留学ジャーナルコラム

オーストラリアのワーキングホリデービザ申請の流れを解説!取得方法・費用も紹介

オーストラリアにワーキングホリデー(ワーホリ)で行くのであれば、専用のビザの申請・取得が必要です。申請条件や手続きの流れ、申請書の作成方法、ビザ取得にかかる費用について解説します。また、健康診断が必要になるケースについてもまとめました。ぜひ参考にしてください。

ワーキングホリデー
目次

そもそもワーキングホリデービザとは?

ワーキングホリデーとは、日本と協定が結ばれている国・地域で休暇を目的に一定期間滞在でき、滞在資金を補うために働くことも認められている特別なビザ制度のことです。外務省によると、日本は、1980年にオーストラリアと初めて制度を開始し、その後、2023年8月1日時点で、29ヵ国・地域とワーキングホリデー協定を結んでいます。

日本とオーストラリアの間では、ワーキングホリデービザ(ワーホリビザ)の発給枠に上限が定められていません。ワーキングホリデーにおすすめの国や、国別のワーホリビザ難易度については、次の記事を参考にしてください。
ワーキングホリデーおすすめ8ヵ国|ビザ取得の難易度一覧

オーストラリアのワーキングホリデービザとは?

オーストラリアのワーキングホリデービザとは、Working Holiday visa(417)のことです。日本のパスポートを保有している人は、Working Holiday visa(417)を申請できます。日本以外にも、デンマークやフランス、イタリアなどのパスポートを所持している人も対象です。

Working Holiday visa(417)と類似した名前のビザに、Work and Holiday visa(462)があります。Working Holiday visa(417)とは異なり、アルゼンチンやシンガポール、アメリカなどがWork and Holiday visa(462)の対象国です。

なお、Working Holiday visa(417)で語学学校に通える期間は、17週間以内(4ヵ月以内)と決まっているため、長期的な語学留学には適していません。また、同じ雇用者に6ヵ月を超えて雇用されることはできないので、就労目的でオーストラリアに渡航するときにも適していません。

オーストラリアのワーキングホリデービザの申請方法

オーストラリアで休暇を楽しみ、語学を学んだり、就労して滞在資金を稼いだりするのであれば、ワーキングホリデービザを取得することが必要です。オーストラリアのワーキングホリデービザ申請は、以下の手順でおこないます。

  1. 申請条件を確認する
  2. 申請書類を準備する
  3. ImmiAccountを作成する
  4. 申請書を作成する
  5. 申請料金を支払う
  6. ビザ発給状況を確認する

順に見ていきましょう。

1.申請条件を確認する

まずは申請条件を満たしているか確認しておきましょう。Working Holiday visa(417)を取得する場合、次の条件すべてを満たしている必要があります。

  • 日本国が発給するパスポートを所持している
  • 申請時に18歳以上30歳以下(取得時や渡航時に31歳でも有効)
  • 前回オーストラリアに入国したときのビザが、ワーキングホリデービザではない
  • 生活費としてAU$5,000に加え、オーストラリアから帰国するときの費用を持っている
  • 主にオーストラリアで休暇を過ごすことを目的として渡航する

2.申請書類を準備する

オーストラリアのワーキングホリデービザを申請するときは、以下の書類が必要です。

  • パスポート
  • 出生証明書

出生証明書を提出できないときは、両親を確認できる戸籍謄本や身元を照明する裁判所発行の書類などを代わりに提出できます。また、氏名を変更したことがある場合は、婚姻証明書や離婚証明書などの氏名変更の履歴がわかる書類も必要です。

なお、いずれの書類も英語で記載されている必要があります。また、書類はカラーかつ明瞭でないと受理されない恐れがあるので、書類が2ページ以上になるときは、1つのファイルとしてまとめてから提出しましょう。

3.ImmiAccountを作成する

ImmiAccountとは、オーストラリアのビザ申請のためのアカウントのことです。オーストラリアのビザはオンライン申請のみのため、ビザの種類にかかわらず、まずはオーストラリア内務省のウェブサイトでImmiAccountを作成する必要があります。

