
近年、留学先として名前の挙がるマレーシア。円安のいま、とくにその需要が高まってきています。注目されている理由と、マレーシアで実現できる留学スタイルを詳しくご紹介します。
マレーシアの基礎知識
マレーシアはどんな国?人口と民族
マレーシアは現在、成長著しい国として注目が集まっています。人口は約3,350万人の多民族国家で、マレー系約69%、中国系約23%、インド系約7%と、その他の民族で構成されています。
また、資源が豊富な土地で、パームオイルなどの需要が世界的に広がっていることなどから、経済発展が進んでいる国の1つです。人口比率としても若い層が多く、所得の中間層拡大に伴い、内需も拡大しています。
マレーシアの言語
公用語はマレー語ですが、中国語、タミル語などを話す人も多く、一方で民族間の共通語としては英語が主に使用されています。
マレーシアの気候
マレーシアは、地理的に東南アジアの中心部に位置し、熱帯雨林気候特有の高温多湿な気候で、雨季(10~3月)と乾季(4~9月)はあるものの、年間を通じて平均気温は27℃ほどと蒸し暑い環境です。ただ、室内では冷房がかなり効いているので、上着を持っていた方が良いでしょう。
マレーシア留学のメリット

教育水準の高さ
経済成長と比例するように、マレーシアの教育水準の高さにも注目が集まっています。中等教育では、寮を完備した大学付属インターナショナルスクールも多く、またイギリスのボーディングスクールのマレーシア校があったり、高等教育では、イギリス、スコットランド、オーストラリアや中国などの大学が相次いでマレーシア校を設立したり、日本の国立大学では初めての試みとして、海外校をオープンした筑波大学マレーシア校など、教育関係の話題も尽きません。
授業は基本的に英語で、中学・高校、大学によっては英語準備コースや、日本の高校を卒業後に大学準備教育を受けるファウンデーションのプログラムも開講しています。
多民族国家ならではの豊かな文化
マレー、中国、インドなどの多民族国家であるマレーシアは、それぞれの文化を大切に継承しているため、多様な文化を学ぶ機会があります。例えば、ガムラン(音楽)やバティックアート、多民族国家が感じられる食文化など、興味に応じた体験ができます。
また、自分たちの文化を大切にしているからこそ、異文化への理解があります。自分の価値観を大切にしつつ、他人の価値観も尊重する、そんな姿勢は他国から留学する学生にも快適な環境になっています。
共通言語である英語
日常生活が英語であることも生活しやすい理由の1つ。特にクアラルンプールなどの都心部は、英語だけで全く問題なく生活できます。かといって、流暢な英語を話す必要はなく、お互いを理解しようという姿勢があるので身構える必要がなく、英語を使うことも気楽に楽しく感じられるのでしょう。
- 時差:日本とは1時間しかないこと(日本の方が1時間進んでいる)
- 移動時間:東京からクアラルンプールまで飛行機で7時間ほど
- 航空便:就航している航空会社が多くスケジュールが組みやすい
- 治安:(夜間に1人での外出などは避けた方が良いが)日本と比べても同程度に安全
- 物価:日本(東京)と比べると安く、欧米への留学よりも費用が抑えられる
- 親日家が多く日本企業も進出:ショッピングモールなどにお馴染みのお店も!
マレーシア留学の基礎情報
留学費用の目安
語学学校を例にすると、学費と滞在費、往復航空運賃などのすべての費用込みで、2週間で40万円ほどが目安です。アクティビティや宿泊先によっても変わるため、申し込む前に確認しておきましょう。
なお、中高生対象のツアーの場合は10日間で48万円~55万円、大学進学の場合は1年あたり120万円~250万円が目安です。こちらも受け入れ機関や留学先、滞在方法などによって費用が異なりますので、しっかり調べてから申し込み/出願しましょう。
パスポートやビザの取得が必要な場合は、別途、申請・取得費用が必要です。また、万が一に備えて、全渡航期間をカバーする海外旅行保険/海外留学生保険に加入しておきましょう。
※2024年12月時点の情報です。
ビザ
日本国籍の方は、観光目的などでマレーシア滞在が90日以内ならビザが不要です。就労などが目的の場合や滞在が90日を超える場合は、目的に応じたビザを取得してください。ビザはマレーシア大使館かオンラインでの申請が可能です。申請費用はビザの種類によって異なります。ビザ申請が必要な場合は、余裕を持って準備をし、早めに手続きをしましょう。
なお、ビザの要否に関わらず、パスポートの有効期限が6ヵ月以上残っていることが必要です(ビザを取得せずに渡航する場合は、帰路もしくは次の目的地までの航空券を持っていることが求められます)。パスポートの有効期限が6ヵ月未満の場合は、早めに更新手続きをしてください。
なお、現地で入国する前にマレーシア デジタル アライバル カード(MDAC)の登録が必要です。現地到着日を含めて3日前から登録できますので、忘れずに登録しておきましょう。
※2024年12月時点の情報です。
マレーシアへの中高生グループツアー
時代はグローカル人材へ!早くからアジア・マレーシアを知るチャンス
日本から中学生・高校生が一人で留学する場合、インターナショナルスクールへの留学が一般的に知られています。個人留学に加え、添乗員が同行する以下のようなグループツアーもあります。

