
海外留学は異文化理解、自己成長、キャリアアップにつながる体験として知られ、幅広い年齢層の方がチャレンジしています。この記事では海外留学の基礎知識にあたる、留学の定義や種類、得られるスキル、成功のポイントについて解説しますので、「留学って何か、実はよく分からない」という方はぜひ参考にしてください。
海外留学とは?

一般的に海外留学とは、外国に滞在してその国の教育機関で知識やスキルの習得を行うことを指します。例えば辞書には下記のような説明が載っています。
- 他の土地、特に外国に在留して学ぶこと。(小学館『デジタル大辞泉』)
- その土地の学校等へ赴き,知識や技能の学習・研究を行うこと。国内での遊学・研修などを含むこともあるが、一般的には外国の学校等での在留,修学をいう。(平凡社『世界大百科事典』)
留学の形態は目的や期間、費用の負担先などによってさまざまです。また、使っている用語が同じでも、人によって定義や指している内容が違うことがあります。
ここではいくつかの観点から留学の違いを見ていきましょう。
目的別・留学の種類と定義:
語学留学、専門留学、中学・高校留学、大学留学、大学院留学、ワーキングホリデーの違い

留学先で学ぶことや学校の種類で、留学を分類することができます。語学留学、専門留学、中学・高校留学、大学留学、大学院留学、ワーキングホリデーの違いは以下の通りです。
ちなみに就職・転職活動時の履歴書で学歴・職歴欄に書くことができるのは、①1年以上の留学、かつ②正規課程への留学です。②には海外の高校や大学を卒業する留学や、交換留学が含まれます。これらの条件に当てはまらない留学に関しては、資格・免許欄や自己PR欄に書きます。
語学留学
語学留学とは、語学学習を主目的とした留学のことです。語学学校や大学付属の語学教育機関が提供する語学コースに通うスタイルが一般的になります。語学学校に通う場合は学生自身が学校に通う期間を1週間単位で決められるケースが多く、1~2週間から1年の留学まで語学力や目標に応じた期間設定が可能です。
専門留学
専門留学とは、特定の職業に関する知識やスキル習得を目指す留学のことです。大学、カレッジ、専門学校の専門コース(職業訓練コース)に通うのが一般的で、修了時にサティフィケートやディプロマといった修了資格を得られるコースもあります。学べる分野はビジネス、マーケティング、ホスピタリティ、ITなど。
中学・高校留学
中学・高校留学とは、留学先の中等教育機関に通う留学のことです。その学校を卒業することを目指す場合もあれば、1学期や1年だけ通うスタイルもあります。
大学留学
大学留学とは、留学先の大学などの学士課程または準学士課程で学ぶ留学のことです。卒業と学位(学士号・準学士号)取得を目指す留学の他、1学期や1年だけ授業を受けるスタイルもあります。
大学院留学
大学院留学とは、留学先の大学などの修士課程または博士課程で学ぶ留学のことです。修士課程の場合は、卒業と学位(修士号)取得を目指す留学以外に、1学期や1年だけ授業を受けるスタイルもあります。
ワーキングホリデー
ワーキングホリデー(ワーホリ)とは協定国での休暇目的の入国・滞在や、就労が認められる制度のことです。この制度を利用した滞在を、ワーキングホリデーと呼ぶことも多いです。学校での勉強やアルバイトなどを通じて学びを得られることから、留学の一つと捉えることもできます。
参考:ワーキング・ホリデー制度(外務省)
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期間別・留学の種類と定義:
短期留学、長期留学の違い

「短期」「長期」の定義は、その言葉を使う人によって大きく異なります。また適した目的や成果にも違いがあります。
短期留学
短期留学は3ヵ月以内の留学を指すことが多いです。留学ジャーナルの場合は、8週間以内の留学を短期留学としています。
短期留学を選ぶ留学生の主な目的は、語学力の向上や異文化に触れることです。短い期間の滞在に劇的な語学力の変化は期待できませんが、外国語を使ったコミュニケーションに慣れることは可能です。新しい人・モノ・コトとの出合いを通じて視野も広がっていきます。
長期留学
長期留学は4ヵ月以上の留学を意味することが多いです。留学ジャーナルの場合は、9週間以上の留学を長期留学と呼んでいます。語学力の明確な向上や、専門知識&スキルの習得、学位や資格の取得を目的とする人に選ばれるスタイルです。
長期滞在により留学先の社会により入り込めるため、異文化への理解を深めたり、グローバルな視点での問題解決能力や異文化適応能力も養ったりできます。また高度な語学力や学位、国際的な人脈は帰国後のキャリアに直結するスキルになる可能性もあります。
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海外留学で得られるスキル

