3ヵ月間の留学を考えているけど、「留学したと言えるほどの英語力はつくのだろうか?」と不安を感じる人もいるのではないでしょうか。今回は、3ヵ月でできる留学の種類と、留学で得られる成果やメリット・デメリット、英語の勉強方法まで解説していきます。
3ヵ月の語学留学は大学生~社会人の幅広い年齢層に人気があり、英語力を伸ばしたい方、専門スキルを学びたい方など目的も多種多様。
留学ジャーナルでは、50年以上で培ったノウハウを活かし、一人ひとりのご希望や状況にあわせた最適な留学を提案いたします。ぜひ無料相談をお気軽にご利用ください。
3ヵ月の留学で参加できるプログラムとは?
3ヵ月留学する場合、1ヵ月などの短期留学と比べて、参加できるプログラムは大きく広がります。初心者から参加できる語学留学から、ある程度英語力がある人のための専門スキルアップ留学、エクステンション、インターンシップまで、ラインナップはとても豊富。1年間の留学に比べると限られた期間ではありますが、3ヵ月でどんなことに挑戦したいか、目的を明確にしながら自分にあったプログラムを選んでいくことをおすすめします。
下の表は、英語力を目安にした場合に参加できるプログラムでどんなものがあるか、おすすめのプログラムをご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
【英語力別】3ヵ月の留学で参加できるプログラム
英語力 | 留学プログラム |
初級 | 語学留学(初心者~) |
↑ | 語学留学+インターンシップ (TOEIC 450~(インターンシップはTOEIC 750~) |
↓ | 専門スキルアップ留学(TOEFL iBT45~) |
上級 | 大学のエクステンションコースで学ぶ専門留学(TOEIC 700~) |
どんな英語レベルからも参加が可能な「語学留学」
「読む・書く・聞く・話す」の4つの技能を、バランスよく身につけたい人におすすめの語学留学。「日常生活で使う『生きた言葉』を学びたい」「もっと語学力を伸ばしたい」などの目的を持つ人にぴったりのポピュラーな留学スタイルです。
入学するときには語学力が問われないため、英語力が初級レベルの人からでも参加できます。クラスは、入学初日に行われるプレイスメントテストと呼ばれる実力テストによって分けられます。
自分のレベルに合ったコースで学びたい人は、留学先を決める段階で、細かいレベル分けがされている学校を選ぶことがおすすめ。自分より英語ができるクラスメイトや、いろいろなクラスメイトに刺激を受けたいという人は、大まかな分け方の学校を選ぶとよいでしょう。
語学留学のコースでは主に、語学の基礎となる4技能と文法や語いのスキルを学びますが、プレゼンテーション能力やスピーキングなど、自分の弱点や学びたい分野を強化する選択クラスなどもあり、さまざまなプランが用意されています。また、語学に加えて、TOEICやTOEFLなどの試験対策ができるコースや、ヨガやピラティス、フラワーアレンジメントなど習い事を組み合わせて学べるコースもあります。
海外でビジネス体験ができる「語学留学+インターンシップ」
日本でも大学生に人気のインターンシップ。グローバルな環境で働く経験を積める海外でのインターンシップは、帰国後の就職活動でもアピール材料になる可能性が高いといえます。
インターンシッププログラムは、語学学校や専門学校、エクステンションプログラムなどで参加できるようになっています。現地の企業に配属され、一緒に仕事する同僚やお客様も現地の人になるため、高いレベルの語学力が要求されます。
参加するには、TOEICやTOEFLなどの英語検定試験で一定レベルのスコアを取得していることが必要。3ヵ月でインターンシップに参加を希望する場合は、日本にいる間に英語試験を受け、必要なスコアを取得しておくようにしましょう。
インターンシップの内容は、接客業やイベントスタッフ、観光業、メディア産業など様々な仕事がありますが、業種や仕事先は、国や英語力によって異なります。また、ビザの種類も、国や学校によって違いがあり、ルールが頻繁に変更されているので、事前に確認することをおすすめします。
短期集中型でスキルアップを目指す「専門スキルアップ留学」
英検準1級以上、TOEFL iBT45以上の語学力をすでに持っている人は、語学に加えて、専門分野を学ぶことができる留学に挑戦もできます。
