュージックビデオのダンスを一緒に踊ってみます。すると面白いくらいに会話が弾むんです!相手の国の言葉を覚えて、実際に使ってみたりしたこともありました。行動に移すことで一緒に楽しめますし、逆に自分が同じことをされたときには、自国の文化を認めてもらえたような気がして、うれしかったです。
 友人たちとの人間関係に悩んだことはありませんが、思いがけず文化の違いに驚くことはありました。時間の管理に対する意識がさまざまで、複数人で出かけると、約束した集合時間の10分前に到着する人もいれば、2時間後にようやく合流する人も。しかし、こうした違いに直面しても怒る人はいませんでした。大事なのは、自分の考えを遠慮せずに言葉にしてみること。それが相手の文化と相いれないと分かれば、次から気を付けることができ、円滑な人間関係を築けます。

思い切って新しい自分を演じてみるのも一つの手

 結果的に、8ヵ月間の留学生活を通して9ヵ国30人以上の友達ができました。特に仲の良い7人グループ(ブラジル人4人、トルコ人1人、コロンビア人1人、日本人1人)でトロントアイランドを訪れ、美しい景観で有名な公園で、夕日を眺めながら留学の目的や将来の夢について語り合ったことは大切な思い出です。この時のメンバーとは、今もInstagramで週に3、4回ほど連絡を取り合う仲です。誰かが投稿すると「これは何なの?」「相変わらず元気そうだね」など、気軽にコメントを入れ合っています。
 留学は新たな出会いの連続。初対面の場では、緊張してぎこちない態度になってしまう、という人も多いと思います。慣れない環境の留学先であれば、それはなおのこと。しかし、自分のことを知る人がいない場所だからこそ、できることもあるのではないでしょうか。ぜひ、いつもと違う、少し積極的な自分を演じてみてください。笑顔を大切に、肩の力を抜いて自分から相手に話しかけてみることで、きっと世界は大きく広がっていくと思います。

もはやコミュニケーションの必携アイテム
宮里センパイ おすすめApps

imiwa?

英語の他、イタリア語、ドイツ語、スペイン語など8ヵ国の言語に対応している辞書アプリです。単語入力すると、一度に数ヵ国語の翻訳結果を表示してくれるので、出身国がさまざまなグループでのコミュニケーションで、役に立ちました。オフラインで使える点も便利です。

Snapchat

撮影した写真や動画「スナップ」に、テキストを入力したり、フィルターやエフェクト加工を施せる遊び心満載のアプリ。知り合った人と、心の距離をぐっと縮めたいときにおすすめです!他に、登録した友人「フレンド」とチャットができたりもします。

Instagram

皆さんご存知の世界中で多くの人が利用している、代表的なSNSアプリです。知り合ったら、名刺交換のような感じで、まずはお互いをフォローします。近況をシェアする以外にも、日本でいうLINEのように日常的に連絡を取り合う手段として活躍しました。

友達との思い出の品々

ぬいぐるみと手袋はプレゼントとしてもらったもの、手書きのカードはクラスメートが授業中にこっそり!?書いて渡してくれたものです。「Bacon」というダイスゲームは、初対面の人とでも盛り上がれるので、かばんに入れて持ち歩いていました。