【中学校・実施例】オンライン国際教育プログラム~愛徳学園中学校・高等学校
2022年2月、愛徳学園中学校・高等学校が中学生を対象に、国際教育プログラム「Online Global Study withマレーシア」(3日間)を行いました。コロナ禍の海外留学に行けない期間に取り組んだ、オンラインによる取り組みとはどのようなものでしょうか。また成果は?
担当された先生がお寄せくださった内容をご紹介します。
「Online Global Study withマレーシア」研修を行った理由と内容
<理由>
本校では例年、中学3年生が外部講師による校内英語研修を実施していましたが、新型コロナウイルス感染症対策で外部講師を招くことができなくなりました。また、春休みに留学ジャーナル様の企画でオーストラリア研修を行っていましたが、こちらも実施できていません。そこで今回、海外とオンラインで結んで研修を行うことにしました。
マレーシア・サバ州のUCSF(University College Sabah Foundation・生息圏に関する単科大学)との研修は、従来中3の英語研修で扱ってきたSDGs関連のテーマで学ぶことができ、本校の英語研修の趣旨と合っていたことも、この企画を選んだ理由の一つです。
<内容>
UCSFが取り組んでいる環境保護の問題を中心に5つのトピック(Eco Tourism, Multicultural Coexistence, Land-based Conservation, Marine-based Conservation, Value of Nature)に分かれ、グループでリサーチ、ディスカッション、プレゼンテーションを行いました。
3日ともUCSFとは90分ずつオンラインでつなぎ、1日目はマレーシアの環境保護の取り組みについての講義や伝統舞踊の体験、2日目はグループごとにファシリテーターの先生方、学生の方々とディスカッション(この中でプレゼンテーションに向けてのアドバイスもいただきました。)、3日目は生徒たちがプレゼンテーションを行いました。 プレゼンテーション後にはUCSFの先生方、学生の方々との質疑応答や講評をいただく時間があり、コミュニケーションの機会がたくさん設定されていました。研修の成果・生徒の感想
<成果>
マレーシアと繋ぐことで、英語を共通語としてコミュニケーションを図る機会が得られたことは一番の成果です。またマレーシアの自然環境や多様な民族、文化、価値観を学んだ上で、日本の現状を調べ対比することで、自国の環境保護の取り組みや文化についての学びも深めることができました。
<生徒の感想>
●毎週6時間英語の授業を受けているだけでは知り得ないこと、身に付けられないようなことを、この2日間の英語研修で学べたと思います。やはり外国人の方と英語で会話をして、今回のようなプログラムを行うことは、決して簡単なことではありません。まだまだ英語が未熟な私たちにとって、瞬時に内容を理解することは難しく、はじめは戸惑いや不安もありました。
ですが、先生方や友達のサポート、そしてオンライン上の方々の支え、協力によって、自分が何か話してみることの大切さを知りました。英語という共通語を普段の生活で用いておらず、なかなか自由に使えるようになるにはまだまだ時間と経験、努力が必要だと思うので、今回の英語研修での学びをこれからの自分に活かそうと思いました。
●国が違うと、ここまで日本と異なる文化がたくさんあるということをすごく実感しました。私達が中心に調べていた絶滅する動物たちについては、今まで深く調べることがなかったので、日本とマレーシアにたくさんの絶滅の危機に瀕している動物がいることを知りました。
これ以上そんな動物たちを増やさないよう、環境を守ること、自然を大切にすることを意識しながら、生活したり、日本もマレーシアのように自然を第一に優先できる国にしていけるよう、環境に優しい行動をしていきたいと思いました。そしてグローバル化が進んでいる今の時代で、自分の住んでいる国だけでなく、違う文化を受け入れ、それぞれの文化の良さを見つけていけるようにという考えを持って生きていきたいと思いました。マレーシアについて色々なことを知り、実際に交流することができてすごく楽しかったです。
オンラインによるグローバル教育研修の意義
<意義>
海外とオンラインで繋ぐことで、英語を使う機会を持つことができます。時差の問題がない地域と繋げば教員も生徒も学校にいながら海外と交流でき、特に海外研修が難しいコロナ禍ではオンライン研修のメリットは大きいです。
<留学ジャーナルを利用して>
本校のグローバル教育の理念や、過去に行なっていた英語研修の目的、中学3年生の英語レベルや興味関心について理解していただいた上で、本校に合う英語研修を企画してくださいました。研修中も生徒の様子や、生徒ができていること、難しいことなど情報交換をしていただき、生徒が楽しめることを一番に柔軟に対応してくださったことが、有り難かったです。
愛徳学園中学校・高等学校HP今回のコラム担当
F.I.
【Profile】
数年前から企画をご一緒している愛徳学園様と、コロナ禍でも可能な国際交流プログラムについて時間をかけて検討してまいりました。今回は英語科と他教科が連携される「探究型」のGlobal Studiesと連動した授業でした。生徒様への熱量が非常に高く、プレゼンテーションも堂々としていました。オンラインプログラムはリアルタイムで海外とつながるからこその面白みがあります。生徒様の成長にお力添えできる活動となることを強く願っています。
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