留学ジャーナルコラム

ロサンゼルスで大学留学!入学方法や英語力は?費用の節約術も

アメリカの留学先や旅行先として大人気のロサンゼルス。どこまでも広がる青い空、まぶしい日差しが照りつける美しい海。誰もが魅了される大都市です。流行のエンターテインメントやファッション、スポーツ、グルメなどを楽しめる華やかなイメージがある一方、アカデミックな面も充実していて、留学先としても人気を博しています。ここではそんなロサンゼルスで大学生活を送りたいと考えている方に向けて、大学留学の魅力とともに、その入学方法についてご紹介していきます。

大学留学
目次

ロサンゼルスってどんな都市?ロサンゼルスの魅力とは?

●ロサンゼルスの基本情報

カリフォルニア州南西部に位置するロサンゼルスは、ニューヨークに次ぎ、アメリカ第2の大都市です。市の面積はおよそ東京23区の2倍で、1年を通してからっとしている温暖で過ごしやすい気候です。オフィス街が広がるダウンタウン以外は、ビーチや観光地が広がっています。

ロサンゼルス市を中心とした88の市から成り立つ広域都市圏は、「ロサンゼルスカウンティ」と呼ばれ、ハリウッドやビバリーヒルズなどアメリカ有数の観光地として年間5,000万人を超える観光客が訪れます。

●ロサンゼルスの魅力

1.人種や民族の多様性
アメリカの西の玄関口といわれているロサンゼルスは、およそ半数の人たちが家庭では英語以外の言語を話しているといわれるほど、さまざまな国の移民から成り立っています。もともとカリフォルニア州がメキシコ領だったこともあり、中でも特に多いのが、スペイン語を話すヒスパニック系の移民です。日本をはじめアジア系の移民も多く、中国系、韓国系、フィリピン系の移民もよく見かけます。さまざまな国の文化を背景にコミュニティが築かれていき、チャイナタウンやリトルトーキョー、コリアタウンといった人気の観光スポットに発展してきました。学生たちが学校帰りにこうした所に立ち寄り、コリアンBBQや日本のカラオケなどを楽しむ姿は、ロサンゼルスの日常の光景です。リトルトーキョー以外でも、トーランス地域に足をのばせば日本食レストランや日系スーパーマーケットが充実していて、日本人留学生には住みやすい環境となっています。

2.エンターテインメント
ロサンゼルスカウンティ内には、映画やテレビドラマの制作会社が多く集まるハリウッドやバーバンクがあり、世界のエンターテインメント業界の中枢を担っているといっても過言ではありません。有名なテーマパークのユニバーサルスタジオハリウッドでは、実際の映画製作現場を見学できるアトラクションもあり、映画好きには最高の環境といえるでしょう。多くのハリウッド俳優や有名プロデューサーがビバリーヒルズに滞在しているので、運が良ければレストランやショッピングモールで有名人に会えるかもしれません!

3.ビーチ
ロサンゼルスの魅力を語るうえで忘れてはいけないのがビーチです。南北に約80㎞にわたってのびるビーチは観光客だけではなく、地元の人々の憩いの場でもあります。サーフィンなどのウォータースポーツを楽しむのはもちろん、オーシャンビューのレストランでの食事やショッピングを楽しむなど過ごし方はさまざまです。中でもサンタモニカビーチにあるレストランやバーはいつも夜遅くまでにぎわっています。ロサンゼルスに住む学生たちは、朝サーフィンをしてから学校に行ったり、休日にはビーチ沿いのおしゃれなカフェで友人とブランチを楽しんだりして過ごしています。

ロサンゼルスにはどんな大学や学部があるの?入学条件は?

ロサンゼルスにはどんな大学や学部があるの?入学条件は?