【中学生対象】マレーシア・クアラルンプール郊外のインターナショナルスクールで語学研修&アクティビティ
( 研修先:Matrix International School)

【高校生対象】マレーシア・クアラルンプール郊外のインターナショナルスクールで授業体験+SDGsを学ぼう
( 研修先:UCSI International School Springhill)
どちらのツアーも、英語を学びながらインターナショナルスクールの生徒と一緒に授業やクラブ活動に参加したり、寮で生活を共にしたりします。スマホの使用時間も限られ、どっぷりと英語漬けの学校生活が送れるのが魅力です。
また授業のほか、観光や企業訪問、大学訪問が体験できるのも、グループツアーならでは。まずはお試しで留学をしてみたいという方におすすめです。
多文化が共存し、さまざまな言語が飛び交うグローバルな環境と、ローカルな文化を象徴する建造物や歴史遺産があるマレーシアを中高生のうちに知ることで、グローバルとローカルをかけ合わせた視野を持つ「グローカル」な人材への一歩にもなるでしょう。
マレーシアへの短期留学
英語習得のための語学留学
マレーシアの語学学校は、大きく分けて私立の語学学校と大学付属の語学コースがあります。私立は一般英語、進学準備やIELTSなどのテスト対策といった目的別のコース設定をしているところが多く、期間も最短2週間ほどから入学できます。大学付属の場合は、進学準備という色合いが強いコース設定が多いですが、初級~中級レベルは一般英語という学校もあり、1ヵ月単位での入学が可能です。
大学進学先としてのマレーシア

マレーシアの大学と教育制度
マレーシアには、公立大学が20校、私立大学が98校あります。イギリス式をベースとした教育制度なので、大学は3年間。そのため、日本の高校卒業後に進学する場合、基本的にはファウンデーションと呼ばれる大学の基礎教育プログラムを受講します(近年はこのファウンデーションが免除されることもあります)。
大学、ユニバーシティカレッジとカレッジ
マレーシアの教育制度がユニークなのは、上記の伝統的な大学制度の他に、デュアルディグリー、ツイニングやアメリカンディグリートランスファーと呼ばれるプログラムや、ユニバーシティカレッジ、カレッジと呼ばれる教育機関がある点です。
つまり、日本から進学する場合には、以下のような選択肢があります。
- マレーシアの大学を卒業する
- デュアルディグリーでマレーシアの大学+海外の大学の2つを卒業する
- ツイニングでマレーシア以外の(海外の)大学を卒業する
- アメリカンディグリートランスファーでアメリカの大学を卒業する
- ユニバーシティカレッジに入学してそのまま卒業する
- カレッジに入学して卒業する(コースによってはアメリカの大学へ編入なども可能)
色々なことが可能なので、逆に選択肢が多くて難しく感じるかもしれませんが、日本の高校を卒業後に進学留学する場合は、ファウンデーションで進学準備後にマレーシアの大学を卒業するという形が一般的です。
マレーシアに留学しよう
多民族国家で成長著しい活気があふれ、豊かな文化や食生活が楽しめるマレーシア。英語で日常生活ができて治安が良く、物価も安いというマレーシアは、留学にも生活するにも魅力的な国です。近い将来に活躍するグローカルな人材として、ぜひアジアの今を知り、体験してください。
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