2015年は、グローバル教育の支援が広がった年でした
今年2月にこのコラムをスタートさせた時には、月に一度は書いていくつもりでしたが、夏を過ぎたあたりから、一日24時間があっという間に過ぎていく日々を過ごし、気づけば今年もあと残すところわずか。こんなつもりではなかったと反省しきりです。
毎年、企画発行をしている留学ジャーナル別冊「海外の大学・大学院留学完全ガイド」の発売が10月10日。これが今年は早くに企画が動いていたにも関わらず、私も含め、スタッフそれぞれ抱える仕事の優先順位から後回しにしていたツケが、夏になって自分たちの仕事を忙しくしてしまいました。巻頭に、このコラムでもご紹介をした南カリフォルニア大学の学長インタビューを掲載し、様々な大学のスタイルを紹介し、高校生が海外進学を考えるときに参考にできる一冊にしました。
しかし、まだまだ「留学ジャーナル」に比べると、この別冊をご存知の先生方は少ないようですから、この場を借りて少し宣伝をさせていただきました。(笑)
ちょうどこの本が発売された翌月、高校の先生を対象にした講演の機会をいただきました。8月のコラムでご紹介した海外研修に関する講演に参加された先生方から、海外研修に参加した後で海外の大学にも興味を持つ学生が出てきたとき、生徒たちにどんな指導をしていけばいいかというご質問をたくさんいただき、それならば今度は海外進学の話をしましょうということになったのですが、当日の参加者には、既にアイビーリーグの大学へ進学した卒業生がいる高校の先生もあり、こちらもいい緊張感の中、お話をさせていただくことが出来ました。
情報にたどり着いている生徒は、まだ少ない
今年は「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の高校生コース第一期募集がありましたが、募集人数300名に対して応募が500名。生徒にとっては倍率が低くて良かったと思いますが、こんなチャンスになぜもっとみんな応募しないのでしょう。
答えは「知らないから」。高校で英語の教師をしている友人に、このプログラムのことを話したところ、残念ながら知りませんでした。
首都圏では自治体主催の留学フェアなども開催されるようになり、こうした場で、この奨学金プログラムを知った生徒も多いと思いますが、学校の先生が知らないのでは、留学を諦めてしまっている生徒や、全く自分には無縁と思っている生徒には情報が届きません。私たちのような留学支援会社のことは知らなくても、国が支援している留学プログラムのことくらいは、もっと学校で教えてあげる機会があってもいいのではないかと思います。
文科省の担当部署でも、目標とする留学生を送りだすには、応募者数を増やすことが不可欠で、そのためには留学支援会社などの協力が必要と、第二期募集の説明会では一般向けの説明会前にエージェント向けの説明会が開催されました。残念ながらエージェント向けの説明会が開催されたのは東京会場だけでしたが、それでも大きな一歩だったと思いますし、これを受けてエージェントが地方で行う説明会が増え、当社でも各支店での問い合わせに対応できるように社内に向けた説明会を実施し、地元の高校生から合格者を出す支援をしています。
アジアでの研修も、留学ジャーナルらしいご提案を
この2年ほどの間には、法人様からの研修案件にアジア・アセアンのニーズが高まりました。「アジアなら費用が安くなるでしょう?」というお問い合わせも多少ありますが、当社が大学生を対象に行ったカンボジアでの研修をご覧になって「カンボジア?何やるんですか?」から始まり、最後は「面白いですね。そんな研修ならぜひやってみたい。」となる案件が大半を占めています。
今年の夏には現地の子どもたちに英語で教科を教える研修を組んだプログラムや、ベトナムのホテルでインターンシップなど、企業や大学の研修ニーズに応えた研修を実施し、さらに自信をもって皆さまにご紹介できる実績が増えました。
2016年は英語教育も大きく変わり、高校や大学でのグローバル教育は学校の生き残りをかけて必要になってくるでしょう。そしてグローバル化が一層進んでいく社会では、それに対応する人材がますます必要となってきます。留学ジャーナルは、そのニーズに社員一丸で応えていく会社として、2016年も皆さまを支援していきます。
今回のコラム担当
代表取締役副社長 加藤ゆかり
【Profile】
横浜市立大学卒。ニュージーランドでの1年間の海外生活を機に、帰国後、英会話講師を経て現在の(株)留学ジャーナル前身であるICS国際文化教育センターで留学カウンセラーの職につく。名古屋支店長を経て、2001年よりプロダクトマネージャーとしてプログラム開発等に従事し、2003年1月同社取締役就任。現在、(株)留学ジャーナル代表取締役副社長として、日本人の海外留学促進に努めている。JAOS海外留学協議会理事、留学・語学研修等協議会常任幹事。
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