Society 5.0の社会とは?未来に生きる子供たちに求められる素養
Society5.0の社会とは何か。SDGsとの関係性は?今回は、未来に生きる子どもたちに求められる素養とは何かを考えてみます。10年後の世界はどのように変わっていくのでしょうか。
Society5.0の社会までの変遷
Society5.0の社会とは『サイバー空間とフィジカル(現実)空間を高度に融合させたシステムにより経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会』(出典:内閣府)といわれています。5.0というからには、1.0~4.0もありました。1.0は狩猟社会、2.0は農耕社会、3.0では工業社会となり、4.0は現在の情報化社会です。今後未来に向けて5.0となるのは、「創造社会」となります。テクノロジーの進化に伴い、人は最も人らしく、人間中心の社会がSociety5.0の社会です。
このSociety5.0の社会で重要となるのは、「持続可能な社会」です。現在、国連の定めたSDGsはまさにSociety5.0の社会とつながっています。人間中心の社会と持続可能な世界は、同時に実現するために進んでいくことになります。
では、そんな社会においてこれから求められる素養(能力やスキル、マインド)はどのようなものでしょうか。
Society5.0の社会で求められる素養、それは5つの力
少し話は変わりますが、2030年のSDGs達成目標時点で、あなたは何歳になっていますか。その時にどんなことをしているのでしょうか。今から10年後に、高校生の方は社会に出て活動していることになります。また社会人の方には、その時の社会を持続可能なものにしておくことが求められるかもしれません。今回は、未来の子どもたちにフォーカスして話を進めていきます。
今高校3年生の方は、10年後には28歳くらいになっているでしょうか。そのときの日本がどのような状態か、想像したことはありますか?。現在懸念されている課題が解決されていることを望みますが、その時点でもまだ課題のままかもしれません。
日本での課題としては、労働生産人口の低下、寿命延伸による高齢化、エネルギー需要の増大、貧富格差の拡大などが挙げられます。経済面にフォーカスを充てると、国内需要(内需)の減少による社会活動の範囲拡大などが見えています。
つまり、国内だけではなく世界・地球規模での活動を必要としてくると私は考えています。そうなれば地球をフィールドに活躍できる人財が求められてくることでしょう。そんな時代に向けてどんな素養が必要か考えるとおのずと次の5つが必要ではないかと私は個人的に考えています。
- (1)多様性を受け入れる相手を理解する享受性
- (2)国内だけではなく地球のどこでも生活していける柔軟性
- (3)自らを律して活動する行動力
- (4)言語を含めたコミュニケーション力(異文化理解)
- (5)情報を自ら組み立て理解できる編集力
地球をフィールドに活動することは、Society5.0/SDGsの実現に向かう
テクノロジーの進化により、前述した(4)に該当する言語理解は、即時自動翻訳システムで解決できるかもしれません。しかし、言語理解ができてもそもそも相手を理解するチカラ、つまりコミュニケーション能力がなければ会話は成立しません。
相手を理解することは、SDGsのパートナーシップにもつながり、最終的には争いの起こりにくい世界にもつながります。それだけではなく、地球のどこの国でも生活していけるチカラも重要です。海外で生活をすることは、教科書では学べません。自らが体感して初めて習得できるものです。
前述した5つの素養以外にも必要なことはほかにもたくさんあることでしょう。私は、一番大切だと思うことは、日本という国の中だけでの活動にとらわれずに、その行動範囲を地球規模に拡大するという視点をもって物事に取り組んでいくことだと考えます。
「言うは易し、行うは難し」ですが、目指す方向は地球というフィールド全体での活動ということです。私自身も含め、2030年を生きるすべての人が、Society5.0を実現し、SDGsの目標を達成できた社会を創り上げることができることを期待したいと思います。
留学ジャーナルでは、「みらい人財をデザインする」海外研修やグローバル人材の育成に取り組んでいます。Society 5.0の社会で求められる素養を育む研修についてなど、お気軽にお問い合わせください。
今回のコラム担当
法人部 事業戦略担当 Y.I.
【Profile】
法人担当として、キャリア問題にも取り組む
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