留学ジャーナルコラム

オーストラリア大学留学|留学先はクイーンズランド州がおすすめ

豊かな自然と近代的な都市が融合し、温暖な気候で過ごしやすいオーストラリア。質の高い生活環境が整っているだけではなく、教育レベルも世界的に高く評価されています。

「QS世界大学ランキング2022年」では、オーストラリアの大学が100位以内に7校ランクインしています(ちなみに、日本の大学は5校のみランクイン)。加えて、留学生の権利を保護するESOS法や、留学生を受け入れる教育機関・コースには政府に認定校として認められていることを義務付けるCRICOS制度が設けられているなど、国を挙げて留学生のサポート体制が充実しています。

今回は、そんなオーストラリアの大学に留学したいと考えた時に、どんな方法・条件で、どこの都市に留学すると良いのかなど、まだよくわからない…という方に、概要から実現に向けた準備までがまとめてわかるオーストラリアの大学留学について解説します。

そして、オーストラリアのおすすめの留学先として、ケアンズ、ブリスベン、ゴールドコーストなど世界的に有名なリゾート地や都市がある「クイーンズランド州」にフォーカスして詳しくご紹介します。

目次

オーストラリアの大学 入学から卒業までのステップ

オーストラリア教育制度は、国が管理する「Australian Qualifications Framework(AQF)」と呼ばれる教育資格システムに基づいて、中学・高校から大学・大学院まで、取得できる資格、学位の標準化を図る資格認定制度を導入し、法律の下で徹底管理されているのが特徴です。

それが上手く機能した成果が大きく影響して、オーストラリアの各大学は一定以上のレベルに保たれ、今日のような教育大国として知られるようになりました。恵まれた自然環境を生かした環境学や海洋学、観光大国として旅行学やホスピタリティ、アジア地区に特化したビジネス系などの専攻科目が留学生には人気があります。また、看護学など医療・福祉系の専攻でも留学生を広く受け入れています。

入学から卒業までのステップ

日本の高校を卒業後、進学準備コースからスタート

オーストラリアは、日本とは教育システムが異なり、大学入学後は一般教養課程が無くすぐに専門課程の勉強に入ります。そのため、日本の高校在学中、もしくは卒業したばかりの人は、大学へ入学する前に約8ヵ月~1年間の進学準備コース「ファウンデーションコース」、もしくは、「ディプロマコース」で専攻する分野の基礎知識を学ぶのが一般的です。大学進学への入学方法が豊富なこともオーストラリアの特徴のひとつです。

ファウンデーションコース

プログラムによって、高校2年次修了、または高校卒業が条件となり、高校の成績や英語力に応じて、Express、Standard、Extendedと、期間が約8ヵ月~1年間などにわかれます。スムーズな大学進学を目的に開講されていて、希望する大学の専攻の基礎知識に加え、進学英語やカレッジスキルも学びます。ファウンデーション修了後は、大学1年次からスタートします。

ディプロマコース

高校卒業資格が条件となり、学校や大学での希望専攻によって異なりますが、一般的には日本の高校で主要科目平均3以上の成績が入学基準となります。入学希望大学と提携する教育機関がコースを提供する場合と、TAFE(テイフ)と呼ばれる州立の職業訓練校が大学と提携している場合があります。ディプロマコースでは、大学の専攻に関連した内容により深く入って勉強します。必修科目と選択科目という構成で履修し、大学準備に備えます。

最大のメリットは、ディプロマコースで学んだ単位を提携大学の関連コースへ移行することができ、ディプロマ修了後は大学2年次に編入が可能なことです。その分、大学での勉強期間と学費を節約することもできます。

高校卒業後、直接大学進学も

もうひとつの大学進学の方法として、ファウンデーションやディプロマを経由せずに、直接大学へ進学する方法があります。名門大学の多くは、ファウンデーションを経由しての進学しか認めていませんが、いくつかの大学は、成績優秀者を対象に直接入学を認めています。

前述したようにファウンデーションやディプロマは、日本の高校在学中、もしくは卒業したばかりの人が教育制度の異なるオーストラリアの大学へスムーズに移行できるよう配慮された準備コースです。少人数制で教師からの気配りも受けやすい環境で勉強するため、違いを良く理解した上で検討することをお勧めします。