書類を準備してから、「Create an ImmiAccount」の部分より、名前、電話番号、メールアドレス、パスワード等を登録してImmiAccountを作成します。作成したアカウント情報は、必ず控えておくようにして忘れないように気をつけましょう。アカウント作成完了後、ビザ申請に進みます。

4.申請書を作成する

ImmiAccountの「Login to ImmiAccount」より作成済みのユーザー名とパスワードでログインして、次の手順でビザ発給申請書のページに入ります。

  1. New applicationをクリックする
  2. Work & Holidayを選択する
  3. First Working Holiday visa(417)を選択する

ビザ発給申請書のページでは、以下の順に正確な情報を入力してください。

■Your personal details

氏名と性別、生年月日、出生地などの個人情報を記入しましょう。住民票のある国とパスポート情報、オーストラリアに渡航する日についても記入してください。

なお、ETA(電子渡航許可)など、オーストラリアのビザを取得していない場合は、次の2点はスキップして問題ありません。

  • Grant number
  • Visa number

また、次の質問に対してYes・Noのいずれかで答えましょう。

  • 過去12ヵ月間にオーストラリアのビザ取得のための健康診断を受けたか
  • パスポートを発給した国以外に市民権を持っているか
  • 以前にWork and Holiday visa(417もしくは462)を取得したことがあるか
  • 扶養する子どもがいるか

■Critical data confirmation

記載した個人情報とパスポート情報に間違いがないか確認しましょう。間違いがない場合は、「Yes」を選択し、「Next」をクリックして次のページに進んでください。

■Your personal details(continued)

次は職業と業種、最終学歴について記入します。職業は自由記述のため、学生であれば「student」、会社員なら「office worker」のように記載しましょう。

業種と最終学歴については、選択肢から選びましょう。たとえば、製造業であれば「Manufacturing」、小売業なら「Retail Trade」、そのほかなら「Other Services」を選択します。また、高卒は「Senior High School Degree or Certificate」、大卒は「College Degree」、大学院卒は「Higher Degree Course」を選択しましょう。

■Residential address details

次に日本の住所と連絡先を記載します。住所は番地やマンション名、市区町村名、都道府県名、郵便番号の順に記入しましょう。また、連絡先は自宅と勤務先、携帯の電話番号を記入します。

「Authorisation」では、代理人を立ててビザを取得するかどうかが問われます。代理人を立てる場合は「Yes」、立てない場合は「No」を選択し、「Next」をクリックして次のページに進みましょう。

■Contact details

住所と連絡先に間違いがないか確認しましょう。間違いがない場合は、連絡用のメールアドレスを記入します。なお、住所と連絡先、メールアドレスは、いずれも連絡が可能なものを記載しましょう。

「Communicating with this Department」では、連絡をやり取りするオーストラリア大使館を選択します。日本からワーキングホリデービザの申請をする場合は、「Tokyo」を選択しましょう。

■Health declarations

次は健康関連についての情報を記入します。順に「Yes」もしくは「No」で回答しましょう。

  • 5年以内に日本以外で3ヵ月以上滞在した国がある(オーストラリアを除く)
  • オーストラリア滞在中に病院(老人ホームを含む)に行く予定がある
  • オーストラリア滞在中に医師・歯科医師・看護師・理学療法士として働く、もしくは、それらになるための勉強や訓練をする
  • オーストラリアで保育園などのチャイルドケアセンターで働く、もしくは実習をする
  • オーストラリア滞在中に3ヵ月以上学校に通う(生徒以外にも教師やオブザーバーも含む)
  • 結核にかかったことがある、結核にかかっている人と接触がある、胸部レントゲンで異常が見つかったことがある
  • 医療上の問題により、ケアや移動時のサポートが必要

■Character declarations

次は犯罪歴などについての情報を記入します。今までに犯罪や国外追放、不法滞在、未払いの罰金などの不法行為の経験が無ければ、Noを選択しましょう。

■Declaration

記入内容と申請するビザについての確認事項が記載されています。ワーキングホリデービザの目的やルールについて正しく理解し、今回の申請で入力した内容が事実に相違なく 、とくに問題がなければすべて「Yes」を選択しましょう。