特に、私立の専門学校では、3ヵ月間でも集中型の留学コースが用意されており、ホスピタリティやアート、ファッション、アロマセラピーなど学べる分野は多岐に渡ります。日本では趣味に思われがちな分野でも、海外では専門科目の一分野として確立されていることもあるので、現地でしか知り得ない知識やスキルを身につけることができます。
学びたいジャンルが決まっている人は、その分野の研究が盛んな国や地域に留学してみるのもおすすめ。短期集中で学ぶ分、留学期間中はかなり忙しい日々を過ごす場合もありますが、濃い学びやスキルを得ることができるので、大学生であれば就職活動に、社会人であればキャリアアップにつなげられます。
名門大学で専門分野を学ぶ「エクステンション」
一般的に留学生が参加できるエクステンションとは、アメリカの名門大学が開講している留学生向けの公開講座となります。各国からの優秀な留学生たちが集まり、ビジネス系(ビジネスアドミニストレーション、マーケティング、インターナショナルファイナンス)や、TEFL(英語教授法)などを一緒に学びます。
難易度は高くなりますが、短期間でよりハイレベルな授業を体感できるので、キャリアアップを目指す社会人に特におすすめです。大学生でも英語力などの入学条件を満たせば受講できるプログラムもあります。
授業のスタイルも、大人数で受ける講義スタイルから、少人数でのディスカッションスタイルなど、さまざまな形式があります。他国の留学生が積極的に発言する授業態度に、刺激を受けることもあるでしょう。
3ヵ月留学することのメリット
次に、3ヵ月の留学によって得ることができるメリットについてお話ししていきます。
目標を立てて、取り組みやすい
留学で目標を立て、達成に向けて具体的に動いていくための期間として、3ヵ月はベストな期間だといえます。
1ヵ月だと、現地の生活にようやく慣れてきたというところで、留学生活が終了してしまいがち。また、半年や1年間では、具体的な目標を立てたとしても、達成までの期間が長い分、現地の生活に慣れ、生活している間に、いつの間にか目標を忘れがちになる危険性もあります。
一方で、3ヵ月という期間は、短すぎず、長すぎないので、具体的な留学の目標が立てられ、そして終わりも見えている分、目標に向かって集中して取り組むことができるでしょう。
例えば、「海外で英語を使いながら、たくさんの友人を作る」を目標においた留学生Gさんは、滞在期間中でできること・やるべきことを具体的な行動に落としこみ、「英語Onlyの生活をする」「自分から友達を遊びに誘う」ことを意識して生活したそうです。目標に向けて動いた結果、帰国前には、国を越えて仲の良いコミュニティをつくることができました。
日常会話レベルの英語力を習得
下のグラフは、留学生が留学後、英語力の伸びを実感した時期を表しており、半数近くの留学生が、留学後3ヵ月までの間に、語学力の成長を実感していることがわかります。
英語初級者の場合は、3ヵ月ほどで日常会話に慣れるレベルまで、英語力は上がるといわれています。もちろん個人差はありますが、3ヵ月間、24時間英語漬けの環境に身を置きますので、英語を聞けば聞くほど耳は英語に慣れ、話せば話すほど流暢に会話ができるようになります。留学中の語学力の伸びを、数字としても把握したい人は、渡航前にTOEICやTOEFLなどの英語試験を受けておくようにしましょう。
一般的に、中級者レベルの人は、語学力の成長を実感しにくいともいわれていますが、ある程度英語力がある人が留学をすると、ビジネスコースなど、英語を学ぶだけでなく、英語を使って自分の興味のある分野を学ぶことができるので、語学力も専門知識やスキルも身につけることができ、大きな成果を得ることができます。
※出典:雑誌「留学ジャーナル」2018年8月号(平成30年5月10日発行)P.33
世界で通用する「コミュニケーション力」「柔軟性」「トラブル解決力」が身につく
留学に期待するものとして、多くの人が語学力の向上をあげますが、実際留学生活をしてみると、語学力以外の部分でも大きな成果が得られていることに気づくことができます。
