美しい自然に囲まれ、のんびり生活できることで人気の高いニュージーランド。高い教育水準を誇ることでも知られています。
「海外大学への進学は難しそう」「今はまだ進学先を検討中…」という方も、日本の高校を卒業後、英語コースで英語力を身につけたり、約1年間の進学準備コースでアカデミックスキル等を学んだりして、ニュージーランドの大学に進学を目指すことができます。
今回は、特に理系の専攻を希望している方におすすめの、ニュージーランドの大学Lincoln University(リンカーン大学)をご紹介します。世界大学ランキングでも上位にランクインしている農林学やホスピタリティ&レジャーマネジメントをはじめ、食品マーケティング、観光、ワイン醸造学、環境、造園などニュージーランドの主要産業に関連した専攻が学べます。
ニュージーランドの大学留学とは
すべてが国立大学で、高い教育水準を誇る
ニュージーランドには、8校の国立総合大学と、職業訓練と専門教育を併せた16校の国立工科大学があります。どの大学も高い教育水準で、レベルの格差がほとんどないのが特徴です。教育の質を保つために、ニュージーランド政府はこれ以上、大学数を増やさない方針を掲げており、各大学のさまざまな監査・管理を行うシステムを整えています。
3年間で学位が取得できる
ニュージーランドの大学はイギリスやオーストラリアと同様、基本的に3年間で学位を取得します(専攻により異なり、医学や建築学など理系の学部の場合は4~6年間程度の期間が必要になります)。一般教養課程はなく、入学後、すぐに専門課程が始まります。そのため日本の高校を卒業後、ニュージーランドの大学に進学する場合は、英語コースで英語力を身に付けたうえで、約1年間の進学準備コース「ファウンデーション」や「ディプロマ」で、一般教養や希望の専攻分野の基礎知識、大学で講義を受けるのに必要なアカデミックスキル等を学んだ後に進学するのが一般的です。
ニュージーランドの大学は2学期制で、2月末に新学期がスタートします。2学期は7月にスタートし11月中旬で終了します。また、文系の学部では講義とチュートリアル(少人数制クラスでディスカッション中心の授業)、理系の学部では実験や実地調査などが中心になります。
必要な英語力と学力の目安
大学や学部により条件は異なります。
ニュージーランドでおすすめの大学Lincoln Universityで学ぶメリット
南半球最古の農業大学で世界大学ランキングでも高評価
Lincoln Universityは1878年創立の、南半球最古の農業大学です。ニュージーランド南島の中心都市クライストチャーチから車で約20分の郊外に広大なキャンパスを構えており、世界80ヵ国からの留学生約3,500名が学ぶ国際色豊かな環境です。
学士課程から博士課程まで、専門的な知識・技能を持った人材を養成しており、イギリスの大学評価機関QS社の世界大学ランキング(QS World University Rankings 2023)では小規模大学部門で世界17位となっています。また、教授が学生一人ひとりと向き合うよう少人数制を取り入れており、教員に対する学生比率は国内の大学トップを誇ります。学士課程を修了した卒業生の93%が就職もしくは大学院へ進学をしています。就職率が高く、キャンパス内にはキャリアセンターを設けており、就職実績はニュージーランド国内の大学で1位、世界ランクでも48位にランクインしています。
留学生向けの奨学金制度が充実
海外の大学に進学する際、誰もが気になるのが費用でしょう。Lincoln Universityには、留学生向けの奨学金制度が充実しています。また、12週間以上の大学進学のための英語コース(EAP)を修了した学生は、大学に入学する際、学費の払い戻しを受けることができます。
奨学金 | 支給額 | 対象 |
Lincoln University School Leaver Scholarship | NZ$10,000 | 学士課程 |
Lincoln University Vice-Chancellor’s Scholarship | NZ$5,000 | 学士課程 |
Lincoln University International Pathway Merit Scholarship | NZ$2,500 | サティフィケート/ディプロマ |
English for further study award | 12週分の費用 | サティフィケート/ディプロマ/学士課程 |
ニュージーランド留学の費用全般を知りたい方は
>>【総まとめ】ニュージーランド留学の費用|内訳・節約術を徹底解説
をご覧ください。
大学付属英語コースで英語力をアップ
Lincoln Universityは、進学を目指す留学生向けに、個々のニーズに応じた進学準備プログラムを用意しています。まずは大学で学ぶための英語力とアカデミックな学習スキルを身に付ける大学進学のための英語コース(English for Academic Purposes:EAP)で英語力をアップさせましょう。
大学進学のための英語コース
大学進学のための英語コース(English for Academic Purposes:EAP)は1モジュール/4週間単位で、1年を通じてほぼ毎月、新しいモジュールが開講されています。EAPは12週間(3モジュール)以上の受講が必要ですが、英語力によって24週間以上にすることも可能です。
クラスのレベルは初級(IELTS4.0程度)から上級(IELTS6.5程度)に分かれています。すべてのレベルで12人以内の少人数制クラスを採用しており、教師は学生一人ひとりに対して丁寧な指導を行います。
授業では、読む、書く、聞く、話す、の英語4技能を総合的に伸ばせるカリキュラムが組まれています。また、英文でのパラグラフやエッセイの質を向上させるためのスキル、講義などさまざまな状況に応じたリスニングスキル、学術用語などの語彙、文法構成など、大学進学に必要な各種スキルも効率よく学ぶことができます。
