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<特別対談>コロナの時代にイギリス留学を選ぶ理由

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公開 : 2022.01.31

更新 : 2022.02.01

コロナ禍で海外留学の在り方が問われる中、2021年、留学ジャーナル社は創業50周年に。

この間、門戸を閉じることなく、留学生の受け入れを続けているのが英国です。その公的機関「ブリティッシュ・カウンシル」の駐日代表として、日英の文化交流に尽力しているマシュー・ノウルズ氏へインタビューを行いました。

イギリスでの留学生の受け入れ状況や、留学の意義、イギリスを留学先として選ぶポイントについて伺いました。

※本インタビューは、2021年12月初旬に実施しました。通訳を介しての日本語文をもとにまとめたものです。

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<Special Guest>
マシュー・ノウルズ氏

ブリティッシュ・カウンシル駐日代表




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『留学ジャーナル』編集長 加藤 ゆかり
株式会社留学ジャーナル代表取締役副社長。
雑誌『留学ジャーナル』の編集長も兼ねる。


◆ブリティッシュ・カウンシルについて
文化交流と教育機会を促進する英国の公的な国際文化交流機関。日本では1953年、東京に設立された。英会話スクールや英国資格試験の運営、教育機関・企業向け英語研修、英国留学情報の提供、英語教員への研修、高等教育や文化芸術分野での国際交流支援などを行っている。
> ブリティッシュ・カウンシル公式ウェブサイト

加藤:コロナ以前は毎年、弊社発行の留学ジャーナル別冊『大学・大学院留学徹底ガイド』の発行に合わせて、駐日代表からもイギリスの大学・大学院で学ぶ魅力についてコメントをいただいていました。コロナの影響で2020年、2021年の別冊発行を中止しましたので、今回は久しぶりに日本の留学希望者に対してのメッセージを含めて、お話を聞かせていただく機会をいただきましたことを大変嬉しく思います。

まず、日本と英国の文化交流にご尽力されているノウルズさんですが、具体的に日本ではどんな事業をされているのでしょうか。

ノウルズ氏:ブリティッシュ・カウンシルでは英会話スクールや英国資格試験の運営、教育機関・企業向けの英語研修をサポートしています。また、イギリスの文化や芸術分野の交流も担っています。教育支援部門ではイギリス留学のサポートからプロモーション活動、さらに日本とイギリスの大学間の共同研究などの支援も行ってきています。

イギリスでの留学生受け入れ状況

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加藤:コロナ禍において、日本は海外からの留学生を一時期を除き受け入れを止めていますが、イギリスでは留学生の受け入れが止まることはなかったと記憶しています。イギリスの現在の留学生の受け入れ状況や、大学をはじめとする教育機関の状況、今のイギリス国内の状況を教えてください。

ノウルズ氏:パンデミックの状況は繰り返しており、入国制限や渡航制限に関する状況も常に変わっています。ただ、イギリスで学ぶために海外から渡航される留学生に対して入国を拒否したことは一切ありません。

イギリスへの入国プロセス

ノウルズ氏:パンデミック進行の経過段階において、入国プロセスは紆余曲折を経て変わってきましたけれど、12月初旬の今現在、イングランドに入国いただくためには、まずPCR検査を英国渡航前の48時間前に受けていただく必要があります。
(2021年12月初旬取材日時点での状況。2022年2月11日04:00GMTから、ワクチン2回接種済みの方はイギリス入国時の全ての検査が免除され、未接種の方への渡航制限も縮小されます。最新情報は下記、英国への渡航最新情報 / 英国政府ウェブサイトをご覧ください。)

英国渡航の際のルールは、ワクチン接種の状況によって異なります。英国の4つの地域(イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド)によって検疫のルールが異なる場合がありますので、常に渡航先の最新のガイダンスを確認し計画を立てる必要があります。また、最新の情報やサポートを得るために大学に連絡を取って確認するようにお勧めします。こちらのウェブサイトから最新情報をご確認いただけます。

◆英国への渡航最新情報 / 英国政府ウェブサイト
> GOV.UK Entering the UK

各大学での具体的なコロナ対策

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ノウルズ氏:また、イギリス政府としては各大学に対して安全な学校運営のための指針ガイドラインを出して、包括的なガイダンスを行っていますので、それに従って、各大学ではキャンパス内でコロナ対策を各種実施しています。

皆さんがよくご存じの「セーフガード」と呼びますが、安全対策としては例えば、ソーシャル・ディスタンスを保ちましょう、お互いに人と交流するときは定められたルールを守りましょう、などがあります。それから、手洗い、手指消毒などもしっかり行いましょう、などさまざまなガイドラインを導入しています。

ノウルズ氏:その他に自主隔離中の学生に提供される支援策というものもあります。これは各大学で異なりますが、例えば、自主隔離されている間に食品パッケージを提供するサポートがあります。