まず、世界で通用する「コミュニケーション力」が身につきます。留学中は、学校やホストファミリー、買い物など生活するだけで新しい出会いがたくさんあります。最初は意思を伝えることがうまくいかなくても、理解してもらえるよう、言い方を変えてみたりジェスチャーで伝えてみたり、試行錯誤を重ねていく結果、意思疎通のコツを得られるようになります。
また、「柔軟性」「トラブル解決力」も留学で得られるスキルの一つ。日本とは全く違う環境で過ごすことにより、これまで当たり前だと思っていたものが当たり前じゃないと感じる状況や、解決が困難な問題に直面する中で、柔軟に気持ちを切り替え対応したり、予期せぬことにも慌てず行動する力が、自然と身についていきます。
3ヵ月留学することのデメリット
3ヵ月留学する上で、デメリットもいくつかあります。
大学生の場合は、休学などの選択をしなければいけない場合も
大学生の場合は、2ヵ月であれば、夏休みなどの長期休みを利用して留学ができる一方で、3ヵ月ともなると、大学の授業とのスケジュールが合わない場合は、休学などの選択肢を取らざるを得なくなることも。そのため、休学して3ヵ月留学する人や、大学4年次など出席しなければいけない授業が少なくなったタイミングで留学をする人が多いことも現状。
一方で、大学によっては、留学先で取得した単位が日本の大学の単位として認められるところもあります。また、最近は、海外の大学と同じ4学期制を採用する日本の大学も増え、学生が留学するために柔軟なスケジュールを組めるようになっていたりもするので、改めて、自分の大学のシラバスを確認しながら、まとまって留学できる機会を見極めることが必要となります。
プログラムによっては、より高い費用が必要となる
3ヵ月留学する場合、授業料、滞在費、食費を合わせた費用の相場は、57~104万程となります。料金は国や地域、学校などによって大きく異なりますが、留学するためには、やはりまとまった支出が必要となります。また、インターンシップや専門スキルアップ留学、エクステンションに参加する場合、授業料は語学留学よりも高くなるのが一般的。
1年間などの長期留学ですと、留学費用を一括で支払う選択をすれば、長期留学割引が適用されることもある一方で、3ヵ月の留学は、このような割引の適用がなく、費用はどうしても割高になってしまいます。
3ヵ月で最大限の成果を出すためにできること
せっかく留学するのであれば、なるべく成果を見える形で出したいもの。今回は、留学生が実行し、効果があった英語力アップの工夫をご紹介いたします。
学校の授業以外でも英語を話す機会をつくる
留学中に、ぐんと英語力をあげたい人には、学校の授業以外でも英語に触れる機会を持つことをおすすめします。
3ヵ月留学する人は、数週間の短期留学と比べて、現地滞在期間が長いので、地元の人と交流する機会をつくることをおすすめします。現地の人との会話は、留学生同士の会話以上に英会話が鍛えられます。語学学校によっては、ネイティブスピーカーがパートナーになる無料の会話プログラムの制度や、チューター制度がある場合もあるので事前に確認してみてください。
地元で開催されているイベントに参加したり、サークル活動に混ぜてもらうなども、多くの留学生が現地の人と交流する機会をつくり、英語力を磨く工夫をしています。「留学」=「学校に通うこと」で満足してしまいがちですが、授業の外にも英語を学ぶチャンスが広がっていることを心に留めておくようにしましょう。
難易度が高い授業では、ボイスレコーダーを活用
ビジネス英語など、専門性が高い分野を学ぶ場合、普段の生活では聞きなれない専門用語やフレーズに出くわすこともしばしば。また、難易度が高い授業になればなるほど、周りの留学生の英語力も上がり、リスニングで苦労することも多くあります。
そんな時は、先生に相談して、授業の音声を録音させてもらうことをおすすめします。録音した音を聞きながら復習を行うことで、最初は聞き慣れない専門用語でも、授業で使われる単語や表現はある程度決まりがあるので、覚えてしまえばスムーズに内容が頭に入るようになります。
先生と仲良くなることもおすすめ
留学中は、クラスメイトと仲良くすることはもちろんですが、授業を担当してくれる先生と仲良くなることもおすすめします。語学学校の先生は経験豊富なので、日本人の生徒が使う英語について、どこに強みがあり、どこに弱点があるのか熟知しています。先生に相談すると、長年の経験から、自分は何をすれば英語力が上がるかなど、アドバイスしてくれるはず。