5.申請料金を支払う

申請料金は、以下の方法で支払います。

  • クレジットカード
  • PayPal
  • UnionPay
  • BPAY

なお、クレジットカードは申請者本人のものでなくても問題ありませんが、クレジットカード所有者の住所を正確に記載する必要があります。

6.ビザ発給状況を確認する

申請書が受理され、ビザが発給されると、登録したメールアドレスに連絡が届きます。迷惑メールフォルダなどに入っている可能性もあるので、こまめにチェックしましょう。

また、オーストラリア内務省のウェブサイトにアクセスして確認することもできます。ImmiAccountにログインし、発給状況を調べましょう。ワーキングホリデーの準備から出発までの流れについては、次の記事で紹介しています。
【徹底解説】ワーキングホリデーの準備から出発までのステップ

オーストラリアのワーキングホリデービザと健康要件

オーストラリアのワーキングホリデービザ取得申請の際、必要となる条件のひとつに健康要件も含まれています。健康診断が必要になるケースや保険への加入について見ていきましょう。

健康診断が必要になるケース

結核のリスクが高いと考えられる国に居住している方が、オーストラリアのワーキングホリデービザを申請する場合、胸部レントゲンを含む健康診断の結果を提出することが求められることがあります。ただし、日本は結核のリスクが低い国なので、ビザ申請者が結核にかかったことがある場合や結核患者と接する機会がある場合などを除き、胸部レントゲンなどの結果を提出する必要はありません。

健康診断が必要かどうかわからないときは、ワーキングホリデービザの発給申請後、ImmiAccountにログインしてみましょう。「View health assessment」をクリックすると、健康診断が必要な場合は「Organise health examinations」の部分がリンク表示されます。

保険に加入する

ワーキングホリデーで旅行中や就労中に思わぬ病気やケガをした場合に備えて、治療費をカバーする保険に加入しておくと安心です。万一、救急車を利用したり長期入院したりする場合、治療費は全額自己負担となり、数百万円単位で請求されることもあります。そこで海外保険に入って、治療・救援費用や携行品損害の補償、他人をケガさせてしまった場合の賠償費用、死亡保障など、あらゆるリスクに備えておくことが必要です。

健康診断や保険の費用

健康診断の費用は、医療機関によって異なります。また、保険も加入するプランによってさまざまで、いずれの場合も、ワーキングホリデービザの申請者が全額負担する必要があります。

オーストラリアのワーキングホリデービザ取得に必要なもの

オーストラリアのワーキングホリデービザの取得申請の前に、以下を準備しておく必要があります。

  • パスポート
  • クレジットカード
  • メールアドレス

準備に時間がかかるものもあるので、オーストラリアに渡航する日が決まっている場合は、早めに申請手続きなどをしておく必要があります。それぞれの準備物について見ていきましょう。

パスポート

オーストラリアのワーキングホリデービザを取得するには、パスポートが必要です。パスポートの発給には土日祝日を除いて1週間ほどかかるので、逆算して早めに申請しておきましょう。

クレジットカード

ビザ申請料は、クレジットカードやPayPalなどで支払います。現金では支払えないため、事前にクレジットカードなどの決済手段を準備しておきましょう。

メールアドレス

オーストラリアのワーキングホリデービザは、オンラインで申請します。その際にメールアドレスをユーザー名としたアカウント(ImmiAccount)を作成するので、メールアドレスがないと申請できません。また、ビザ取得の案内もメールで受け取ります。ワーキングホリデービザの申請をおこなう前に、メールアドレスを作成しておきましょう。

オーストラリアのワーキングホリデービザ取得にかかる費用

オーストラリアのワーキングホリデービザの申請には、次の費用が必要です。

  • ビザ申請料
  • 貯金と帰国時の航空券代
  • ビザ申請手数料

各費用の目安も紹介するので、ぜひ参考にしてください。また、有効期限内のパスポートを所持していない場合は、パスポート申請手数料も必要です。なお、申請手数料は10年パスポートの場合16,000円、12歳以上向けの5年パスポートは11,000円です(2023年10月6日時点)。

ビザ申請料

オーストラリアのワーキングホリデービザ申請料はAU$650です(2024年7月1日時点)。なお、ワーキングホリデービザ申請料は変更されることがあります。ビザ発給の申請をする前に、オーストラリア内務省のホームページを確認しておきましょう。