また、テクノロジーを駆使することによって、オンライン学習もできるようにしています。対面での授業とオンラインと組み合わせた形のハイブリッド・アプローチ学習をとっている大学もあります。自主隔離中であっても、他の学生とオンラインでつながって、画面上で会うことができるようなサポートサービスもあります。

イギリスの大学では学生のWell-being(ウェルビーイング=幸福度)を優先順位の最上位と捉えていますので、学生たちがコロナ禍でも活発に活動できるようにさまざまなサポートを行っています。メンタルヘルスへのWell-being対策なども充実しています。

加藤:イギリス国内では長く厳しいロックダウンをしていた時期もありましたが、10月の秋学期から学生が戻ってきて、対面の授業も実施されていますよね。日本から留学生を送る留学先としてアクティブに学べるところということで、私達も情報を密にしながら、イギリスの大学や学校を紹介してきているところですが、その一方でイギリスの国内での感染者数の多さが日本の留学生の保護者や、初めて留学に行こうという人には心配の種になっています。

イギリスのコロナ対策や、留学生がコロナに感染した場合のサポート体制についてお聞かせください。

新型コロナウイルスに関する情報ポータルサイト

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ノウルズ氏:そうですね、イギリス政府のポータルサイトがありまして、そちらにアクセスいただくと、イギリス国内でのコロナに関する統計情報をご覧いただくことができます。

イギリスでの留学情報については、Study UKというウェブサイトがあります。ここでは、コロナ時代のイギリス留学に関する情報が集まっています。例えばご家族が留学に関して心配な点や不安に思う点などについてお答えしたFAQ=よくある質問集がありますので、各質問に対する明確な回答などもお役に立つかと思います。

◆コロナ時代の英国留学 / 英国留学情報ウェブサイト
> 「STUDY UK」Covid-19 FAQs

新型コロナウイルスに関するデータ集もありまして、これはイギリス国内のライブ情報として、今の状況を把握するのに役立ちます。例えばですが、1回目接種、2回目接種、ブースター接種が終わった人数などイギリスの12歳以上のワクチン接種人口ですとか、それから新規感染者数の傾向など、日別の状況なども把握いただけます。

◆英国の新型コロナウイルス感染症に関する最新情報 / 英国政府ウェブサイト
> GOV.UK Coronavirus (COVID-19) in the UK

加藤:留学ジャーナルからイギリスに留学する学生は、英語力の向上を目的に、語学学校に行っている人が圧倒的に多いのですが、コロナ禍において経営難になっている語学学校も多いかと思います。そのような学校に対する支援策というのは、イギリス国内ではどのような形でされているのでしょうか。

ノウルズ氏:コロナのために経営難に陥っている企業に対して、政府ではさまざまな財務支援を行っています。支援の内容はその時々で変わってきていますが、世界的によく知られているのが、休業一時支援パッケージです。教育文化セクターの企業はかなりの打撃を受けていますので、支援の対象となっています。

留学の意義とは?

加藤:ずばり、ノウルズさんが考える「留学の意義」とは何ですか?そして、「なぜイギリスなのか?」を教えてください。

ノウルズ氏:私たちブリティッシュ・カウンシルではここ数年、「Discover you」(あなた自身を発見しましょう)という、素晴らしいキャッチフレーズを掲げていました。

海外で学ぶことは、自分自身についてより多くの発見をすることができます。自分自身がこれまでに体験してきたことや生まれ育ってきた生活習慣や文化、自分を形成してきたさまざまなものをもっと違った視点から客観的に見ることができます。

海外経験をすることによって、他の国、あるいは他の異なる文化などの多様な考え方に触れて、自分の価値観を広げることができます。世界中の人と肩を並べて学ぶことで、世界中に友達をつくることができ、自分のネットワークが広がる、それが留学の意義だと思います。

◆I'm on my way -Study UK(YouTube)

イギリスを留学先として選ぶポイント

加藤:日本では18歳人口が年々減少していますが、海外の大学を進学先の選択肢にいれる中高生は増えてきています。大学留学となると、まだまだアメリカが渡航先としては多いです。オーストラリアも伸びてきていますが、他国と比べて、イギリスを留学先として選ぶポイントは何でしょう?イギリスだからこそというものを教えてください。

質の高い教育と充実した教育環境

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ノウルズ氏:アメリカ、オーストラリア、そしてイギリスで学ぶことに共通なことは英語の習得ですが、英語力であれば、いずれの国の大学で学んだとしても身につくかと思います。

イギリスには世界トップクラスの大学が数多く存在しており、総じて教育水準が非常に高いことで知られています。世界大学ランキング上位10校のうち、トップ3位内にイギリスの大学2校が入っていますし、10位以内には4校入っています。また数多くの大学が世界の学術研究や高等教育を最先端でリードしています。

