社会人になって後悔する、「もっと英語を勉強しておけば・・・」
先日、ある会報誌に書かれていた記事に出典されていた調査結果に目が留まりました。ここに書かれていた特集記事のテーマは、大学生のうちに資格を取得しておこうという話で、そこに掲載されていた表「一般成人が後悔していること」にハイライトされていた「資格をとらなかったこと 29.9%」の上に、堂々一位であったのが「学生時代に英語の勉強を十分にしなかったこと 32.9%」でした。
さらに詳細を知りたくなって、出典元のウェブサイトを探しにいったところ、年齢別、最終学歴別、学科別から、勤務先の業種、現在の職業、勤務先の職位など、さまざまな属性別に分析され、なかなか興味深い調査結果にたどり着くことが出来ました。
この「学生時代に英語の勉強を十分にしなかったこと」への後悔、つまり「もっと英語を勉強しておけばよかった」とは、私も常々感じることで、それは当然この仕事をしているからというのもありますが、社歴が長くなり、それに伴い職種や職位が変わるたびにその感じ方は強くなってきました。正直なところ、高校までの私にとって英語は得意科目の一つでした。当時は共通一次試験の時代、英語の試験は自己評価満点でした。でも、まずその時点で、私立大学の英語試験では、力不足を痛感させられ、まずこの時が、「もっと勉強しておけばよかった」と思った時だったと思います。仕事の幅や昇格に伴い、高まる英語力ニーズ
調査結果に戻って、その理由に想像力を掻き立てられたのが年収別や役職別にみた英語学習の後悔。「~400万 25.9%」「~600万 34.9%」「600万~ 38.3%」そして、「一般社員・職員 31.6%」「係長・主任 47.1%」「課長 36.8%」「役員・部長 40.0%」。これを「年配者だから英語に苦戦している」と見る人もいるかもしれませんが、私はこの結果に、事業がグローバル化して、海外とのビジネスなどは特にスピーディーな対応が求められる時代になって、判断を求められるだけの職位にある人が的確な判断をするためには、グローバルな視点でアンテナを張っておくことが必要になっているのだろうと、私自身が置かれている現状から、そう想像しています。
この調査が発表されたのは2013年、それから3年以上が経過して、その時以上に英語が必要と感じる職場は増えているのではないでしょうか。
海外からの観光客も増え、仕事で日本を訪問する外国人も増えています。私たちの学生時代よりは、自分の将来に英語が必要と感じる場面は多くなっていると思いますが、英語に限らず、いろいろな学びを、学生時代にたくさん経験しておくことの価値を、大人がしっかりと伝えていきたいものです。
今回のコラム担当
代表取締役副社長 加藤ゆかり
【Profile】
横浜市立大学卒。
ニュージーランドでの1年間の海外生活を機に、帰国後、英会話講師を経て現在の(株)留学ジャーナル前身であるICS国際文化教育センターで留学カウンセラーの職につく。名古屋支店長を経て、2001年よりプロダクトマネージャーとしてプログラム開発等に従事し、2003年1月同社取締役就任。現在、(株)留学ジャーナル代表として、日本人の海外留学促進に努めている。
JAOS海外留学協議会副理事長、留学・語学研修等協議会副会長。
国家資格キャリアコンサルタント
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