留学ジャーナルコラム

こども教育宝仙大学でオーストラリア保育留学

こども教育宝仙大学ではじまった「オーストラリア保育留学制度」。日本の保育士資格と幼稚園教諭一種免許状に加え、オーストラリアの保育士資格Certificate Ⅲも取得できます。

目次

オーストラリア保育留学制度とは

オーストラリアへ保育留学。国内外で3つの免許・資格を取得

90年に渡り保育者養成に取り組んできたこども教育宝仙大学では、2025年度入学生より「保育」「保育留学」「こども心理」の3コース制を導入しました。1・2年次で保育の基礎や知識を身に付け、3年次よりコースを選択。より自分に合う教育を追求できます。

なかでも注目したいのが、4年間の在学中に日本とオーストラリアで学ぶ「保育留学コース」。留学をしても4年間で卒業できるよう単位修得の仕組みが整えられており、留学先の授業料も大学4年次の学費が充当されます。

また、このコースでは国内の幼稚園教諭Ⅰ種免許状と保育士資格に加え、オーストラリアの保育者資格CertificateⅢと、国内外で3つの免許・資格の取得を目指します。

CertificateⅢは、オーストラリアのチャイルドケアセンター(保育園)などで働く際に必須となる資格。この資格を取得すると、チャイルドケアセンターでアシスタント保育士としてクラスを受け持つことができます。

保育への知識を十分に身に付けた後、オーストラリアに留学

オーストラリアへ留学するのは、3年次の2月から4年次の12月にかけて。3年次より留学に向けての準備がスタート。英語学習はもちろんのこと、現地の保育園実習ですぐに活かせるスキルを身に付けます。オーストラリアへ旅立つときには、日本の保育実習と教育実習が修了しているため、基本的スキルが身に付いており、実習で得た子どもの発達の理解や援助方法の知識が役に立つことでしょう。

国内外で経験を積むことで、選択肢の幅を広げてほしい

日本とオーストラリア両方で、保育実習を経験

オーストラリアでは、姉妹校であるImagine Education Australiaでまず15週間の語学研修を受け、英語力を伸ばします。その後、現地の保育園で週に1回の実習を交えた保育専門コースを29週間受講。語学研修は、午前は一般的な英語プログラム、午後はこども教育宝仙大学向けの特別プログラムとなっています。

語学研修では各自のレベル別にクラス分けされるため、会話や文法など個人の得意不得意を伸ばしたり補ったりしてくれます。また、一人ひとりに寄り添ったていねいなサポートも魅力のひとつと、保育留学コースを担当する松﨑真実准教授は話します。

「学生には留学中に月に2回絵日記を提出させ、添削して返却します。日本語だけではなく、英語でも書いてもらいます。また、月に1回オンラインで全員が集合して情報交換などを行います。個人面談も月に1回行いますし、留学経験者によるメンター制度もあります。留学前から留学後まで、しっかりフォロー、サポートしていきます」

資格取得・就職のためのサポートも万全

4年次を留学に充てるため、国内での資格取得や就職活動を心配する人もいるでしょう。しかし、参加者は3年次までに国内全ての実習を修了するため、資格取得に影響が出ることはありません。また就職活動に支障が出ないよう、教職員やメンターにいつでも相談できる環境が整っています。

留学を経て、海外でも通じる知識と技能、幅広い選択肢を得る

「保育留学に参加した学生に対し、留学前後のEQ(Emotional Intelligence Quotient心の知能指数)を測定したところ、留学経験を通じて自分に対する自信やポジティブな感情を自ら作り出し、それを活用し維持し続ける力がついたことがわかりました。なかでも、自分の知識や能力に自信を持ち、自分ならできると考えるセルフ・エフィカシーや、困難な目標の達成に向け、粘り強く意欲的に取り組む達成意欲が大きく変化しています」

そう語るのは、こども教育学部の石川悦子教授。保育留学コースでは、グローバルな視点をもった保育者を目指しています。日本とオーストラリア両方の保育実習を経験することで、視野や活躍の場を広げてもらいたいと話します。

多様性あふれる保育現場で経験を積み、さまざまな価値観に触れることは、今後の保育観に大きな影響を与えインターナショナルプリスクールなど、幅広い職場で役立つだけでなく、海外で保育者として働くという選択肢も持てるようになるでしょう。