例えば、アメリカの政治に興味があるけど、外国人の自分でも理解できるおすすめのニュースサイトや本はどれかなどを聞くと、先生の視点で教えてくれるので、レベルにあった教材に出合える確率も高くなります。実際に、先生からすすめられた図書館のオーディオ機材を教材として試した結果、英語力が上がったという留学生もいました。
体験者に聞いた!実際の留学生活
実際、3ヵ月の留学でどんな経験ができるのか。また、留学当初から、帰国前までをどんな風に過ごしたのか、2人の留学生を例にお伝えします。
社会人Aさんの場合
・留学先:マルタ
・留学のきっかけ:転職のタイミングで、まとまった期間で英語力を鍛えたかった
留学当初 | 決められたトピックについて、自由に発言する機会が多い中、自分から発言はほとんどできず、ボキャブラリー不足を痛感 |
渡航後1ヵ月半 | シチリア島に旅行。目的地を探したり、ツアーの交渉を英語で行い、自分の意思を英語で伝えることができたことで、英語力の伸びを実感 |
留学を終えて | 「何歳からでも自分は変えられる」ということを日々実感するようになり、英語力アップに加え、考え方も前向きになった |
大学生Tさんの場合
・留学先:オーストラリア・シドニー
・留学のきっかけ:まとまった時間が取れる学生時代に、海外経験を積みたい
留学当初 | クラスメイトが何を言っているのか理解できず、笑ってうなずくのが精一杯。発音にも自信がなかったので、伝えたいことはジェスチャーを頼りに伝えていた |
渡航後1ヵ月 | 留学初日から仲良くしてくれたクラスメイトが、別の友達を紹介してくれ、そこから友人関係の輪を広げることができた。他のクラスの友達とも話せるように |
留学最終日 | 授業が行われていない日にも関わらず、たくさんの友達が見送りに来てくれた。仲良くなった友達とは、今も連絡を取り合える関係に |
留学準備、いつから始める?
3ヵ月留学する場合、いつから留学準備を始めればよいでしょうか。ここでは具体的な準備の進め方を説明していきます。
留学準備の進め方
1.情報収集(出発半年~1年前)
2.留学先の決定(出発半年前)
3.申し込み(出発3ヵ月~半年前)
4.ビザの確認・必要に応じて申請。航空券の手配(出発2~3ヵ月前)
5.保険・クレジットカードの加入(出発1~3ヵ月前)
6.荷物の用意(出発2週間~1ヵ月)
留学準備は、早めに行うに越したことはありません。自分は海外で、何を学び、どんな成果を得たいのか、留学の目的を考えながら情報収集をしていきましょう。語学留学以外で、専門スキルアップ留学やエクステンションなどのプログラムに参加したい人は、出発前にある程度の語学力があることを求められますので、英語の勉強と合わせて英語試験も受験しておくようにしましょう。
留学先の決定は、出発の半年前にはしておくことをおすすめします。人気の学校やコースは、定員がいっぱいになることもあります。また、航空券の予約も、早めに行うことが理想的。購入時期が早ければ早いほど、安くチケットを購入できるチャンスが増えます。一般的に航空券は、出発の3ヵ月前から予約をしておけば、まず購入はできますが、夏休みなど海外への渡航者が多い時期は3ヵ月よりも前に予約することをおすすめします。
出発の1ヵ月前には、留学保険とクレジットカードの加入を忘れずに済ませておきましょう。留学保険は、何かあって問い合わせる場合に、自分が行く国からの問い合わせ方法について事前に確認しておくと、いざという時慌てずに対応できます。
最後に、荷物の準備も入念に行いましょう。シャンプーなど、現地で手に入るものは、現地で購入した方が荷物は軽く済みます。3ヵ月滞在する場合、コンタクトレンズなどは3ヵ月分まとめて持っていく人が多いようですが、レンズ洗浄液などは現地で安く購入できる場合もあるようです。
まとめ
ここまで、3ヵ月の留学でできること、得られるメリット・デメリットなどについてお伝えしてきました。今の自分の英語力や、興味があることによって、実現できる留学スタイルはいろいろありますので、現地でやりたいことを明確にしながら、準備していくことをおすすめします。3ヵ月でできる留学について、具体的なコースや費用を知りたいという人は、留学ジャーナルのカウンセリングセンターや資料請求をお気軽にご利用ください。