さらに、イギリスの教育機関は政府や教育団体が定めた厳しい基準を満たしていますので、留学生は質の高い教育と充実した教育環境で学習できます。

> QS世界大学ランキング

創造性を育む教育システム

イギリスの教育システムは、学生の創造性を育むこと、自由な発想を生み出せるような能力を広げて、育てることを大変重視しています。

イギリスの教育観においては、自分の頭で自ら考える能力、さまざまな情報に対して偏見なく疑問をもち、真のアイデアを見分けられるようになる能力、いろいろな理論などを模索する能力、あるいはさまざまな異なる主張を比較して、検討して、自分の意見を形成していく能力というのが大事だと思っています。

そのような力を育てることを私たちはイギリス教育を受ける差別化要素だと考えています。

大学と産業界の産学連携

もう一つ、イギリスの大学と産業界とは緊密な連携関係が構築されています。産学連携が非常に強いことも特徴としてあげられます。イギリスの大学では、さまざまな技術的な革新も起きています。

例えば、オックスフォード大学が、製薬会社のアストラゼネカと共同でワクチンの開発に成功したことがその一例です。このような緊密な関係を産業界と築いていることによって、イギリスの大学では、学位取得プログラムを受講する学生に対して、さまざまな就職斡旋の取り組みや、インターンシップやボランティアのポジションなどを提供することができます。

また、キャリアに焦点を当てたさまざまな支援、ネットワーク交流、キャリアアドバイスなどのサービスを提供しています。産業界との密なインターフェイスをもっているところが一番の強みだと思います。

多様性に富んだ環境

イギリスの高等教育機関は、毎年、世界中から40万人以上の留学生を受け入れています。

イギリスの大学では国際的な学習・生活環境が用意されています。大学職員についても、全体の大学職員の約20%がイギリス以外の国の出身者と、実に多様性に富んでいます。やはり多様性に富んだ環境が用意できるということが大きな要素の一つです。

コストパフォーマンスの高い留学を実現

イギリスのフルタイムの学士課程は基本的に3年間、フルタイムの修士課程の多くは1年間です。留学生活にかかる平均的な諸費用は、オーストラリアやアメリカと比べて低く、コストパフォーマンスの高い留学を実現することが可能です。学んだ内容を即実践に移すことができるという意味でも大きな差別化になります。

また、イギリスの大学を卒業した卒業生の「エンプロイアビリティ=雇用される能力」が非常に高いことがあります。それは他国で学ばれた学生さんと比較しても競争優位性になるかと思います。

学位取得者のための卒業生ビザ(Graduate Route)

加藤:現在取り組んでいる留学促進のための計画はありますか?

ノウルズ氏:はい、イギリス政府では2030年までに最低60万人の留学生を受け入れる国際教育戦略を策定しています。実際の統計を見てみると、2019年に53万8千人を受け入れていますので、60万人という数字は達成する見込みです。

今後さらに留学生を受け入れていこうという取り組みの一つが、「Graduate Route(グラデュエート・ルート)」という卒業生向けの就労ビザです。これはイギリス国内で一定の条件を満たした教育機関で学位を取得した卒業生の方に対して、学部や大学院(修士)卒業後は2年間、あるいは博士課程の場合は3年間、イギリス国内で就職もしくは求職、仕事探しをすることができるというビザになります。

これは留学生が大学で学んだ内容を就職に活かしていただけるという素晴らしい機会になるかと思います。

◆学位取得者のためのGraduate Route / 英国留学情報ウェブサイト
> 「STUDY UK」Post-study work opportunities

今留学に行くか悩んでいる方に

Don't let the pandemic take that dream away

加藤:最後にマシューさんから、英国留学を考えている人、留学に行くか迷っている人に、メッセージをお願いします。

ノウルズ氏:このパンデミックという状況の中で、留学するかどうかを決めるのはご本人を含め、ご家族にとってもすごく難しい大きな決断です。ただ、そういう中で皆さまにメッセージを贈るとするならば、

もし、海外に留学することが皆さんの夢ならば、パンデミックだからといって、この夢を諦めないでいただきたい。イギリスでは留学したいと考える方にずっと国境を開いてきました。これはイギリスの力強い意思表明だと思っています。

留学は皆さんにとって人生が変わる機会、自分自身を新たに発見することができる機会になるでしょう。非常にエキサイティングな機会だと思いますので、私たちは、多くの方々がイギリスへの留学の夢を諦めず実現できるよう、継続的にサポートしていきます。

(以下、ノウルズ氏によるメッセージ原文/抜粋)
If this was your dream, if it was your dream to study in another country, don't let the pandemic take that dream away. I think we present a life changing opportunity.
That that could really differentiate you and to come back to my strap line.
Help you find yourself help you discover who you are and offer some incredibly exciting opportunities.


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