留学ジャーナルコラム

コロナ下の留学に役立つLifehack

新型コロナウイルスは留学にも大きな影響を与えた。そんなわけで、withコロナ時代の留学に役立つライフハックをまとめてお届け。コロナに振り回されないためにも、ぜひ実践してみて。

※ライフハック=質や効率を上げるための工夫や取り組み、発想法

TEXT : Ryugaku Journal
※本稿は『留学ジャーナル2022年5月号』の記事を抜粋・再編集したものです。

目次

Lifehack1 信頼できる情報を得る

「お湯を飲むとウイルスが死滅する」「ワクチンにマイクロチップが入っている」。人々が社会状況に対して不安や恐怖を抱くとき、こうしたデマや根拠のない情報が広く拡散されると言われている。

信頼性ができるだけ高い情報を得るためには、公的機関や公共性の高い組織が発信する情報を見るようにしよう。特に留学の動向を大きく左右する「国・地域」と「教育機関」に関しては、以下に挙げる情報元で確認をして。

国・地域の確認事項

<帰国時の行動制限>
◎厚生労働省:日本帰国時に必要な検査、隔離期間などの措置について、詳細がまとめられている。

<入国制限措置等>
◎外務省:日本からの渡航者に対する各国・地域の入国制限措置及び入国後の行動制限措置の情報がある。

<感染症危険情報>
◎外務省:危険度の高い感染症に関し、渡航・滞在にあたり注意が必要な国・地域が4段階に分けられている。

教育機関の確認事項

<教育機関や留学エージェント>
授業形式:オンラインのみ、対面とオンラインのハイブリッド、対面のみなど、学校や授業ごとに対応が分かれている。コロナの感染が拡大した際の、授業運営の方針なども確認しておくとよい。

開校&開講の状況:さまざまなエリアに展開する語学学校では、一時的に休校している校舎があるケースも。また、学校自体は開校していても、一部のコースやプログラムが閉講していることがある。

開校&開講の状況

Lifehack2 複数の候補を挙げる

ワクチン接種証明書の要件や入国時の隔離期間など、各国の入国条件は、コロナの感染拡大状況により突然変更されることも考えられる。

なので、コロナ下の留学では、自身の留学目的を実現できる国と学校を複数リストアップするといい。仮に第1希望の国の入国条件が厳しくなったとしたら、第2希望の国にするという方法を取れば、スムーズに留学できるはずだ。

Lifehack3 エージェントの利用

コロナに係る国や教育機関の動きは極めて流動的。一定以上の語学力と情報収集にかける時間があれば、全てを自己手配できるかもしれないが、かなりの労力がかかるだろう。

そこで検討してほしいのが「留学エージェント」の利用だ。企業によっては手続き代行だけでなく、滞在中のサポートもある。コロナ下で留学生を送り出すノウハウを持つ、母体がしっかりした企業を慎重に選びたい。

留学エージェント

Lifehack4 コロナに関する英語表現を知る

コロナを意識する生活が続く中、感染症に関する用語が日常で交わされるようになった。留学先でも聞き慣れない言葉に遭遇するであろうが、意味を正しく理解することが大切だ。

国や地域によっては罰則を伴う施策があるので、「知らなかった」「分からなかった」では済まされない事態に陥ってしまうかもしれない。コロナ関連の情報を速く正しく理解できるよう、日常生活や学校生活でよく使われる用語は渡航前に覚えておくといい。

コロナ関連用語集

コロナ関連英語日本語訳
Border国境/州境
Bubble集まり※1
Compulsory強制的な、義務的な※2
Cough
Face covering顔を覆うもの=マスク※3
Negative/Positive陰性/陽性
Restriction制限、制約
Safety measures安全対策
Self-isolation自己隔離※4
Self-quarantine自己隔離※5
Sneezeくしゃみ
Stagger重ならないよう調整する※6
Subject to change変更の可能性あり※7
Symptom症状※8
Sanitiser消毒剤

※1 Bubble:コロナ感染防止策のひとつとして、使われている。
例)Stay in your bubble.(親しい人以外とは、接触しないように。)

※2 Compulsory:国や地域によっては、コロナ対策の違反者へ罰則を導入しているので、覚えておこう。

※3 Face covering:「マスク」を表す言葉は一つだけではない!

※4 Self-isolation:コロナに感染した人の自己隔離

※5 Self-quarantine:コロナに感染した疑いのある人の隔離。
日本語では一緒くたに「自己隔離」としているが、英語では「isolation」と「quarantine」とが使い分けられている

※6 Stagger:人との接触を減らすよう、授業と休憩の時間枠をクラスごとにずらしている学校もある。

※7 Subject to change:コロナを巡る対応策は流動的。案内の下の方に小さく書かれているケースが多い。

※8 Symptom:症状は一つだけではないので、sを付けて複数形で表されることもある。
例)Don’t to come to school if you have COVID-19 symptoms.(新型コロナの症状がある場合は、登校しないでください。)

新型コロナの症状

Lifehack5 日本から持参する物

ノートパソコン

ノートパソコン

コロナの感染拡大状況により、授業が対面からオンラインへと切り替わる可能性もある。タブレット、スマホでも受講できるが、資料が見にくかったり、チャット機能が使いづらかったりするので、日本からノートパソコンを持っていくといい。その際、カメラ、マイク、スピーカー機能が内蔵されているか確認しよう。

感染症対策グッズ

感染症対策グッズ

マスク、アルコール手指消毒液、除菌シート

現地でも手に入るが、渡航してすぐは勝手が分からないので、ある程度は持参しよう。アルコール手指消毒液は、容量などの条件を満たせば、機内への持ち込み、預け入れをともに可能とする航空会社が多いが、使用時に腐食性物質(亜塩素酸ナトリウム水溶液)が生じる製品については不可とする場合があるようなので注意。

Lifehack6 心の準備

授業が対面からオンラインに切り替わったり、身近な人が感染して自身も自宅待機になったり……。コロナ下の留学生活には、穏やかな時世の留学では直面しないような不自由や困難もあるだろう。時にはくじけそうになるかもしれないが、そんな時は「こんなはずじゃなかったのに」「コロナさえなければ」とネガティブにならず、プラス面を探してみよう。

物事は表裏一体、”強い精神力”や”急激な環境の変化に柔軟に対応する力”を身に付ける機会とも捉えられるはず。パンデミックで起こり得る事態を予想し、それを肯定的に受け止める気持ちを留学前から持っておくことこそが、コロナ下の留学で役立つ最大のライフハックなのかもしれない。

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