たくさんの魅力が詰まったロサンゼルスには大きく分けてわけて2種類の大学が存在します。4年制大学(州立・私立)2年制大学(州立)です。大学によって費用や難易度に差があり、また学ぶ内容も大きく異なってきます。

日本と同様に4年制大学は卒業すると「学士」の学位を取得できます。1~2年次は一般教養課程でさまざまな教科の授業を履修し、3~4年次は自分の専攻した分野を勉強します。4年制大学には州立と私立があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

●4年制大学(州立)

ロサンゼルスには、州立の大学は2種類あります。カリフォルニア大学群(UC system)とカリフォルニア州立大学群(CSU system)です。

カリフォルニア大学群(UC system)(難易度★★★)
州内の各地にある10校の独立した大学を総称してカリフォルニア大学群と呼びます。カリフォルニア大学群は以下の10校から成り、10校すべて合わせて28万人以上の生徒が在籍しています。過去には64人ものノーベル賞受賞者を輩出しています。
このうち、ロサンゼルス周辺にあるのは、UCLA、UC Irvine、UC Riverside。そのほか、ロサンゼルスから車で2~3時間以内で行ける距離にUC Santa Barbara、UC San Diegoがあります。

University of California, Los Angeles(UCLA)
カリフォルニア大学ロサンゼルス校

University of California, Irvine(UCI)
カリフォルニア大学アーバイン校

University of California, Riverside(UCR)
カリフォルニア大学リバーサイド校

University of California, Santa Barbara(UCSB)
カリフォルニア大学サンタバーバラ校

University of California, San Diego(UCSD)
カリフォルニア大学サンディエゴ校
University of California, Berkeley(UC Berkeley)
カリフォルニア大学バークレー校
 

University of California, San Francisco(UCSF)
カリフォルニア大学サンフランシスコ校

UC Santa Cruz(UCSC)
カリフォルニア大学サンタクルーズ校

UC Davis(UCD)
カリフォルニア大学デイヴィス校

UC Merced(UCM)
カリフォルニア大学マーセド校

この10校の中でも群を抜いて有名な大学がカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)とカリフォルニア大学バークレー校(UC Berkeley)です。日本でもよくUCLAのロゴが入ったパーカーを着ている人を見かけますよね。カリフォルニア大学群は、研究や調査を重視する研究大学群で、人気の学部は経済学部、人文学部、政治学部、心理学部、社会学部、生物学部、電気工学部などです。授業には現在進行中の研究内容も反映され、最先端の研究を勉強することができます。入学の難易度は各大学によって差があります。たとえば、UCLAのような人気大学の場合、入学・編入はかなりハードルが高く、合格率は15%以下です。

カリフォルニア州立大学群(CSU system)(難易度★★)
州内の各地にある独立した23校の大学を総称してカリフォルニア州立大学群といいます。UC systemのような博士課程までの研究プログラムはなく、修士号までしか取れないので授業料もUC系よりは安めです。UC systemの大学が研究を重視しているのとは対照的に、こちらの大学群では実践的な内容の授業が多く、教員や専門職で働きたい人の育成に力を入れています。それにより人気の学部は、教育学部や映画学部、テレビプロダクション学部、会計学部など実践的な授業を多く取り入れる必要のある学部が中心です。
ロサンゼルス周辺のCSU系の大学は次の6校。

California State University, Long Beach(CSULB)
カリフォルニア州立大学ロングビーチ校

California State University, Los Angeles(CSULA)
カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校

California State University, Pomona
カリフォルニア州立大学ポモナ校

California State University, Dominguez Hills(CSUDH)
カリフォルニア州立大学ドミンゲスヒルズ校

California State University, Northridge(CSUN)
カリフォルニア州立大学ノースリッジ校

California State University, Fullerton(CSUF)
カリフォルニア州立大学フラトン校

この大学群の中でも特に有名な大学は、ハリウッドの名監督スティーブン・スピルバーグ監督も通った、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校(CSULB)です。ここの映画学部は毎年多くの人が出願します。入学の難易度は学校や学部にもよりますが、カリフォルニア大学群よりは比較的易しいです。例えばロングビーチ校の合格率は約35%です。

●4年制大学(私立)

ロサンゼルスカウンティ内にある私立大学の中でも有名なのは、南カリフォルニア大学(University of Southern California)通称USCです。人気の学部は経済学部、コミュニケーション学部、工学部、映画学部などですが、スポーツの強豪校としても知られています。最大のライバルであるUCLAとのアメリカンフットボールの試合はかなり盛り上がります。入学の難易度は大学によりかなりばらつきがありますが、南カリフォルニア大学の場合は合格率20%弱です。

●4年制大学への入学条件は?

