SDGsから考え直す日常の「当たり前」。SDGsの取り組み方のヒント

SDGsが巷で話題になっているのは近年になってからですが、どれくらいの人がこの内容を理解しているのでしょうか。「そもそもなんて読むのか」「どういう略なんだ」「私には関係ないかも」「身近に感じない」と考える人もいるでしょう。

ただ、どういった立場の人であれ、自分の生活にも関わりがあることと知れば、少し前向きに捉えることができるのではないでしょうか。今回は、各々がSDGsを考える際、どんな気づきが取り組みにつながるのかをお話しします。

CONTENTS
●コロナ禍で「SDGs」を身近に捉える
●良いトイレって?当たり前ではないことに「気づく」きっかけ

コロナ禍で「SDGs」を身近に捉える

SDGsとは、簡単にいえば地球上のだれ一人取り残さず、より良い持続可能な未来を実現するため国を挙げて世界中で取り組んでいくべき課題です。誰かひとり、どこかの国、が頑張れば良い話ではなく、各々が課題解決に動かなければ解決しない事案なのです。17の目標が組み込まれていますが、そのすべてが遠い話ではないはずです。

例えば目標3:すべての人に健康と福祉を、というのは我々日本人にもイメージがしやすいでしょう。新型コロナウィルスが蔓延した今年は、それぞれが健康について考えているのではないでしょうか。マスクが必要だとしても購入が制限されてしまい身を守る行動をそれぞれが考えます。そこで手作りのマスクをつくって配布する人たちの姿もニュース等で目にしました。これは目標3に沿った、まさに理想的な動きです。

また別の例をあげるとするならば目標12はどうでしょうか。「つくる責任・つかう責任」、日本は先進国と言われる国のひとつで、さまざまな製品を作り、販売しています。そのなかで新しいものが次々に作られ、人びとはそういったものにすぐにとびつきます。古くなってしまったものは忘れられ廃棄されていきます。至るところにあるゴミ箱に溜まったものは、誰がどのタイミングで処理をしているか、という点に普段であれば見向きもしないでしょう。

しかし、緊急事態宣言下の国内では、多くの公共のゴミ箱が封鎖されていました。状況(環境)が変わることで、捨てられない現実からゴミを減らそう、と努力をするものです。こういった当たり前を考え直すことこそが、SDGsへの取り組みになります。

良いトイレって?当たり前ではないことに「気づく」きっかけ

以前に高校の先生方を視察研修のため、カンボジアへお連れしたことがあるのですが、その行程で、ある村を訪問しました。都心から3時間近く離れた人里離れた村で、井戸水を使用している場所でした。先生のおひとりがトイレを使用したいと申し出たところ、現地の人がお客様には「良いトイレ」を提供したい、と普段あまり使用されないトイレに案内してくれました。それは日本の公園などで見かける水洗トイレでした。他のトイレも2、3あるのですが、すべてが水洗ではく、我々には敢えて「良いトイレ」を案内してくれたのです。

お連れした先生は、「子どもたちにこの現場を見せたい」、とおっしゃっていました。学校で自分たちが使用するトイレ掃除を嫌がる生徒、手洗い場でいつまでも水を流しっぱなしにしている生徒が多くいるといいます。そういう生徒たちがこういった生活現場を見たときに「当たり前」でないことから気づきを得てほしい。気づいてから高校生活を終えてほしい、とおっしゃっていました。

目標6:安全な水とトイレを世界中に、という目標は、日本のスタンダードは世界の当たり前ではない、ということに気付かせてくれます。特に海外に出ると、その相違はかなり明らかです。SDGsの目標から、当たり前の日常を、少し見直してみませんか。

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今回のコラム担当

法人部 企業研修担当 F.I.

【Profile】

学生時代に北米、南米を中心に海外経験を積む。また東南アジアへスタディーツアーに参加するなどボランティア活動に従事。前職は直販営業を担当していたが、現在は海外での業務や活動経験を基に、企業への研修提案企画立案を担当している。

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