
2000年3月東京大学農学部卒業。在学中に、半年ほどニュージーランド・オークランドに語学留学
2002年3月
東京大学大学院農学生命
科学研究科修了。自転車で
地球の1/4ほどを放浪
2002年4月(株)パシフィックコンサルタンツインターナショナルに勤務。インドネシアやトルコでの流域保全などに関するODAプロジェクトに従事
2004年2月パシフィックコンサルタンツ(株)に勤務。気候変動問題、特に京都議定書に関するコンサルティング業務を行う

2008年4月アジア開発銀行(ADB) 地域・持続可能な開発局(RSDD) 勤務。50件以上の気候変動プロジェクトの評価、開発
2010年5月UNFCCC事務局持続可能な開発メカニズム(SDM)プログラムに勤務

国連が採用するのは即戦力
専門性が求められる
「国連が採用するのは即戦力の人材です。入る時点で、ある程度の専門性を求められます。私はこの会社で専門性を付け、かつ途上国に出張して現場を経験させてもらえました。日本企業ならではのよさだと思います」
現在の勤務地のボンでは週末にライン川沿いをランニングし、自宅とオフィスと子供が通うインターナショナルスクールがすべて徒歩5分圏内という快適な生活を送っている。
「最初に勤めた会社ではトルコに6ヵ月、インドネシアに2ヵ月など、長期出張することが多かった。ロマンのある仕事でしたが、家庭を持つとなかなか厳しい。今は先進国にいながら途上国の開発を支援する仕事ができています」
気候変動の分野で最前線の仕事をしているという充足感も大きいという。
実は鈴木さんは2回目の挑戦でUNFCCCに採用された。ポジションごとに募集があるので、5つのポストに応募していた。最初にそのひとつの電話インタビューがあり、ボンで面接と筆記試験を受けたが不合格だった。
「国連には独特のインタビュー形式があります。チームワークやリーダーシップの話をするときは具体的な成功事例を出さないといけなかった。私が落ちたときに採用された人が今は同僚ですが、確かに優秀です(笑)。2回目に合格したときは、うれしかったですね」
挑戦しないでいるより
挑戦して失敗する方がいい
2010年にUNFCCCに入り、最初の契約は1年半、その後は3年ごとに更新されている。その間には、鈴木さんの部署で3割の人が減らされる大リストラもあった。
「国際機関はシビアな面もありますが、それを承知のうえで挑戦してほしい。優秀な人たちと伍していくには、自分の強みは何か、勝てるものは何かを見極め、それを生かすことが大事です。自分のやりたいことを真剣に考え、専門性をきちんと付ける。将来の不確定要素はたくさんありますから、あまり長いスパンで考えない方がいい。It is better to try and fail than fail to try.です」