GCF編 国際機関で活躍する日本人職員を紹介

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世界のために、できること 国際機関で働こう!

グローバルに社会貢献ができる国際機関で働くには、どのようなステップが必要なのだろう。
いま活躍する日本人職員に、その道のりを聞いた

Vol.16 地球規模の気候変動問題に資金面から取り組む GCF 適応計画担当官 緑の気候基金 アソシエイト 富永文彦さん

日常の業務が途上国に大きなインパクトを与える

富永さんの1日
6:00起床
6:30自宅周辺を軽くジョギング
8:00自宅から徒歩5分でオフィスに到着。メールチェック
9:00提案書のレビューなど
12:30周辺のカフェやレストランで同僚と昼食
14:00チーム・ミーティング。ワークショップの準備や各国プロポーザルの進捗状況についてチームで確認
16:00他部署にプロポーザルのレビュー状況について確認
17:00プロポーザルを提出する政府関係者や他の国際機関関係者と電話会議
18:30オフィスと同じビルにあるジムへ
19:45帰宅。妻と夕食
23:00就寝

 地球温暖化は世界規模で対処していかなくてはならない問題だ。2015年にパリで開催された、国連の気候変動枠組条約締結国会議(COP21)では、温室効果ガスの削減目標などを定めた「パリ協定」が採択された。富永文彦さんが勤務する「緑の気候基金(GCF)」は、この協定に基づいて、先進国の政府から資金を集め、途上国の政府が行うプロジェクトに提供して、気候変動への対策を資金面で支えている。「気候変動という地球規模の問題に取り組み、1兆円規模の資金を動かすGCFには、途上国から大きな期待が寄せられています。自分の日常業務によって、大きなインパクトを与えられることに、やりがいを感じています」と、富永さんは語る。

 途上国の政府は、再生可能エネルギーの活用、建物のエネルギー効率の向上、干ばつに強い農作物の導入、水害に備えた護岸工事など、さまざまなプロジェクトを計画し、GCFに申請して資金を得る。プロジェクトによっては、100億円ものお金が提供されることもある。その計画づくりの段階をサポートするのが富永さんの仕事だ。

 各国から、こんなふうに計画を立てたいという提案が来たら、内容を検討し、調査の足りない点を指摘したり、「気候変動の影響を受ける部分をもっと明確にするように」といったアドバイスをしたりする。各国の環境省、財務省の官僚とのやりとりが多い。「計画を立てるのは途上国の政府で、我々はあくまでサポートです。ドライバーズシートに座って運転するのは各国政府というのが、私たちの基本理念です」

 計画のための資金の申請書が提出されると、GCFの財務、法務などの各部門が、それぞれの担当の部分を審査する。そのコーディネートも富永さんが担当している。担当案件を事務局長が承認すると、途上国に資金が提供されることになる。

 年3回ほど出張があるが、仕事の中心は韓国のインチョン郊外にあるGCFの本部でのデスクワークだ。上司はカナダ人、同僚にはフランス人、中国人、ジンバブエ人など、多様なバックグラウンドを持つ人たちがいる。

富永さんの着任までのStep

2008年5月アメリカ創価大学卒業。在学中に南米のエクアドルへスペイン語留学
2008年8月ミドルベリー国際大学院モントレー校 国際政策研究科 国際環境政策専攻入学
2009年7月修士号取得の間に
エルサルバドルで1年間の
ボランティア活動に従事
2011年5月ミドルベリー国際大学院モントレー校 国際政策研究科 国際環境政策専攻修了
2011年6月在モザンビーク日本大使館にて、草の根・人間の安全保障無償資金協力外部委嘱員として勤務開始
2013年1月在ニュージーランド日本大使館にて、専門調査員として勤務開始
2015年3月JPOに合格し、国連開発計画(UNDP)コソボ事務所で勤務開始
2017年7月GCF(緑の気候基金)で勤務開始

国連職員になったのに
事務所が縮小されることに

 富永さんは父親の仕事の関係で、9歳までをモンゴルやアメリカで過ごした。その後、高校までは日本の学校に通い、大学は幅広い教養を付けられる学校を目指し、アメリカの大学に進んだ。最初は話したくても英語が口から出てこなくて苦労したという。

 大学在学中、スペイン語を学ぶために南米のエクアドルに半年間、留学した。エクアドルは世界でも生物多様性の高さで知られている国である。環境問題に対する意識が高まり、大学院では環境政策を専攻した。

 大学院在学中には1年間、中米のエルサルバドルの小中学校で、環境問題について教えるボランティアをした。

 その頃には将来は国際機関で仕事をしようと決め、日本政府が若手を国際機関に派遣する「ジュニア・プロフェッショナル・オフィサー(JPO)」に応募することにした。2年以上の職務経験が必要とされるため、在モザンビーク日本大使館の草の根・人間の安全保障無償資金協力外部委嘱員、続いて在ニュージーランド日本大使館の専門調査員として、合計3年半ほど働いた。