貯金と帰国時の航空券代

オーストラリアのワーキングホリデービザを取得するには、AU$5,000相当の生活資金が必要です。銀行口座にAU$5,000以上の金額があることを証明できるようにしておきましょう。また、貯金に加え、帰国時の航空券もしくは航空券を購入するための費用も必要です。為替レートを確認し、十分な金額を入金しておきましょう。

ビザ申請手数料

ビザ発給の代理申請をする業者を利用する場合、ワーキングホリデービザ申請料とは別に手数料が必要になります。なお、ビザ申請手数料は業者によって異なります。また、オーストラリア大使館や観光局では特定の団体をサポート団体として指定していないので、信用できる業者か確認してから利用することが大切です。

オーストラリアのワーキングホリデービザのよくある質問

ビザ申請の手続きについて、よくある質問と答えをまとめました。ぜひ参考にしてビザを取得し、オーストラリアで素晴らしいワーキングホリデーを体験しましょう。

Q.申請から取得にどの程度の期間がかかる?

オンラインで申請後、14日以内に取得できることが一般的です。

ただし、申請書や書類にミスがあると、さらに時間がかかることもあります。スムーズに申請するためにも、紹介した情報を参考に、正しく申請書を作成しましょう。

提出書類の準備に時間がかかることもあります。パスポートや出生証明書、旧姓がある場合は婚姻証明書や離婚証明書なども早めに準備しておきましょう。また、いずれの書類も英語へ翻訳した文書であることが求められます。翻訳サービスに早めに依頼しておくことも必要です。

健康診断が必要な場合には、医療機関を受診する必要があります。ほかの書類と同様、英語の文書として作成してもらいましょう。

Q.ビザの有効期間は?

ビザの有効期間は12ヵ月です。オーストラリアのワーキングホリデービザでオーストラリアに入国したときから、滞在期間のカウントが始まりますので計画的に行動しましょう。

なお、ビザ取得後は入国までに12ヵ月の猶予があります。十分に準備をしてから渡航しましょう。また、ワーキングホリデービザで入国後も、何度でも日本に帰国できます。

Q.ビザは延長できる?

オーストラリアのワーキングホリデービザ(Working Holiday visa(417))には、次の3つの種類があります。

  • First Working Holiday visa
  • Second Working Holiday visa
  • Third Working Holiday visa

First Working Holiday visaを取得し、さらにワーキングホリデーの期間を延長したいときは、1年延長できるSecond Working Holiday visaを取得しましょう。その後、さらに1年延長するときにはThird Working Holiday visaを申請します。

また、いずれのWorking Holiday visaも、申請料としてAU$635が必要です(2023年9月21日時点)。

オーストラリアワーキングホリデーのビザ申請に向けて計画を立てよう!

オーストラリアでワーキングホリデーを過ごすのであれば、ワーキングホリデービザが必須。日本とオーストラリアの間では、ワーキングホリデービザ(ワーホリビザ)の発給枠に上限はなく、受け入れ態勢も整っています。さらに、他国にはないSecond Working Holiday visa、Third Working Holiday visaがあるため、条件を満たせば最大で3年間の滞在ができる点が魅力です。

オーストラリアでのワーキングホリデーの過ごし方について詳しく知りたい人は、留学ジャーナルの無料相談でお気軽にご相談ください。留学カウンセラーがあなたの希望に合わせて親身にプランをご提案します。また、ビザ申請のアドバイスやワーキングホリデー中の生活をサポートする「ワーキングホリデーサポートプログラム」もありますので、ぜひご利用ください。プログラムお申し込み後の各種手続きは、専任の手続きカウンセラーが担当するので安心です。

ワーキングホリデーのご相談はこちらから

無料の留学相談を予約する

以下のページでは都市ごとの特徴なども紹介しています。ぜひ参考にしてください。
オーストラリアでワーキングホリデー

留学動向おすすめ記事
短期留学おすすめ記事
語学・専門留学おすすめ記事
ワーキングホリデーおすすめ記事
高校・大学・大学院留学おすすめ記事
留学準備おすすめ記事
留学後のキャリアおすすめ記事
目次