オーストラリアの大学で学部聴講

卒業目的ではなく、約9ヵ月~1年間ほどでオーストラリアの大学に留学する「英語+学部聴講」のプランも大学生の休学・認定留学などにおすすめです。英語コースで必要な英語力を身につけてから、大学の授業を聴講することができ、ワンランク上の語学留学としても人気があります。

オーストラリアの大学留学に必要な条件(英語力、学力、費用)

留学先の大学をリサーチする際には、条件面も確認しておきましょう。

英語力と学力の目安

海外の大学では日本のような入学試験は無く、基本的には出願時に提出する書類の審査によって選抜されます。オーストラリアの大学は教育水準が高い分、入学に必要となる英語力や学力の目安も高めではありますが、高校卒業者の場合、大学進学までの豊富な入学方法を上手く使えば、平均的な成績でもチャンスは生まれますので、ぜひチャレンジしてみてください。

出願時に英語力を測る英語テストとして、オーストラリアでは主にIELTSのスコアが必要になるので、事前に受験してみましょう。英語テストのスコアが入学条件に満たない場合でも、英語コースからステップアップしていくこともできます。

学力は、日本の高校の成績で5段階評価の平均値で評価され、オーストラリアの場合、目安として、ファウンデーションコースで平均2.8以上、ディプロマコースで平均3.0以上、大学入学で平均4.0以上が求められます。

オーストラリアの大学入学に必要な英語力と学力の目安
ファウンデーションディプロマ大学入学
英語力IELTS 5.0~IELTS 5.5~IELTS 6.0~

成績
高校2年修了以上
平均2.8以上
高校卒業以上
平均3.0以上
高校卒業:成績優秀者(平均4.0以上)
大学1年次修了以上:専攻による

※上記の英語力基準、成績基準は、あくまでも目安となり、学校や希望専攻により異なります。

留学費用の目安

留学スタイルや学校によっても異なりますが、授業料と生活費(滞在費+食費+交通費+交際費など)を留学期間中、賄えるだけの資金は必要となります。出発前にもビザ申請料などの手続き費用や海外留学保険、航空運賃なども掛かり、それらを合計したものが留学の総費用となります。

オーストラリア大学留学の年間費用の目安
年間費用約340万円~(授業料+滞在費)

留学費用の節約(1)学生ビザでアルバイトもできる

費用を節約するポイントとして、オーストラリアでは学生ビザを取得している留学生の場合、キャンパス内外を問わず、2週間で40時間までのアルバイトが許可されています。現地でアルバイト収入を得られれば、少しでも留学費用の足しにできるでしょう。

留学費用の節約(2)オーストラリア大学留学の奨学金情報

費用をネックに留学を諦める必要はありません。地方大学に留学を希望する人向けに、オーストラリア政府が管轄する「デスティネーション・オーストラリア奨学金」という制度があります。ほかに、大学独自に提供している場合もありますので、大学のWEBサイトなどで調べてみましょう。

オーストラリアの大学卒業後の進路

大学卒業後の進路としては、「日本へ帰国」「大学院進学」「Temporary Graduate visaを取得しての就労経験」に大別できます。

オーストラリアの大学院留学も非常に人気で、大学院側も日本からの留学生の受け入れに積極的です。

大学院という選択

オーストラリアの大学院は、他国の大学院進学と比べて、どんなメリットがあるでしょうか?大学院レベルの学位もMaster(修士号/1~2年)の他に、Graduate Certificate(GC/6ヵ月)、Graduate Diploma(GD/1年)があり、修士号の導入コースという位置づけにあります。 それぞれ同じ専攻でも入学基準が異なるため、例えばMaster(修士号)への入学基準には満たなかったけれども、GDから開始すればMaster取得までの道が開ける場合もあります。

また、他国では推薦状、インタビュー、英文履歴書(CV)等々が審査の対象となり提出する必要がありますが、オーストラリアの場合、一部の専攻を除き、これらの書類は基本的には求められていません。専攻によっては、同分野の学士号も求められておらず、「Any Discipline(どんな学士号分野でも可)」とさえしている専攻も存在します。オーストラリアの大学院の特徴を一言でいえば、審査はよりシンプルに、そしてよりフレキシブルに、ということになります。

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