グループツアーを通してみえる、子どもたちの成長
先日、関西のある中学校の海外研修の引率でオーストラリアのケアンズに行ってきました。
参加者は、中学1年生~2年生。「語学研修とホームステイ体験」という大変シンプルな内容でしたが、みなさんと「親元を離れ、異国の地で家族以外の方と過ごす時間」をご一緒させていただきました。こちらのツアーは10日間のグループツアーで、語学学校でネイティブ講師の授業を受けるだけでなく、ケアンズ水族館見学、キュランダ村や離島グリーンアイランドの散策など、アクティビティもふんだんに盛り込まれています。
現地と日本の授業スタイルの違い
現地の語学学校での授業は日本の授業とは異なり、単純に椅子に座って先生の話を聞くという授業はほとんどありません。クラスメイトと協力して答えを考えたり、英語のゲームをして新しい単語を身につけたりと、海外ならではの授業を体験します。
中には、日本とケアンズの文化の違いなどをディスカッションする授業もあり、その問題に「答え」はありません。生徒一人一人が自分の考えで発言し、クラスメイトへ英語で伝えるというスタイルで、「間違えてはいけない」日本の授業と「間違えても良い」海外での授業の違いを肌で感じました。参加者のみなさんも、初めは戸惑っていましたが、あっという間に馴染んで積極的に授業に参加していく様は、さすがに若さがなせる業、と思いました。
なかなか英語を話し始められず、講師と直接話すことに緊張してしまう…という学生たちも、ツアー後半になると、自ら講師に話しかけたり、ホームステイ先でその日の授業の様子をホストファミリーに説明できた!と嬉しそうに報告してくれました。
また、私が授業を見ていて気づいたのは、分からない単語を調べる時に、スマートフォンを使う機会が多いという事です。スマートフォンに文字入力をすると単語の変換はもちろん、話したい文章まですばやく表示されます。わからないまま授業を受けるのではなく、その場ですぐ答えを見つけられる環境というのは良くも悪くも大変興味深かかったです。
習った英語は、日常生活で実践!
授業だけではなく日常生活も学びの場となります。学生たちと一緒に昼食を買いにハンバーガーショップへ行きました。注文の際に、「持ち帰り」にしたかったのですが、「持ち帰り」か「店内」かを上手く伝える事ができず、5人中3人は「持ち帰り」、2人は「店内」で用意されてきました。また、支払いの際も硬貨を見分けることに時間がかかったり、合計金額を正確に聞き取れず、とりあえず大きなお札で支払うなど、日本では当たり前にできることができないという経験もしました。
しかし、どの学生も失敗をネガティブにとらえる事なく、笑い話にして次に活かしていたのです。
ツアーの後半、お土産を買いに行く時間があり学生たちについていったのですが、ドルでの支払いがスムーズなだけでなく、これが日本円であればいくらぐらいと瞬時に円換算をしていたのもとても驚かされた光景でした。「失敗から学んで挑み、成功した」という実体験は、今回生徒たちにとって良い収穫になったのではないかと思います。
授業、生活、言葉、硬貨とすべて新しい事に直面した場合でも、若い時期に渡航をすることでしっかりと乗り越えていく力が学生たちにあるのだと改めて気づかされ、今回のツアーが将来の進路や重要な事項を決定する際の選択肢の幅を広げることができたのではないかと大変嬉しく思います。私は日本の公立中学校の出身で、在学中に海外研修はなく、修学旅行も日本国内でしたので、最近の中学生・高校生の行く先は多岐にわたっていると感心させられますし、中学生という年齢で海外を実際に感じることができる機会を得られることに大変羨ましく思いました。
留学というのは不思議なものです。英語や文化を学びに行くだけでなく、かけがえのない経験や自信を得ることができます。今後も若いみなさまの未来を創るお手伝いができればと思っております。海外研修企画を迷っていらっしゃる法人、教育機関関係のみなさま、ぜひお気軽に留学ジャーナルまでお問い合わせください。
今回のコラム担当
大阪支店 M
【Profile】
高校在学中にニュージーランドへ短期留学を経験し、大学在学中はオーストラリアへの長期留学を経験。現地の学生と共に言語学を中心に学ぶ。留学ジャーナル入社後、留学カウンセラーとして勤務し、団体研修の企画提案や引率を行う。現在は大学や英会話学校の留学相談会で、個人留学のアドバイスも行っている。
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