では、実際にこれらのロサンゼルスの大学に入学・編入したいと思ったら何を準備したらいいのでしょう?基本情報として、アメリカの大学に入試はありません。合否は書類選考で決まります。

英語力(TOEFL・SAT…)
アメリカの大学に入るためには一定の英語力が求められます。TOEFL、SAT、ACT、英検、IELTSなどさまざまな種類の英語力を測定するテストがありますが、どのテストスコアが使えるかは大学によって異なります。1年次から入学の場合、ほとんどの4年制大学でTOEFLスコアが求められますが、大学によって必要なスコアが違います。また多くの4年制大学でSATスコアの提出が必要とされます。

例) カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に 1年次からの入学の場合
・TOEFL:100IBT(with sub-scores above 22)
・IELTS:7以上
・SAT:1480-1550 (受験者の平均)

TOEFLとは…Test of English as a Foreign Languageの略
留学生が大学、大学院への入学を出願する際に、十分な英語力があるかどうかを判断するために使われる。

IELTSとは…International English Language Testing Systemの略
TOEFL同様、大学、大学院への進学の際に主に使われる。

SATとは…Scholastic Assessment Testの略
アメリカの高校生を対象とした学力テスト。大学の入学審査の際に、このテストの点数を要求される場合がある。日本でも、オンラインまたは郵送での受験申し込みが可能。

学校の成績
在籍中の学校の成績を提出します。アメリカでは成績が4段階で評価されます。この4.0を最高得点とする成績評価値をGPAと呼びます。求められるGPAスコアは大学によって異なり、レベルの高い大学になればなるほど4.0に近いGPAの値が求められます。例えばUCLAの場合、合格者の平均は4.0中3.95です。ほぼパーフェクトなスコアといえます。日本の高校からUCLAに入学したい場合、成績は基本オール5で、4はひとつか多くても二つに抑えなければなりません。

エッセイ
エッセイとは小論文や作文に当たります。学業成績は合否に大きく関わりますが、エッセイも合否を左右する重要な項目です。カリフォルニア州立大学群(CSU system)に出願する場合、エッセイは不要ですが、カリフォルニア大学群(UC system)や私立大学に出願する場合は提出が必須となります。エッセイのテーマは自分のことや自分の過去の経験を問うものがほとんどで、文章力だけでなくその人の人となりを知る事ができるような内容が求められます。

例) カリフォルニア大学群共通のエッセイ問題の一部
・あなたの最大の才能やスキルはなんですか?どうやってその才能を磨いて、使ってきましたか?
・学業面における壁にぶち当たったとき、どうやって克服しましたか?
・今までの人生において最大の困難は何ですか?またそれをどうやって克服しましたか?その経験は学業面における業績に影響はありましたか?

課外活動
課外活動は必須ではありませんが、エッセイ同様その人の人物像や性格を知るうえで重要な項目です。ボランティアや学校行事への貢献度、部活やグループ活動などでのリーダーシップ経験などを基に、その人がその大学にふさわしい人材であるかなどを判断されます。

次に2年制大学を見ていきます。

●2年制大学(難易度★)

2年制大学は一般的にコミュニティカレッジと呼ばれ、日本語では短期大学と訳されますが、イメージとしては高校と4年制大学の中間にある学校です。

コミュニティカレッジに通う学生の多くが4年制大学への編入を目指していて、留学生も多く在籍しています。2年制大学を卒業後、4年制大学に編入する進路はかなりポピュラーで、この方法で有名4年制大学進学を目指す留学生も少なくありません。また1年間の学費はおよそ100万~150万円と4年制大学に比べて格段に安いのも魅力です。

●2年制大学への入学条件は?

英語力
とても高い英語力を求められるわけではありませんが、少なくとも授業についていける程度の英語力は求められます。英検2級を持っていれば入学できる2年制大学も多くあります。

例) エルカミノカレッジ (El Camino College)
・TOEFL:45IBT, 450-Paper
・IELTS:4.5以上
・TOEIC:620以上
・英検:2A以上

学校の成績
特に足切りのGPAスコアはありません。高校の成績を提出します。

2年制大学の入学に必要な書類はこの2点です。4年制大学に比べ、かなりハードルが低くなりましたね。では前述した2年制大学から4年制大学へ編入する場合はどうでしょう。

●2年制大学から4年制大学に編入への入学条件は?