オーストラリア保育留学の学びの流れ

オーストラリア保育留学の学びの流れ

▲画像をクリックすると拡大します。

1st year(春・秋学期):保育の現場を知る(基礎ゼミ開始)

幼児教育・保育・児童福祉に関する基礎・基本を学びます。幼稚園、児童養護施設等での観察学習も行います。

2nd year(春・秋学期):保育の現場を知る(2年ゼミ所属)

隣接する宝仙学園幼稚園での体験学習や保育所見学を経て、2週間の「保育実習Ⅰ(保育所)」に行きます。

3rd year(春・秋学期):保育実習、教育実習(留学ゼミ所属)

「教育実習(幼)」、「保育実習Ⅰ(施設)」、「保育実習ⅡかⅢ(保育所 or 施設)」に行き、免許取得のための実習を終えます。

4th year(春・秋学期):オーストラリアでの保育実習

2月に渡豪し、語学研修(15週間)を受講します。語学研修終了後は、現地の保育園実習を交えた保育専門コースを29週間受講。留学中は、教員による現地実習訪問、対面指導、 オンラインによる卒論指導があります。4年次の12月に帰国し、卒論を完成させます。

保育留学3つのポイント

オーストラリアの保育者資格CertificateⅢを取得

11ヵ月の留学期間に規定のコースを修了すると保育専門学校卒業レベルにあたるCertificateⅢの資格を取得できます。

国内の資格取得&就職活動もしっかりサポート

4年次の長期留学に向け、通常4年次の必修科目や保育実習と教育実習を3年次までに修了できます。就職活動も留学中にオンライン説明会や面接を受けることが出来るよう大学がサポートしています。

4年間の学費内でオーストラリアでの留学が可能

語学学校+保育コースの授業料は、大学4年次の学費を充当。渡航費や現地生活費は別途かかるものの、他の学生と同じ学費で3つの資格取得と英語力習得他が可能になります(2025年5月現在)。

保育留学体験者の声

こども教育宝仙大学 4年生 深井 夏美さん (現在留学中)

最初は何をするにも緊張していましたが、今では楽しめるようになりました。学校では、自分から積極的に意見を伝えるよう心がけています。先生も友達もとても親切で、毎日楽しく学んでいます。休日は友達と買い物をしたり、おいしいものを食べたりしています。友達と過ごす休日はとても楽しく、あっという間に時間が過ぎてしまいます。

こども教育宝仙大学卒業生 柴山 怜さん(2025年3月卒)

オーストラリアの保育園で4・5歳児クラスの補助として勤務しています。留学を通じて相手の文化を理解することの大切さを学びました。日々の保育でも、異なる文化的背景を受け入れ尊重しています。今後は担任としてクラスを受け持つことやプリスクールやキンダーガーテンで働くことを目指し、より高度な資格取得に挑戦する予定です。

2025年度から新たにニュージーランド保育留学も開始

オーストラリア保育留学の希望者増を契機に、2025年度から新たにニュージーランド保育留学(4週間)を開始します。
ニュージーランド(NZ)では、「テ・ファリキ」と呼ばれる世界で注目を集める幼児教育カリキュラムに基づき、子どもに寄り添った教育を実践しています。保育士は子どもの育ちを丁寧に観察し、「ラーニングストーリー」と呼ばれる記録に成長の過程を綴っています。これは日記ではなく、子どもの内面や発達を言語化する専門的な記録です。また、マオリ文化と英語文化が共存するNZでは、多文化・多言語を尊重する教育が根づいており、子どもたちは互いの違いを自然に受け入れる環境で育っています。
こうした先進的な保育を学ぶため、語学研修と保育体験を組み合わせたプログラムが始まります。「文化の違いを実感しながら保育を学ぶことは、より豊かな価値観を育むことができます。また、NZでは日本の保育士資格と一定の英語力があれば現地での就労も可能。将来の選択肢が広がる点も、この研修の魅力です」と、研修を担当する本多舞先生は語っています。

お問い合わせ

■学校WEBサイト:http://hosen.ac.jp
■こども教育宝仙大学
■住所:東京都中野区中央2-33-26
■TEL:03-3365-0267

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