EAPを修了した学生は、TOEFLやIELTSのスコアなしでリンカーン大学の学士課程に進学することができます。
【時間割サンプル】
ファウンデーションコースで大学進学準備
英語力と高校の成績次第では、ファウンデーションコースから始めましょう。Lincoln Universityは大学準備サティフィケート(Certificate in University Studies:CUS)と大学準備ディプロマ(Diploma in University Studies:DUS)を提供しています。
大学準備サティフィケート
大学準備サティフィケート(Certificate in University Studies:CUS)は1学期単位のプログラムで、スタート時期は2月、7月、11月の年3回です。大学進学に必要な英語力、ライティングやアカデミックスキルのスキルアップのほか、大学での勉強に関連するコミュニケーション、IT、数学、経済学、環境等を学ぶことができます。同プログラムを修了した後は、大学準備ディプロマに進学することが可能です。
期間:1学期(6ヵ月間)
スタート時期:1学期/2月、2学期/7月、サマースクール/11月
受講条件:高校課程修了の学力(成績の平均2.5)、IELTS5.0以上またはTOEFL iBT35以上(ライティングスコア14以上)の英語力
大学準備ディプロマ
大学準備ディプロマ(Diploma in University Studies:DUS)は1学期単位のプログラムで、スタート時期は2月、7月の年2回です。アカデミックコミュニケーションやリサーチスキルのほか、数学・統計、ビジネス・経済、マオリ文化などLincoln Universityの専攻に関連する、選択科目を学びます。期間によりDUS2(1年間)とDUS3(1.5年間)の2つのプログラムが提供されています。レベルは、学士課程(Bachelor Degree)へ進むためのpre-degree レベルから、学士課程1年目修了程度のレベルとなります。修了時に一定の基準に達していれば、学士課程の2年目に編入して希望の専攻を学ぶことができます。プログラムを修了するとディプロマの修了証書が授与されるので、大学の学士課程に進学せずに、同プログラムのみで修了することも可能です。
【DUS2】
期間:1年間(2学期)
スタート時期:1学期/2月、2学期/7月
受講条件:高校課程修了の学力(成績の平均3.5)、IELTS5.5以上またはTOEFL iBT53以上(ライティングスコア18以上)の英語力
【DUS3】
期間:1.5年間(3学期)
スタート時期:1学期/2月、2学期/7月
受講条件:高校課程修了の学力(成績の平均3.0)、IELTS5.5以上またはTOEFL iBT46以上(ライティングスコア18以上)の英語力
ニュージーランドならではの専攻が学べる学士課程
Lincoln Universityの学士課程(Bachelor Degree)は、農学、アグリビジネス・食品マーケティング、ツーリズム、食品科学、ホテル・観光マネジメント、ブドウ栽培・ワイン醸造学、環境管理、環境政策・計画、造園学などニュージーランドの主要産業に関連したさまざまな学部を開講しています。特に、農林学ではQS社の世界大学ランキング(QS World University Rankings 2023)上位100位にランクインしています。
入学条件
学力:高校課程修了の学力(成績の平均は4.0以上)
英語力:IELTS 6.0以上(すべての分野で5.5以上)またはTOEFL iBT 60(ライティングスコア 18)
学士課程の主な専攻
- Agricultural Science(農業科学)
- Agriculture and Forestry(農林学)
- Food Science(食品科学)
- Viticulture & Oenology(ブドウ栽培&ワイン醸造学)
- Ecology & Conservation(環境保全と生態学)
- Environmental Management(環境管理)
- Environmental Policy & Planning(環境政策・計画)
- Landscape Architecture(造園)
- Tourism Management(観光マネジメント)
- Agribusiness & Food Marketing(アグリビジネス&食品マーケティング)
- Food and Resource Economics(食品&資源経済)
- Hotel & Tourism Management(ホテル&観光マネジメント)
大学生におすすめの休学留学プログラム
休学留学プログラム(One or Two Semesters Study Abroad Programme)は、学士課程の1年生もしくは2年生のコースで学ぶプログラムで、日本の大学に在籍しながら海外の大学で学びたい人におすすめです。自身の専攻についての知識を広げ、課外授業に参加したり、リンカーン大学生と共にキャンパスライフを体験できます。留学生向けのアカデミックサポートがある点も安心です。日本の大学によっては、同プログラムで取得した単位を在籍大学の取得単位として認められる場合がありますので、詳しくは在籍している大学にご確認ください。
お問い合わせ
Lincoln Universityは南半球最古の農業大学で、ニュージーランドの主要産業に関連した専攻を学べるので理系学部への進学を考えている方にぴったりの大学です。奨学金制度も充実しており、英語力次第で3年間で学士号を取得できるうえに、卒業後の就職率の高さも魅力です。
ニュージーランドの大学への留学をお考えの方、もっと詳しく知りたいという方は、まずはお気軽に留学ジャーナルへお問い合わせください。経験豊かな留学ジャーナルのカウンセラーが一人ひとりのニーズに寄り添い、あなたにぴったりの留学をご提案します。
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