 ニュージーランドにいた2015年にJPOに合格。国連開発計画(UNDP)のコソボ事務所に2年余り勤務したが、事務所の縮小が決まり、先行きが不透明になってしまう。将来を考えて、いくつかの国際機関のポストに応募して、GCFのコンサルタントに採用された。
「UNDPでは正規職員でしたが、今度は地元枠の採用で6ヵ月契約でした。待遇の差は大きく、福利厚生を入れると収入が半分近くに減ってしまう。すごく悩みました」

「挑戦しなかったら後悔する」
そう思って飛び込んだ

 GCFがテーマとする気候変動は大学院で勉強してきた分野だし、組織は人員を増やして体制を整えつつあったから、未来が開けるかもしれない。何より、挑戦しなかったら後悔する。そう思って飛び込んだ。

 韓国の本部に着任してみると、現在の富永さんのポストが新設され、人を募集しているところだった。早速、応募して採用され、3ヵ月後には正職員になることができた。

「モザンビーク、ニュージーランドと、約2年ごとに次の仕事を探さなくてはならないのはストレスではありました。でも、自分がやりたいことを振り返って考える機会にもなる。あの積み重ねがなかったら、気候変動の仕事に就けていなかったかもしれません。GCFは気候変動を扱う中心的な組織の一つです。引き続きここで経験を積み、将来は大学で学生に教えたいと思っています」

国際機関で働くまでの道のり

アメリカに留学して
視野を広げる

専攻を絞らず、リベラルアーツ(教養)を学べる大学を選んで留学。幅広い科目を履修して視野が広がった。スペイン語の勉強に行ったエクアドルでは、アマゾンの熱帯雨林の地中にある石油の開発問題などを知り、環境問題に目覚める。大学院時代には1年間、エルサルバドルで環境教育のボランティアをした。

在外日本大使館で
海外勤務の経験を積む

若いうちに生活環境の厳しい所に行っておこうと、モザンビークの日本大使館に勤務。国際キャリアの情報サイト「PARTNER」を見て応募した。次は専門調査員としてニュージーランドの日本大使館へ。環境政策で先進的な取り組みをしている国なので、学ぶことが多かった。外務省に情報収集に行くこともあった。

UNDPのコソボ事務所で
体験を積む

ニュージーランド在任中にJPOに合格し、UNDPのコソボ事務所で正規職員として勤務した。国連の中には、気候変動を扱っている組織がいくつかある。UNDPは環境関係だけではなく、貧困問題などを含めて、開発という軸の中で解決策を提供していることから希望した。2年3ヵ月勤務して、GCFに転職。

WFPって?

GCF(Green Climate Fund、緑の気候基金)の活動

GCF(Green Climate Fund、緑の気候基金)は、開発途上国が温室効果ガス排出抑制・削減・緩和と、気候変動による影響へ対処するための活動を支援する国際基金。本部は韓国・インチョン市。基金は先進国を中心とした43ヵ国の政府が拠出、日本は世界第2位の拠出国。途上国の開発計画や気候変動政策の優先順位に沿ったプロジェクトを、途上国が自ら提案し、実施・管理することによりプロジェクトオーナーシップを確保することを目的とする。


ベトナムにて、
アジア諸国におけるプロジェクトを討議。
GCF事務局本部(韓国・ソンド)において開かれた、
第19回GCF理事会。GCFの各種ポリシーや
事業提案などについて議論を行った。
2017年にドイツのボンで
行われた国連気候変動枠組
条約の締約国会議(COP)
では、ブースを設置し活動をPR。
20回目を迎えた
GCF理事会。
資金調達に関する
政策やプログラムへの
検討などが討議される。
アジア諸国向けの会議で、各国の適応計画の
策定にあたってGCFが提供する
サポートについての説明を行う。

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気候変動分野で働く

 気候変動は、先進国・開発途上国を問わず国境を越えて取り組むべき課題であり、国際機関の果たす役割は大きい。Vol.12で取り上げた気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局が政府間の合意形成・協定実施をサポートしている他、今回の緑の気候基金(GCF)では開発途上国の緩和・適応支援を、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)では最新の科学的知見のとりまとめを行っている。また、国連食糧農業機関(FAO)などさまざま国際機関が、それぞれの立場でこの課題に取り組んでいる。国際機関において気候変動分野で働く機会は非常に多い。気候変動問題に関する最新の情報を紹介している外務省気候変動課のTwitterもご覧いただきたい。

外務省 国際機関人事センターhttps://www.mofa-irc.go.jp/

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