生活に根付くアイルランドの紅茶文化

最終更新日：2020/08/07

紅茶といえば誰もがイギリスを思い浮かべるかもしれません。しかし、「1人当たりの年間紅茶消費量」ランキング（2016年 Statista Research Department調べ）で1位のトルコに次いで堂々の第2位は、実はお隣の島国アイルランドだって知っていましたか？

今回は、アイルランドでの留学生活には欠かせない紅茶についてご紹介します。

朝から晩まで、紅茶を飲み続けるアイルランド

アイルランドでは1年間に1人当たり2.19kgの紅茶を飲むと言われています。紅茶のティーバッグは1つ3グラム前後なので、単純計算でも、1日2杯以上は飲む計算です。

あなたがアイルランド留学をしてホームスティ先でホストファミリーと暮らせば、あなたもいつの間にか、1日に2杯以上は紅茶を飲むのが習慣になること間違いなし！

ホームステイ先の朝食は、シリアル＋トースト＋紅茶が定番。アイルランドでは1日の始まりから、紅茶が登場します。語学学校で勉強してホームステイ先に帰るやいなや、ホストファミリーが「Hi！Want some tea？」（お帰り！お茶飲む？）と声をかけてくるのも、ホスピタリティ（おもてなし）精神が旺盛なアイルランド人ならでは。

どんな家庭でもたいてい家族用（普段使いの大きなマグカップ）やお客様用のティーカップが目に付くところに置いてあるので、アイルランドでの留学生活に慣れてくると、自然と自分用のマグカップを手に紅茶の準備をするのが習慣になってきます。

棚から紅茶のティーバッグを出し、お茶を飲むためにケトルでお湯をわかすときには、ホストファミリーや一緒に生活している留学生仲間のホストメイトに「お茶を入れるけど、飲む？」と声をかけましょう。アイルランドでは紅茶を飲むことが、まさにコミュニケーションのきっかけになるのです。もちろん、仕上げに冷蔵庫から牛乳のボトルを出して、紅茶のマグカップにたっっぷり入れるのを忘れずに。

夕食後のデザートと共に紅茶を飲むのはもちろん、ホストファミリーとおしゃべりをしたりテレビを見たりするときも、もちろん紅茶。朝から晩まで、一日中、飲まれる紅茶は、コミュニケーションツールのひとつとしてアイルランドでは生活に欠かせないものになっているのです。

アイルランドではティーバッグタイプが主流

湯水のごとく紅茶を飲むアイルランドでは、リーフ（茶葉）タイプより気軽に飲めるティーバッグタイプがポピュラーです。スーパーの売り場でも、日本のように「コーヒー・紅茶」とひとまとめにされず、棚一面が堂々と「紅茶コーナー」になっていて、その様は圧巻です。

また、売っているティーバッグの箱もビッグサイズ！日本のように25バッグ入りなんてかわいいものではなく、50、80、120、240バッグ入りと、アイルランドでは大きめが普通です。

アイルランドではBewley’s、Barry’s、LYONSなどの紅茶ブランドが人気で良く飲まれています。この他に、日本でもおなじみのトワイニングや、Dunnes Stores（ダンズストア）やTESCO（テスコ）など各スーパーのプライベートブランドもあります。

基本的にミルクティーで飲むことが多いためか、アフリカ産の茶葉をブレンドしたストロングテイストが特徴です。メーカーによって風味が違うので、ぜひ自分好みの味を見つけてみましょう。お気に入りの紅茶は240バッグのサイズで買って日本に持って帰れば、帰国してからも紅茶を飲むたびにアイルランドでの留学生活を思い出すことができますよ。

時には優雅にアフタヌーンティーを

アイルランドでは、カフェやホテルで気軽にアフタヌーンティーが楽しめます。アフタヌーンティーは名前の通り、午後4時から6時頃までに、紅茶と共に軽食やデザートをいただくもの。三段組のティースタンドでサーブされることが多く、一番下の段からサンドウィッチなどの軽食、中段のスコーン、そして最上段のケーキやムースなどのデザート類で構成されています。

実はアフタヌーンティーはかなりボリューミー。紅茶はもちろん、サンドウィッチやスコーン、ケーキはたいていお代わり自由なので、最初からついつい食べ過ぎると、お腹がいっぱいになってしまって肝心のデザートまで行きつかないことも。

そんなときは遠慮せずスタッフに「持ち帰りたい」と伝えれば持ち帰り用に準備してくれます。カフェやホテルによって季節のテーマなど趣向を凝らしていて、提供する茶葉の種類やブランドが異なるので比べてみてもおもしろいですよ。

留学生の友達や、アイルランド留学中に自分を訪ねてきてくれた日本の家族や友達と一緒に、時には優雅にアイルランドでアフタヌーンティーを楽しんでみてはいかがでしょうか。