英語力
2年制大学から4年制大学に編入する場合はTOEFLなどの英語力証明書は不要です。

学校の成績
現在2年制大学に在籍中でこれから4年制大学に編入しようとしている人は、2年制大学の学業成績のみ提出します。高校の成績が多少悪くても心配する必要はありません。しかし、入学と同様に高いGPAを求められます。どの学部に出願するかにもよりますが、基本的に3.7~3.8くらいが最低ラインだと言われています。

エッセイ
エッセイは必須です。テーマの具体例は4年制大学入学方法と同様になります。

課外活動
エッセイ同様に重要です。2年制大学在籍中もしくは高校在籍中に社会貢献活動をしてきたか、またリーダーシップのある人間かどうかなどを総合的にみられます。

大学選びの基準や学費の違いは?アメリカの大学卒業までのおすすめステップ

大学選びの基準や学費の違いは?アメリカの大学卒業までのおすすめステップ

一概に「難易度やランキングの高い大学が良い大学」とは言えません。自分の学びたいことが学べる学部やプログラムをベースに選ぶ事が重要です。例えば映画学を勉強したい場合、UCLAよりもCSULBを選ぶ学生がいます。UCLAでは映画の研究が中心ですが、CSULBの映画学部はより実践的なレベルでの充実したプログラム内容を提供しているからです。

学費も大学選びの際の重要なポイントとなります。大学によりかなり違いが出る事は下の表を見るとよくわかります。カリフォルニア大学群と私立大学の学費がとても高いのとは対照的に、州立大学群の学費はその半分以下です。2年制大学に関してはUS$10,000前後まで下がります。

カリフォルニア大学群(UCLA)カリフォルニア州立大学群(CSULB)私立大学(USC)2年制大学(エルカミノカレッジ)
学費4,565,610円(US$43,482)1,799,910円(US$17,142)6,202,560円(US$59,072)1,137,150円(US$10,830)

2020年10月時点 US$1=105で計算

このように留学生にとっては、2年制大学から4年制大学への編入コースは、メリットがあります。高校卒業後にいきなりUCLAのような難易度の高い大学を目指すのは、英語力と費用の面でかなりハードルが高いですが、最初の2年間をコミュニティカレッジで過ごすことにより学費をぐんと抑えることができ、かつ比較的易しい授業を取りながら段階的に英語力を鍛えることができます。カレッジの通学期間中にボランティアやサークル活動の課外活動に積極的に参加し、4年制大学への編入の準備をすることで、雲の上の存在だった有名4年制大学への編入も可能になるかもしれません。学業の面でも費用の面でも一石二鳥といえます。

まとめ

ロサンゼルスの温暖な気候とあふれんばかりの観光資源は常に人々を惹きつけ、ロサンゼルス各地の大学にも世界中から留学生が集結してきます。学業成績だけではなく、エッセイや課外活動といったものを通して、その人の個性や能力を多角的に評価してくれるところは、アメリカの大学ならではの良さです。貴重な大学時代をそうした環境に身を置く事は、どれほどの財産と成り得るでしょう。
ロサンゼルスの大学留学について奮い立ったあなた、もっと詳しく知りたくなったら留学ジャーナルカウンセリングセンターまでお気軽にお問い合わせください。留学ジャーナルには創業以来49年間で培った世界11ヵ国、約6,000校におよぶ学校情報がデータベースとして蓄積されています。あなたが行くべき学校がきっと見つかるはずです!

大学留学について相談希望の方はこちらから

無料の留学相談を予約する

自宅にいながらオンライン相談

その他の大学留学の記事を読む

UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の魅力と留学方法を解説!

アメリカ大学留学はいったいいくらかかるの?節約術も!

アメリカ大学留学の家事情!

大学留学の基本を知る 
アメリカ留学について知る 

留学動向おすすめ記事
短期留学おすすめ記事
語学・専門留学おすすめ記事
ワーキングホリデーおすすめ記事
高校・大学・大学院留学おすすめ記事
留学準備おすすめ記事
留学後のキャリアおすすめ記事
目次