異文化の中で生活し、学ぶことで得られる経験は、将来のキャリアや個人の成長に大いに役立ちます。ここでは、海外留学を通じて得られる知識やスキルについて解説します。
語学力
生活言語が留学先の国の言葉になるので、その言葉を使わざるを得ない場面が自然と生まれ、語学力を鍛えることができます。現地での過ごし方次第では日常会話に必要なスキルはもちろん、ビジネスの場で使われる語彙や表現も身に付けられるでしょう。
専門的な知識・スキル
特に専門留学や大学・大学院留学においては、留学生は興味のある分野に踏み込んだ勉強をするため、専門性が身に付きます。具体的にいうと専門留学では仕事に関連する知識や技術を習得でき、大学・大学院留学では学術的な理論や教養を得られます。学んだことがその後のキャリアにつながる可能性も!
柔軟性・適応力
日本と異なる環境に身を置くということは、快適な領域からチャレンジングな環境へと外に出ることを意味します。周囲の人との価値観の違いを感じたり、買い物や移動といった生活面で戸惑ったりとさまざまな困難に直面することもあるはずです。それを受け止め、乗り越える過程で柔軟性や適応力が身に付きます。
チャレンジ精神、積極性
留学中は、授業中の発言や課外活動への参加、新しい友人との交流など、すべてにおいて能動的に行動することが重要です。海外には、言葉にして語られた内容や行動に重きを置いてコミュニケーションを取る人が多くいます。自ら存在をアピールしないと何も始まりません。
コミュニケーションスキル
さまざまな人に関わり、自分の考えを伝え、相手の意図をくみ取ろうとするうちにコミュニケーションスキルは向上していきます。現地だけでなく非言語のスキルも鍛えられるでしょう。特にグループワークなど文化圏の違う人同士で協力する場面では、コミュニケーション方法に工夫が必要となります。
幅広い視野、多様性の理解
留学先では、今まで関わりのなかった人々や知らなかった出来事に出合えます。インターネットなどを介しては分からなかった、海外の実情を肌で感じることもできるでしょう。多種多様な考え方や文化を学ぶうち、これまでとは違う目線で物事を捉えられるようになります。
外国と日本に関する知見
留学を通じて、留学先の国や都市についてはもちろん、他の留学生の出身地の文化や生活に関しても理解が深まります。また見聞きした海外の情報と日本とを比較したり、日本についての質問を受けることで、日本の特徴を再認識することにもなります。例えば規律正しさや時間厳守の文化、細やかなサービスに、日本の良さを見出す人も。
問題解決能力
問題解決能力とは、予期せぬ状況や課題に対処する能力のことです。前述の通り、外国というアウェイな場に困難は付きもの。現状の把握から原因分析、解決策の実行までのプロセスを通じて、問題解決能力が養われていきます。
海外留学を成功させるポイント

海外留学を有意義にするには、事前の準備と計画が重要です。ポイントを押さえることで、現地での生活や学習がスムーズに進み、留学の目的を達成しやすくなります。
ここでは、海外留学を成功させるために留学前に行うべき具体的な準備について解説します。
取得したい資格や将来の目標を明確にする
留学はその場限りの体験ではなく、キャリアや人生設計に影響を与え得る経験になるため、まず留学の目的や現地で学びたいこと、実現したいことを明確にすることが大切です。留学中・留学後の理想的な自分像や、将来就きたい職業を考えてみましょう。
目指すものがはっきりしてくると、留学を通して身に付けるべきスキルや適した学校が明らかになります。具体的な目標も設定でき、留学のモチベーションも高まるはずです。
できる限り語学力を付けておく
語学は留学してから勉強するのではなく、日本にいる間から学んでおくことが重要です。たしかに語学留学やワーキングホリデーの場合、語学力は問われません。しかし周りの人と意思疎通が全くできない状態で現地生活をスタートするのと、拙いながらも日常会話ならできる状態でスタートするのとでは、得られる知識や情報の量&質が違います。ネイティブスピーカーと会話練習をする、その国の言葉でニュースや映画を視聴するなど、日常的に現地の言葉に触れる機会を増やしましょう。
また、入学やコース受講にあたって、学校の定める語学力条件をクリアしなければならないこともあります。その場合は今の語学力を起点にした留学プランニングと渡航準備を進めましょう。とりわけ専門学校や大学・大学院に留学したい方は注意が必要です。
費用計画を立てる
留学にはまとまった費用が発生するため、出発から帰国までにかかる金額を見積もって、資金計画を立てることが大切です。留学費用は「出発前に支払いが必要な費用」と「留学先で支払いが必要な費用」とに大別されます。
出発前に支払いが必要な費用
- 学校の授業料
- 教材費
- 当面の滞在費
- 航空券代
- 海外留学保険料
- パスポートやビザの申請料
留学先で支払いが必要な費用
- 交通費
- 通信費
- 食費
- 娯楽費・交際費
資金計画を立てる際には為替レートの変動も考慮しましょう。当然のことながら為替レートが変動すると外貨建ての費用の円換算額も変わるため、余裕を持って予算を組むことが重要です。
海外留学のよくある疑問

海外留学を考える際、多くの方がさまざまな疑問や不安を抱くことでしょう。ここでは、留学を検討している方からよく寄せられる質問2つに具体的にお答えしていきます。
Q.大人になってからでも語学力は伸ばせる?
大人になってからでも語学力を伸ばすことはできます。多くの人が「若いうちに学ぶべき」と考えがちですが、実際は大人でも語学力を向上させられます。
むしろ大人は既に確立された学習方法や自己管理能力を持っているため、自分に合う学習計画を立て、既存の知識や経験を活かして効率よく学習を進められます。「仕事のために/趣味のために語学力を上げたい」という目的があれば、モチベーションを維持しやすく困難に直面しても挫折しにくいです。
実際、大人の語学留学も増えており、キャリアアップ/キャリアチェンジを目指して多くの人が語学習得に励んでいます。
Q.留学に行くときはビザが必要?
留学にビザが必要かどうかは、渡航先や目的、滞在期間によって異なります。短期の語学留学や観光目的での短期間の滞在ではビザが不要な場合もありますが、長期の留学や学位取得を目指す場合は、ほとんどのケースでビザが必要です。
ビザが不要でも電子渡航認証の申請をしなければいけないケースもあるので、自分の留学プランに応じて適切な手続きをしましょう。ビザに関する情報はそれぞれの国の方針に応じて変更されるため、最新情報は移民局や大使館などのWebサイトで確認を。
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留学について専門家に相談してみよう
留学を有意義にするには、しっかりとした計画が必要です。目的から逆算して、渡航先や留学の種類、滞在期間などを考えましょう。
自分に合った留学先やプログラム選びに役立つのが、専門家のアドバイスです。留学の専門家に相談することで、個々のニーズに合った最適なプランを見つけやすくなります。
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